ラブリー・アラン

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脚本コンクールで優秀賞に選ばれた脚本をドラマ化。
冒頭から辛すぎる・・・
愛する娘が手に刃物をもって自虐行為をし、無表情で髪を切る。
助けて。。。と声にもならない声で助けを求める。
教育現場でいまだにいじめを苦にしての自殺のニュースが絶えない中、こういうドラマを見るのはしんどいです。
しかしながら、このお母さんのハチャメチャな行動には痛快さもあり、もっとやってと拍手を送りたくなる。
若い頃はなかなかの不良娘でかなりの行動派。口で言うより手が早い。
あてにならない警察を見限って、自ら自分の娘を守り、原因を作った彼らを捕まえるため、なんと娘のクラスへ転校生として入ってしまいます。
プリーツのミニスカートにハイソックスという制服姿に変身し、転校初日から同級生をボコボコにするその乱暴ぶりには苦笑してしまいます。
チ・ヒョヌさん演じる担任の頼りないユルイ感じにも、あーあとため息です。
いい人ぶりが彼にピッタリのハマり役ですね。
笑いのツボとなるのはキム・ヒソンさんの高校生役。クラブで下手なジャズを歌うシーンにも笑っちゃうし、ちょっと怪しげな仲間たちの存在もうける。
高校生と誰も疑わないこのママの美貌にも驚くんですけど、やっぱり中身は娘のためなら何でもする！の勢いのアングリーママ。
その心情は痛いほどわかるから思わず見てしまうんですよね。
物語は娘のいじめ問題から、学校を揺るがす大事件に発展していきます。
いじめ、暴力、ＤＶ、不正、政界との密着、建築業界の偽装などひとりの力で正そうとしてもどうにもならないことばかり。。。
学校はどうやって公正に立ち直ることができるのか。死人が出ないと問題は提議されないのでしょうか。
多くの問題を露呈していてハッピーエンドで終わるも、現実社会に目をやると気が重くなるドラマです。
おとながどうこうしようにも本音を言わない子供がいる現実。
多くの犠牲があって悲しい気持ちになりますがこんな辛い経験をした子供たちには前を向いて未来を歩いて行って欲しいと願わずにはいられません。
ほんとに。。。終わりが見えない問題ですよね。
いずれの問題もニュースで見たことのあることばかりで。。。
まずはお金と権力にまみれてるアクドイ大人たち。自分も親であることを思い返して欲しい。
そしてすべての子供が誰かの愛する子供であるということも。。。
そんな犠牲になる子供たちの死を見るのは、ドラマだとわかってるけど非常に辛いです。

アラン役を演じたのは演技力には定評のあるキム・ユジョンちゃん、友達など信じられないと歪む生徒会長サンテ役のバロ、オンニ^^と慕う今時のデキナイ高校生役のリジなども出演しています。
特に心に残ったのは、暴力下で育ち、殺人の濡れ衣まで着せられるコ・ボクトン役のジス。
このドラマで初めて見たけど、不良でケンカ早いボクトン役を好演していました。
好意を抱いていた彼女がおばさんだと知ってしまった時の彼のあわてぶりは今思い出しても可愛らしかった・・・

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美人といえば「キム・ヒソン」という時代がありました。今では相変わらず綺麗な３８歳。私生活でもママになり娘役「キム・ユジョン」と並んでいると、やっぱり親子に見えますが、「スッピンに近い女子高生の制服姿」で違和感が無いのは流石。元不良の役なのでとてもサッパリしています。
逞しいヒソンの姿にかっこいいなあと思い、中盤はなんとなく「学校の不正が絡むドラマらしいなあ」と思って見進めていたら、終盤でヒドイ事件が起こりました。セウォル号事件の記憶がまだ新しかった時期のドラマ。「安心して送り出した子どもたちが、勝手な大人たちの無責任な行動によって惨い目に遭い、人々の間に怒りが渦巻いている」事が背景にあるのでしょう。正義や真実に、その昔背を向けられた「力なき母親」が、今度は周りの力をも得て、子どもたちの前で筋が通せたようで「胸がすく面」がありました。
「弱い人たちを踏みにじる金持ち、権力者たちを許すまじ」というドラマです。

俳優では、不良役のコッドンが微笑ましかった。また理事長役の「キム・テフン」は最近あちこちのドラマで顔を見かけますが、このドラマでも好演していたと思います。名優「キム・テウ」の弟さんだそうですね。