オレンジと太陽 / エミリー・ワトソン
オレンジと太陽
/ジム・ローチ
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(18)
解説・ストーリー
これが記念すべき長編劇映画デビューとなるジム・ローチ監督が、イギリスとオーストラリアの間で1970年まで行われていた忌まわしき“児童移民”の実態とそれがもたらした悲劇を描いた社会派ドラマ。実在の女性マーガレット・ハンフリーズの手記を基に映画化。主演は「奇跡の海」のエミリー・ワトソン。1986年、イギリス、ノッティンガム。ある日、ソーシャルワーカーのマーガレットは、自らのルーツを調べるべくオーストラリアからやって来た女性シャーロットの相談を受ける。ノッティンガムの児童養護施設にいた彼女は、4歳の時に突然ほかの数百人の子どもたちと一緒にオーストラリアに送られたという。にわかには信じがたい話に衝撃を受け、調査を開始するマーガレットだったが…。
これが記念すべき長編劇映画デビューとなるジム・ローチ監督が、イギリスとオーストラリアの間で1970年まで行われていた忌まわしき“児童移民”の実態とそれがもたらした悲劇を描いた社会派ドラマ。実在の女性マーガレット・ハンフリーズの手記を基に映画化。主演は「奇跡の海」のエミリー・ワトソン。1986年、イギリス、ノッティンガム。ある日、ソーシャルワーカーのマーガレットは、自らのルーツを調べるべくオーストラリアからやって来た女性シャーロットの相談を受ける。ノッティンガムの児童養護施設にいた彼女は、4歳の時に突然ほかの数百人の子どもたちと一緒にオーストラリアに送られたという。にわかには信じがたい話に衝撃を受け、調査を開始するマーガレットだったが…。
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「オレンジと太陽」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
これが記念すべき長編劇映画デビューとなるジム・ローチ監督が、イギリスとオーストラリアの間で1970年まで行われていた忌まわしき“児童移民”の実態とそれがもたらした悲劇を描いた社会派ドラマ。実在の女性マーガレット・ハンフリーズの手記を基に映画化。主演は「奇跡の海」のエミリー・ワトソン。1986年、イギリス、ノッティンガム。ある日、ソーシャルワーカーのマーガレットは、自らのルーツを調べるべくオーストラリアからやって来た女性シャーロットの相談を受ける。ノッティンガムの児童養護施設にいた彼女は、4歳の時に突然ほかの数百人の子どもたちと一緒にオーストラリアに送られたという。にわかには信じがたい話に衝撃を受け、調査を開始するマーガレットだったが…。
「オレンジと太陽」 の作品情報
「オレンジと太陽」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
オレンジと太陽の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
106分 |
日本語 |
英:ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DABR4313 |
2013年03月29日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
21枚
|
0人
|
0人
|
オレンジと太陽の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
106分 |
日本語 |
英:ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DABR4313 |
2013年03月29日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:18件
自分は何ものなのか?
ケン・ローチ監督の息子、ジム・ローチ監督による長編デビュー作です。
ソーシャルワーカーのマーガレット(エミリー・ワトソン)のところに、子供達だけで移民させられたという女性シャーロットが現れ、身元調査を依頼された事から物語は始まります。英国政府最大のスキャンダルと言われる「児童移民」の真相を明らかにしていく話です。
シャーロットの口から初めて強制児童移民の話を聞いたマーガレットはにわかに信じられません。続いてニッキーと言う女性からも似た話を聞くことになります。
オーストラリアでは、毎朝オレンジを食べれるんだと聞かされていたのに、
待っていたのは過酷な労働と性的虐待、暴力、嵐のような時間が通り過ぎるのを何も考えず、じっと我慢する毎日。
名前も変えられ、親すらも知らない。そんな彼らの願いはただ一つ「自分が誰なのか」という事。本名もわからず、母親の生死もわからず、自分は何者なのかというアイデンティティ探しが、胸に迫って来ます。
彼らの求めるアイデンティティを探す手伝いをしたマーガレット。
誠実で真面目なごく普通の市民だった女性が、数々の脅迫や嫌がらせに屈せずに、彼らのために強い意志で働く姿をエミリー・ワトソンがいい味を出しています。
とても重たい内容の映画ですが、全体から伝わってくる誠実さが何とも良い心地にさせてくれました。
ラスト、当時の子供たちを撮った写真が流れます。
どの子も、自分に過酷な運命が待っていようとは想像もしていない明るい笑顔です。
それだけに、現実に起きたことを思うと、辛かったです。
告発映画としての雰囲気はそこそこに、押しつけがましさがあまり無く、救いを感じられるラストで良かったです。
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23人の会員が気に入ったと投稿しています
こんなことがあったとは!!
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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ケン・ローチの息子ジム・ローチのデビュー作。
社会派のお父さんの作風を踏襲したかのような題材です。
それにしても、こんなことが実際にあったとは全く知りませんでした。
1986年のイギリス。
ソーシャルワーカーのマーガレット(エミリー・ワトソン)は、見ず知らずの女性からある相談を受ける。
その女性は4歳のときに、イギリスの児童養護施設からオーストラリアに移民させられたというのだ。
同じ日、カウンセリンググループにいた女性から、彼女の弟がやはり子供の頃オーストラリアに送られて、以来音信普通だったという話を聞かされる。
自分は一体誰なのか?自分にも母親がいるのか?
そんな彼らの素朴な疑問に対する答えを探して調査を進めるうちに、マーガレットは国によって行なわれていた「児童移民」の実態を知る。
「お母さんは死んでしまったよ。」
「オーストラリアに行けば、毎日海で泳いだり、もいだオレンジを朝ごはんに食べたりできるよ。」
と言われ、選択の余地もなく、船に乗せられた多くの子供たち。
彼らを待っていたのは、劣悪な環境と強制労働だった。
19世紀の終わりから1970年代にかけて、なんと13万人以上の子どもが移民として送られたのだそうです。
マーガレットはごく普通の主婦、母親で、強い女性でも激しい運動家でもない。
ただ黙って、子供の頃の体験を話す人たちの話に耳を傾ける、その様子がとても印象的です。
マーガレットが聞き取った話から、聖職者たちの暴力と性的虐待が次第に明らかになり、そのせいでマーガレット自身も身の危険を感じるような嫌がらせを受けたり、PTSDを発症したりします。
それでも彼女が活動を続けたのは、幼いころにつないだ母の手の感触を決して忘れることがなかったという、被害者たちの気持ちが、ひとりの人間、母親としてわかるからなのでしょう。
マーガレットを支えた家族が素晴らしいです。
「私のお母さんをあげたのよ。」という娘の言葉はほんとうにすごいなと思いました。
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10人の会員が気に入ったと投稿しています
こんなことが政府ぐるみで行われていたことに愕然とした
孤児だから
貧しい子供だから
どうせ親が育てられないならと
オーストラリアの足りない人出を
親が手放した子供を送りこむことで補充しようとしたイギリスとオーストラリア政府
国がらみで極秘で行われた孤児集団移民。
1970年代まで続いていたというから、そんなに昔の話ではない。
そこに行けば毎日太陽の下でオレンジが沢山食べれるよ、といわれ
希望に胸を膨らませて船に乗った子供たちも沢山いたことだろう。
でもそこで待っていたのは苛酷な労働と性的虐待、
文明社会でこんなことが行われていたことに愕然とした。
そしてそのことを公にしようとして、あらゆる嫌がらせやプレッシャーに押しつぶされそうになり
自分の精神までもが危うくなりながらも
信念と責任感から毅然と立ち向かい、孤児たちのルーツ探しに奔走する主人公の姿が美しい。
ラストに実際に移民船に乗り込んでいく子供たちの映像が流れる。
その顔は、どの子も笑顔で、キラキラしていて、太陽のようだ。
実際待っていた苛酷な生活を思うと、あの笑顔が痛々しく胸につまされる思いだった。
考えさせられる社会派ドラマなるも、わかり易い内容なので、多くの人に見て欲しいと思う。
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8人の会員が気に入ったと投稿しています
植民ではなく植林、児童を物扱いに呆れる...
児童養護施設にいる子どもたちを言葉巧みに誘い、子どもだけを船に200人も乗せて、イギリスからオーストラリアへ移民させる(総数13万人以上)。しかも、実の親には事実を隠して嘘をついて...
こんなむちゃくちゃな政策が先進国で行われていたなんて呆れてしまう。イギリスでは施設にいる子どもを減らし福祉予算を節減できる。一方オーストラリアでは短期間で白人を増やしたいという目的が叶う。安直な「児童移民」の政策は両国政府にとって至極都合のいいものだった。
この愚作は政府組織だけで行われたわけではなく、教会をはじめ多くの慈善団体・施設がこれに加担していた。
しかも、オーストラリアへ送られた子どもたちには、荒野にある教会の孤児院に投げ込まれ神父からひどい虐待を受ける運命が待ち受けていた...
ローマ教会前教皇の生前退位に絡んでも俎上に上ったが、一部聖職者による児童への虐待は、近年もその事実が明るみに出ているのだ。
“子どもの権利”と言われるものについて私はやや批判的な考えを持っているが、この映画を見て、「児童の権利に関する条約」というものがなぜ世界に必要となったのか、その理由が少し理解できたように思う。
それにしても、マーガレット・ハンフリーズと彼女の夫には敬服する。
一社会福祉士がここまでの活動をするって普通できないことだ。組織・団体の妨害は当然で、自身の家族を犠牲にはしたくないし、彼女自身がその当事者というわけでもないのだ。単なる善意だけでは無理、その使命感はいったいどこから来たのか...
マーガレット役のエミリー・ワトソンははまり役だけど、話が相当に深刻なものなので、もう少しソフトな女優さんを充てて画面の緊張感を抑えたほうがよかったかもしれない。
映画作品としてはもう少し物語だててくれるとよいのだけど、内容的に実話をあまり脚色することはできないので、「伝える」という目的を最優先にまずはこれでよいのでしょう。
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6人の会員が気に入ったと投稿しています
支えがあるからこそ戦える。
何より、かつて存在した移民政策に驚かされた。
政府や教会などの主導で、イギリス人をオーストラリアへ移住させたものなのだが、その対象となったのが孤児。しかも、半ば人さらいのように親から子供を奪ったケースもあったというのだから、もはや国家による人身売買だ。こんなことが1970年代まで続いていたなんて、恐ろしくて、腹立たしい。
もっとも日本が明治〜昭和中期にかけて行った移民政策も、一部で「棄民」と呼ばれるほどのものだったらしいから、よその国ばかりを責めてはいられないのだけど…。
映画では、この児童移民により過去を失った“かつての子供たち”の家族やルーツを探す、社会福祉士の姿が描かれる(実話がベース)。当事者ひとりひとりの物語が胸に迫るのはもちろんのこと、もうひとつ、主人公マーガレットと夫の絆にも感動させられた。
決して過剰には描写されないが、様々な圧力がかかる妻の活動を理解し、惜しまずサポートするというのは、並大抵のことではないだろう。疲れて横たわるマーガレットのブーツをそっと脱がせるシーンに、夫の人間性が凝縮されている。その直後に続く母娘のエピソードとともに、本作でもっとも印象に残るシーンだった。
そうした素晴らしい場面がある一方で、とても複雑な感情や人間関係が台詞ひとつで氷解してしまうところがいくつかあり、やや軽さも感じる。お陰で、重いテーマを扱いながら、分かりやすく且つテンポが良くなったとも言えるのだが、正直、人間の心はそんなに簡単なものじゃないだろうとも思えた。
総じて良作。ただし昨年、痛く感動した『サラの鍵』(本作と同じく政府の過去の過ちを主題にした社会派ドラマ)ほどには、深いところに突き刺さらなかったというのが偽らざる感想だ。
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5人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
自分は何ものなのか?
投稿日
2013/04/07
レビュアー
ミルクチョコ
ケン・ローチ監督の息子、ジム・ローチ監督による長編デビュー作です。
ソーシャルワーカーのマーガレット(エミリー・ワトソン)のところに、子供達だけで移民させられたという女性シャーロットが現れ、身元調査を依頼された事から物語は始まります。英国政府最大のスキャンダルと言われる「児童移民」の真相を明らかにしていく話です。
シャーロットの口から初めて強制児童移民の話を聞いたマーガレットはにわかに信じられません。続いてニッキーと言う女性からも似た話を聞くことになります。
オーストラリアでは、毎朝オレンジを食べれるんだと聞かされていたのに、
待っていたのは過酷な労働と性的虐待、暴力、嵐のような時間が通り過ぎるのを何も考えず、じっと我慢する毎日。
名前も変えられ、親すらも知らない。そんな彼らの願いはただ一つ「自分が誰なのか」という事。本名もわからず、母親の生死もわからず、自分は何者なのかというアイデンティティ探しが、胸に迫って来ます。
彼らの求めるアイデンティティを探す手伝いをしたマーガレット。
誠実で真面目なごく普通の市民だった女性が、数々の脅迫や嫌がらせに屈せずに、彼らのために強い意志で働く姿をエミリー・ワトソンがいい味を出しています。
とても重たい内容の映画ですが、全体から伝わってくる誠実さが何とも良い心地にさせてくれました。
ラスト、当時の子供たちを撮った写真が流れます。
どの子も、自分に過酷な運命が待っていようとは想像もしていない明るい笑顔です。
それだけに、現実に起きたことを思うと、辛かったです。
告発映画としての雰囲気はそこそこに、押しつけがましさがあまり無く、救いを感じられるラストで良かったです。
こんなことがあったとは!!
投稿日
2013/02/04
レビュアー
パープルローズ
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
ケン・ローチの息子ジム・ローチのデビュー作。
社会派のお父さんの作風を踏襲したかのような題材です。
それにしても、こんなことが実際にあったとは全く知りませんでした。
1986年のイギリス。
ソーシャルワーカーのマーガレット(エミリー・ワトソン)は、見ず知らずの女性からある相談を受ける。
その女性は4歳のときに、イギリスの児童養護施設からオーストラリアに移民させられたというのだ。
同じ日、カウンセリンググループにいた女性から、彼女の弟がやはり子供の頃オーストラリアに送られて、以来音信普通だったという話を聞かされる。
自分は一体誰なのか?自分にも母親がいるのか?
そんな彼らの素朴な疑問に対する答えを探して調査を進めるうちに、マーガレットは国によって行なわれていた「児童移民」の実態を知る。
「お母さんは死んでしまったよ。」
「オーストラリアに行けば、毎日海で泳いだり、もいだオレンジを朝ごはんに食べたりできるよ。」
と言われ、選択の余地もなく、船に乗せられた多くの子供たち。
彼らを待っていたのは、劣悪な環境と強制労働だった。
19世紀の終わりから1970年代にかけて、なんと13万人以上の子どもが移民として送られたのだそうです。
マーガレットはごく普通の主婦、母親で、強い女性でも激しい運動家でもない。
ただ黙って、子供の頃の体験を話す人たちの話に耳を傾ける、その様子がとても印象的です。
マーガレットが聞き取った話から、聖職者たちの暴力と性的虐待が次第に明らかになり、そのせいでマーガレット自身も身の危険を感じるような嫌がらせを受けたり、PTSDを発症したりします。
それでも彼女が活動を続けたのは、幼いころにつないだ母の手の感触を決して忘れることがなかったという、被害者たちの気持ちが、ひとりの人間、母親としてわかるからなのでしょう。
マーガレットを支えた家族が素晴らしいです。
「私のお母さんをあげたのよ。」という娘の言葉はほんとうにすごいなと思いました。
こんなことが政府ぐるみで行われていたことに愕然とした
投稿日
2013/07/21
レビュアー
飛べない魔女
孤児だから
貧しい子供だから
どうせ親が育てられないならと
オーストラリアの足りない人出を
親が手放した子供を送りこむことで補充しようとしたイギリスとオーストラリア政府
国がらみで極秘で行われた孤児集団移民。
1970年代まで続いていたというから、そんなに昔の話ではない。
そこに行けば毎日太陽の下でオレンジが沢山食べれるよ、といわれ
希望に胸を膨らませて船に乗った子供たちも沢山いたことだろう。
でもそこで待っていたのは苛酷な労働と性的虐待、
文明社会でこんなことが行われていたことに愕然とした。
そしてそのことを公にしようとして、あらゆる嫌がらせやプレッシャーに押しつぶされそうになり
自分の精神までもが危うくなりながらも
信念と責任感から毅然と立ち向かい、孤児たちのルーツ探しに奔走する主人公の姿が美しい。
ラストに実際に移民船に乗り込んでいく子供たちの映像が流れる。
その顔は、どの子も笑顔で、キラキラしていて、太陽のようだ。
実際待っていた苛酷な生活を思うと、あの笑顔が痛々しく胸につまされる思いだった。
考えさせられる社会派ドラマなるも、わかり易い内容なので、多くの人に見て欲しいと思う。
植民ではなく植林、児童を物扱いに呆れる...
投稿日
2013/04/06
レビュアー
哲郎
児童養護施設にいる子どもたちを言葉巧みに誘い、子どもだけを船に200人も乗せて、イギリスからオーストラリアへ移民させる(総数13万人以上)。しかも、実の親には事実を隠して嘘をついて...
こんなむちゃくちゃな政策が先進国で行われていたなんて呆れてしまう。イギリスでは施設にいる子どもを減らし福祉予算を節減できる。一方オーストラリアでは短期間で白人を増やしたいという目的が叶う。安直な「児童移民」の政策は両国政府にとって至極都合のいいものだった。
この愚作は政府組織だけで行われたわけではなく、教会をはじめ多くの慈善団体・施設がこれに加担していた。
しかも、オーストラリアへ送られた子どもたちには、荒野にある教会の孤児院に投げ込まれ神父からひどい虐待を受ける運命が待ち受けていた...
ローマ教会前教皇の生前退位に絡んでも俎上に上ったが、一部聖職者による児童への虐待は、近年もその事実が明るみに出ているのだ。
“子どもの権利”と言われるものについて私はやや批判的な考えを持っているが、この映画を見て、「児童の権利に関する条約」というものがなぜ世界に必要となったのか、その理由が少し理解できたように思う。
それにしても、マーガレット・ハンフリーズと彼女の夫には敬服する。
一社会福祉士がここまでの活動をするって普通できないことだ。組織・団体の妨害は当然で、自身の家族を犠牲にはしたくないし、彼女自身がその当事者というわけでもないのだ。単なる善意だけでは無理、その使命感はいったいどこから来たのか...
マーガレット役のエミリー・ワトソンははまり役だけど、話が相当に深刻なものなので、もう少しソフトな女優さんを充てて画面の緊張感を抑えたほうがよかったかもしれない。
映画作品としてはもう少し物語だててくれるとよいのだけど、内容的に実話をあまり脚色することはできないので、「伝える」という目的を最優先にまずはこれでよいのでしょう。
支えがあるからこそ戦える。
投稿日
2013/06/13
レビュアー
ゆういちろう
何より、かつて存在した移民政策に驚かされた。
政府や教会などの主導で、イギリス人をオーストラリアへ移住させたものなのだが、その対象となったのが孤児。しかも、半ば人さらいのように親から子供を奪ったケースもあったというのだから、もはや国家による人身売買だ。こんなことが1970年代まで続いていたなんて、恐ろしくて、腹立たしい。
もっとも日本が明治〜昭和中期にかけて行った移民政策も、一部で「棄民」と呼ばれるほどのものだったらしいから、よその国ばかりを責めてはいられないのだけど…。
映画では、この児童移民により過去を失った“かつての子供たち”の家族やルーツを探す、社会福祉士の姿が描かれる(実話がベース)。当事者ひとりひとりの物語が胸に迫るのはもちろんのこと、もうひとつ、主人公マーガレットと夫の絆にも感動させられた。
決して過剰には描写されないが、様々な圧力がかかる妻の活動を理解し、惜しまずサポートするというのは、並大抵のことではないだろう。疲れて横たわるマーガレットのブーツをそっと脱がせるシーンに、夫の人間性が凝縮されている。その直後に続く母娘のエピソードとともに、本作でもっとも印象に残るシーンだった。
そうした素晴らしい場面がある一方で、とても複雑な感情や人間関係が台詞ひとつで氷解してしまうところがいくつかあり、やや軽さも感じる。お陰で、重いテーマを扱いながら、分かりやすく且つテンポが良くなったとも言えるのだが、正直、人間の心はそんなに簡単なものじゃないだろうとも思えた。
総じて良作。ただし昨年、痛く感動した『サラの鍵』(本作と同じく政府の過去の過ちを主題にした社会派ドラマ)ほどには、深いところに突き刺さらなかったというのが偽らざる感想だ。
新規登録で
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