善徳女王

　韓国の歴史といえば，李氏朝鮮王朝を最初にイメージされる方も多いと思います。
　李氏朝鮮王朝では儒教を国の拠り所とし，両班が国政を牛耳っていたために，現在でも男子優先の社会という印象が拭えませんが，実は新羅の時代に第27代の王として初めて女性が王位についたことがあります。
　その人こそ善徳女王で，今までドラマで女帝として取り上げられた王后（ワンフ）たちとは，存在の重みという意味でも一味違います。
　放送予定は当初全50話でしたが，大好評につき62話まで延長されました。
　脚本は「大長吟」のキム・ヨンヒョンssi，演出は「朱蒙」のキム・グンホンssiですから，ある程度のヒットは予想できましたが，平均40％以上という数字を叩き出すとは思いませんでした。
　私は現在ＫＮＴＶで46話辺りを視聴していますが，何処かで見たような役者（イ・ヨウォンssi，コン・ヒョンジョンssi，パク・イェジンssi，オム・テウンssi等々）がたくさん出ておりまして，しかも皆さんそれぞれにキャラが立っておりまして，もう最初のうちは誰が主演なのか分からない状態で，人物相関を理解するまでに相当時間がかかってしまいましたが，エキストラの数といい，野外セットの豪華さといい，とてもドラマとは思えないスケールで繰り広げられる極上のエンターテーメントに，歴史ドラマファンでない方でもきっとハマると思いますよ。
　お楽しみに。

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神国の敵を刺殺せよ！女王陛下万歳！！と叫び自害する刺客。
天を見上げ叫び声をあげるピダム。

その頃、女王陛下はピダムへのラブレターを執筆中。チュクパンに、ピダムに渡すようにと手渡しました。

反乱軍のアジトに合流したピダム。「女王陛下を廃し、私が王となる」と宣言。

「前回の乱でミシルが負けたのは、ソラボルを捨てて大耶城に入ったことだ、ソラボルを捨てると逆賊となる」と言うピダム。
うまいこと裏をかいてソラボル内の城を落とすことができました。これでソラボルに二重権力ができたことになります。
貴族たちもピダム派に賛同し、続々集結。ピダム圧倒的有利
上大等の名で和白会議を開き、女王退位の決議を宣告するピダム。

女王の書簡を持っていたチュクパンは、ピダムに直接渡すため命がけでピダムのもとに行きます。
しかし書簡を見たピダムは、これはチュンチュの計略だと信じず・・・「俺はまだ生きている、と女王に伝えろ」とチュクパンを帰します。

女王は、首謀者がピダムであることを知り、ピダムを罷免し神国の敵として殺害を命じる王命を宣告。
女王側には民が続々集結。

ピダムは貴族たちの前で、方や女王は民たちの前で気勢をあげる。

ユシンの作戦で、ピダム派のいる城を同時に四方から攻める女王派。
ピダム派が威勢がいいのは短かった・・・あっという間に大ピーンチ
そのとき、例の刺客について調査していたサンタクがピダムのもとに戻ってきた（サンタクがんばったね）
すべてヨムジョンの策略と気づくピダム（おせーよ）
「バレたか」と何ら悪びれるところのないヨムジョン。
こうなったのは他人のせいか？　違う、すべてお前のしたことだ、捨てられることを恐れて誰も信じられなかったのはお前だ
陛下は最後までお前を信じていた、信じなかったのはお前だ、ピダム
と笑うヨムジョン（散々ピダムを担ぎあげて首謀者に仕立てて今さらそれ言うかね〜）
ヨムジョンを剣で刺し殺すピダム。そこに現れたミセンも「姉上とぜんぜん違ーう」とピダムを責めまくり。
出ていくピダム。

ユシン軍によって反乱軍は制圧。
ミシルの墓の前まで逃げてきたミセンとハジョン。「お前はユシンの義父だから命は助かるだろう」とミセンに言われ喜ぶハジョン。『テジョヨン』のミモサと同一人物とは思えない情けなさっぷり

ピダムは、女王の陣営までやってきました。
ユシンをかわし、女王に近づくピダム・・・あと１０歩のところでアルチョン＆ユシンにとどめをさされてしまいました。倒れながらなにやらつぶやくピダム。
ピダムの乱ここに終結。
マンセーと叫ぶ配下たちの前で倒れる女王。

ようやく意識が戻った女王はユシンに尋ねます「あのときピダムは何と言ったのか」
口にするのはあまりに不敬なので言えませんと言うユシンに、王命である答えよと女王
「トンマン・・・と」答えるユシン。
王になった瞬間、名前を失った、誰であれ私の名を呼ぶものは反逆者となる・・・とかつてピダムに言っていたことを思い出す女王。

外に出たいと言う女王。
ユシンと共に新羅の国を見ながら思い出話をする女王。
多くの人が私の元を去って行きました、ある人は私を守り、ある人は私と競い、ある人は私を想ってくれた・・・結局、私の元に残ってくれたのはユシン公だけです。
数々の苦難を共に乗り越えてきました・・・駆け落ちしたことがありましたね、また逃げますか？とユシンに言う女王。
「とんでもないことです」と答えるユシン。
笑顔で「大業を平穏な気持ちでユシン公に託すことができます」と言う女王。静かに息を引き取るのでした。

おじいちゃんになったユシンとアルチョン・・・善徳女王の墓の前で百済を滅亡させたことを報告。

砂漠からムンノを探して鶏林に来た頃にトンマンが見た夢
大人になったトンマンが子供のトンマンを抱きしめ涙を流す。
もし、もう一度やり直せるなら、トンマンは違った道を選ぶだろうか。
ユシンと共に逃げ穏やかな生活を選ぶのか、それ以前に鶏林には来ずあの砂漠で一生を終える道を選ぶのか
それともやっぱりあえて苦難の道を進むのかな（涙）

これは、もう〜〜文句なしの超大作ドラマと言えますね。
さすが、サランへさんに一歩先を越されてしまいました。
詳細はサランへさんのレビューをお読みになって下さい。

人物相関図片手に、数回見直さないと、頭の中が混乱の極み。
でも、分らなくても、どんどんスピーディーにお話は流れて行きます。
同じく、CS放送で４８話まで、現在進行中のドラマの中で、最高に面白く、毎週土日の夜７時５０分からTVに釘付けになっています。
何と言っても、字幕の完全版は、皆さんお待ちかねですね。

善徳女王を演じる、コ・ヨウォンさんは、若手ナンバー１の女優さん。
対する、美室ミシルを演じる、ベテラン、コ・ヒョンジョンさんの、迫力と魔性の演技には、最初から圧倒されまくり。
中盤からの演技合戦には脱帽の一言。
MBC演技大賞を、コ・ヒョンジョンさんが取ったのも納得かな。

主演者陣から、脇役の全てが一体となって織り成す、上質なドラマをお楽しみ下さい。

新羅の国の初の女王となるトンマンという少女の生い立ち、その成長の姿、皇后の座を願う、ミシルという女の闘い、そしてその二人を囲み、時代と歴史に翻弄されていく人々の群像劇。
男優、オム・テウン、キム・ナムギル、そして若手ユ・スンホの姿も。回を増す毎に、深みが増して来ました。

今、CS放送では、後半のクライマックスに突入！！

さ〜〜、今夜は、一体どう展開するのやら？？？

総評としては今まで見た歴史長編作品と異なり女性が主役であり、双子の妹として王室に生まれ捨てられた女の子が新羅国女王として君臨するまでを描いたドラマで激しい恋愛感情を味付けした作品になつており評価は高い。
序盤はちよっと冗長すぎる感はあったものの、トンマンが出生の秘密を知り、王女である姉を失い璽主ミシルとの戦いを決意するあたりから急に展開が激しくなり終盤まで飽きさせない流れはなかなか見事。
トンマンの度胸、知略、勇気がミシル派と激突し度重なる危機を脱してゆくところはどちらが勝つかわかっていながらもついつい夢中になってしまうし、トンマンとミシルがお互いから学びあいながら戦うところも一味違うところ。
国王なら好きな女性を妃にし側室も持てる、しかし女王故に「私は神国に恋をした、だから人間に恋することはできぬ」という辺りが彼女の並々ならぬ決意であり反面「譲位してピダムと静かに暮らしたい」という本音もなかなか女性らしい。権力一辺倒でないだけに人間性を感じる。彼女を軸とするユシンとピダム、一方は冷静に自分の役割を定めてそれに徹し、片方はその純真な恋心をかくさず過去のトラウマに悩むという弱さが好対照になっている。
終盤はちよっと時の経過がわかりずらくなっているところが少し気になった。
さて次ぎはどの長編に挑戦してみようか。お薦めがあれば教えていただきたいところ。

一日一善