若草物語　ナンとジョー先生

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ちょこちょこ前作の設定が引き継がれていない部分があるので、純粋な続編ではなく四姉妹のその後と、新たな登場人物を主人公にしたものです。

本作はプラムフィールド学園を舞台に、ナンという女の子とジョー先生（前回の主人公）を中心とした物語です
ナンは兎に角おてんばで親も手を焼くほどで、少しでも落ち着く様に学園へ預けられます、ですがナンはお構いなしに元気に過ごしています、ジョーは昔の自分と重なる彼女が他人とは思えず、時には厳しく時には温かく見守り物語は進みます
兎に角ナンはむちゃくちゃです、いたずらや冒険に周りを巻き込み走り回ります、ですが友達たちもそんなナンの天真爛漫で物怖じしないところに引かれていきます
そんな騒がしくも楽しい学園生活が続く中、友達との別れや、行き違いからの友情のひび割れなど、たくさんの出来事が起きます
中でもわたしの大好きなエピソードは、友達のナットとデーズィの為に皆で結婚の真似事を開く話で、二人はお互い惹かれているが素直に成れず喧嘩してしまいます、そんな二人をジョー先生が見かね助言します、そしてナットはデーズィに「僕は君が好きだよ」と告白するのです、そしてデーズィは泣き出してしまい、それを見た周りの友達や先生と共に二人の擬似結婚式が開かれました
何とも言えない良い話です、結婚式ごっごは良く使われる手法ですが、多感な子供の感情や子供故のストレートな感情を、絶妙に描きナットの一言には号泣です
楽しい学園生活の中ナンや仲間、そしてジョー先生も成長していきます、そしてナンは自分の夢を見つけます
それはお医者さんに成る事です、ジョー先生は彼女の過激だが周りを思いやる強い思いに感化され、本当に医者に向いているのかもと温かく見守ることにします
そしてとうとう卒業の日を向かえます、ジョー先生は最後に子供たちに向けて話出します
「わたしは別れが好きです、小鳥たちが巣立つのを見るのは嬉しい事です、だからあなたたちも未来に向かって飛んで行きなさい、でも疲れたらここでの事を思い出しなさい、あなたたちに出会えて良かった、わたしの小鳥たち」と子供たちを見送ります
もう何とも言えなく良いです、ジョー先生の台詞中は、金八シリーズの卒業式後での教室のシーン並に泣けます（笑）

そして１０年後ナンはお医者さんに成る夢を叶えました、友達たちも夢を叶えた者や働いている者それぞれにがんばっています
ナンはふと思います、今の自分があるのは友だちや先生たちと、どれだけの経験をし、どれだけの想いを育んで来たかが自分を育ててくれたと
そして１０年ぶりに訪れた学園には、あの頃と変わらずジョー先生の温かな笑顔が目の前にあり、ナンは想いと共に先生に抱きつくのでした。

本当に良い物語です、前作も良かったですがわたしはこちらの方が好きです、青春時代の何とも言えない喜怒哀楽がとてつもなく上手く表現されています、そして前回の主役ジョーも良い大人に成ったんだなあ、と感慨深く涙が出ます
前作から観る事をオススメしますが、本作を観て気に入れば前作を観るというのも、ある意味ありだと思います
１９９３年と比較的新しい作品なのですが、まだまだこんな作品を作ろうとしている人たちが居るというのにも感動です、この系統は絶やしてほしくないと切に願うばかりです
現代の醜悪極まりないドラマにうんざりしている方たちには、「心の洗濯にどうですか？」と付け加えて閉めたいと思います。

ダンがいなくなってから、その後の展開内容となっています。
幼いころ、友達と別れるときに抱いた淡い気持ち。
そして、大人になったら・・・どうなるかとだれもが考えることは、あると思います。
だんだんこの名作の核心となる部分に迫ってくる内容。お勧めですよ＾＾

この巻では、ダンとみんなの人間関係が描かれています。この巻を見ることで後の展開は更に感動できる内容となっています。まだ、みていない方、懐かしいと思われる方、興味がわいた方は、見てみては？＾＾