寵愛

映像がとてもきれいでイヤらしい感じがしなかった。
半分がベッドシーンのように書かれているレビューもあるけどそんなになかったし、ましてやＡＶだなんて書かれてしまってこの映画のスタッフも熱演した俳優さんも可哀想・・・。
私の印象ではペ・ヨンジュン氏の『スキャンダル』と同じ程度で、女性が見て不快な感じのするベッドシーンはなし。つまりそれが目的の男性にはむしろまったく向かない映画。素直にＡＶを借りた方が精神衛生上よろしいかと。

詩のように静かにゆっくりと流れる、韓国映画らしい作品。そのテンポが合わない人にはおもしろくないと感じるかもしれない。
しかし映像の美しさも良かったけれど、主人公の二人が顔も体も
美しくて良かった。男性のほうは金城武に雰囲気が似てたし、女性は可愛い表情のときもあり、美しいと思えるときもあり、見ていて飽きなかった。この映画で初めてヌードになったとインタビューで答えていたけれども、堂々と演技しているし本当にきれいな体。
ストーリー的にはありそうな話だけれども、どうも納得がいかない点があるとすれば、主人公の男性が美形で、女性にとっては
最高の男性（お腹が空けばご飯も作ってくれるし。）なので、
いまいち相手の女性に感情移入できなかったことぐらいかな。

大人の美しいラブストーリーを見たい方ならお勧め。

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最近エロティック路線を開拓中というわけでもありませんが，ちょっとドラマを一休み（デッキが酷使に耐えかねて？ついに入院）して，撮り溜めて未視聴だった映画を紐解いています。
何本か古い作品のレビューを上げるつもりですので，興味があったら読んでみてください。
ということで，第三弾は「寵愛」です。
原題は「美人」といい，やたらSEXシーンの多い映画ですが，分類はアダルトではなくて一般映画です。
最近リリースされた「スジョンの…」や「くぼみ」と比べれば，ストーリー性はありますし，役者の方もＡＶ専門の俳優ではありませんし，ずっと映画らしい映画で，映像も綺麗です。
何といっても，こういう展開の作品が儒教の国韓国で女性の支持を得たといいますから，興味深いというか驚きです。
名前のある男ナンジ（オ・ジホssi）と，名前のない男（チョ・ギョンハンssi）に，名前のない女（イ・ジヒョンssi）が絡んでドラマは進みます。イ・ジヒョンssi，綺麗（顔ではありません）です。


愛する男がいるにもかかわらず，ナンジの部屋で暮らし，濃厚なSEXを交わし，それでいて愛する男から呼ばれれば，ナンジには何も言わずに出て行ってしまう。そんな気ままな女に苛立ちを感じながらも，その体を愛さずにはいられず，愛し合えばすべてを忘れ，女を自分のものにしたいという男の本能を描いたのだと思います。

一方女は，殴られても，冷たくされても，愛する男に呼ばれれば喜んで会いに行き，プライドも全てかなぐり捨て，ひたすら愛する男一直線，しかし，愛する男と会った後は，ナンジの部屋に戻り，濃厚なSEXを交わす。自由奔放なのかといえばそうではなく，愛する男しか見えていないということを，こういう形で表現したのだと思います。

要するにナンジは，女とは単にSEXをするだけの関係だということが理解できないまま，それ以上の関係を求めようとしたため，女のすべてが気になるようになり，女を傷つけた男が許せなくなって殺してしまいます。
女は，男が死んだという知らせでナンジとの関係も終わりだと告げますが，最後までナンジは彼女が理解できず，悲劇のラストを迎えます。

基本的には、これ、ＡＶだね。でも、そうとはわからせないように、
無印良品的なインテリアや、美しい浜辺や海の映像、エリック・サテイを思わせる音楽でオブラートしてる。韓国のドラマ、こんな手法、ウマイよね。ストーリーも、陳腐。しいていえば、美しい男女が、妖しく激しく絡みあう姿を堪能したい方には良いでしょう。

ラブシーンが多いことは確かで、人によっては安っぽい映画だと思うかも。
話の内容もかなりタイクツと言えばタイクツ。
でも映像はすごくキレイだし、主人公の俳優がかなりイイ男な点は見物。
金城武と竹野内豊を足したような顔で、かなりイケてます。
相手役の女優もものすごくきれいな裸体。
（顔はそんなに好きじゃないけど...）

ストーリーはよくあるといえばよくある話で、でも女性の奔放さはすごく魅力的だった。
ああゆう奔放さに惹かれる男って多いんだろうなぁと思ったり。
タイクツな作品が好きではない人にはオススメできません。


評価：★★★（俳優がかっこよかったので...）

過激なラブシーンが苦手な人には見てていて苦痛に感じるかも知れませんが、（私も苦手）
話の内容としては私は非常に良い！と思いました。
極端な愛の形ではありますけど、こういうような似たような恋愛を経験してる方には非常に共感できる内容かもしれません。

ジャンル的には異なりますが、この映画を見て
ニコラス・ケイ主演の「リービング・ラスベガス」という映画を思い出しました。
どんな形であれ心から人を愛せるということはすばらしいことです。


★★★★☆