クレージーだよ　奇想天外

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クレージーシリーズの１作で、主人公が植木等さんから谷啓さんにかわっている。
クレージー映画の谷啓さんって、馬鹿正直なんだけど、どこか抜けていてトリッキー、浮世離れな役柄が多いようだけど、これもご多分にもれずそんな感じ。

女のいない遊星αからきたためか、地球の常識が通用せず、受け答えがとんちんかんになって、笑いを誘う（と、思う）
まぁ、今から４０年以上前の映画なんだから、そのへんは暖かい目で見守りたいところでもあるけど。
監督も、あのルパン３世の人みたいなので、ちょっと寒いところもあるんだけど。

おおむねストーリー的には今までのクレージー映画（植木等さん主演のもの）とたいして変わらない。
働いていた会社を首になり、その後偶然から売れっ子歌手、あげくは国会議員になるという強引な展開。
ただ、良くも悪くも谷啓さんの独特な雰囲気のおかげで、毒が抜けている。
植木等さんがバリバリからいカレーならば、谷啓さんはカレーうどんのカレーみたいな。
まろやか〜風味。
まぁ、僕はちょっと不満なんだけど、これもありかなと言うところかな？

今までのクレージー、それも植木等さんの映画のような感じを期待している人には物足りない。
が、「カレーも良いけどおせちもね」って人には良いかも。
エンディングも今までとは違います。
スッキリ系じゃなくて、ホロニガ系ですね。

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犬塚氏、安田氏、石橋氏、桜井氏が、ほんのポッチリしか出て来ない事には大変不満だが、
植木氏の映画ばかりのところに、谷氏の映画が作られたという事実には満足だ。
（クレージー全員が主役の映画があればもっと良かった。）

植木氏が歌うシーンは素晴らしい。
谷氏のとぼけた魅力が素晴らしい。
映画全体としては、よく分からない。（それはその他のクレージー映画全部に言える事だ。）

どのクレージー映画を見ても思う事だが、ハナ肇とクレージーキャッツ本来の魅力が活かされているとは言い難い。
それでも人気があったというのだから、世の中は不思議だ。

それは兎も角、谷氏の歌う『虹を渡って来た男』、いい歌だ。

昔懐かしいクレージーシリーズということで借りました。
また植木等を偲んで鑑賞しました。
やっぱ偉大な人を亡くしたなと思います。

郵政　じゃなかった遊星アルファから
地球に平和実現のために派遣されたのが
谷啓ふんするミステイク・セブン
地球人の体を借りて任務に励もうとするのだが
なにせ異星人
地球では当たり前の　イチ足すイチを問いかける

大企業と政治　市民生活と自衛隊　等々等々
風刺を超えた　強力かつ露骨な皮肉
１９６６年の作だが　今見るほうが薬が効く

国の最高責任者の総理大臣が
人のヤジにケチをつけながら　
自分自身がヤジを飛ばすくらいだから
いまこんな映画を作ったら
製作者と主演の谷啓はきっと国会証人喚問されるに違いない

評価
いいんじゃない！
ポイントはプラス２．０
びよよよよーんと星五つ

植木等主演作とはちょっと趣の違う一作。内田裕也がチンピラ役で良い味を出している。
脚本は２０１４年的と言うか、時代が一回りして今リアリティを持っていると思う。日本の立法過程を皮肉っています。