ソーシャル・ネットワーク

結局はあんたも勝ち組なんだね！

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　フェイスブックの創始者のザッカーバーグさんとかその仲間たちの話。

　めちゃくちゃ早口で喋る主人公が恋人と話していてかみ合わないなと思ってたらフラれて、その腹いせにネットで無茶苦茶したら女性陣にドン引きされるけど、意外に受けたぞってなってソーシャルネットワークを作っていく。それと同時に何やらその仲間たちと揉めていて調停みたいなことをしているシーンが交互に描かれていく。
　面白い導入部でツカミはバッチリでした。

　主人公の内面はこの冒頭だけで後は主人公の友人が主人公の才能を見つけて一緒に働き、更にはボートの兄弟やらすでに売れっ子の怪しげな男が出てきたりして。ザッカーバーグ争奪戦が繰り広げられていきます。
　最初からいた仲間はその争奪戦に脱落して追い出されていく。
　
　恋人との別れをきっかけに友だちを作るサイトを作って成功するけど、親友たちとも疎遠になり、結局1人ぼっちの部屋で元カノのフェイスブックに友達申請をして更新を繰り返す孤独な自分に戻って終わる男。
　　
　けど、ボート部の兄弟のシークエンスが結構長いこと描かれますが、彼らがアイデアを盗用されたあと、ボート大会に出場してしれっと改心というか主人公に対する思いが水に流されてしまったのが正直、主人公とあんまり関係ないので退屈でした。
　映像も綺麗だし音楽の使い方もカッコよくて単調になりがちなドラマを盛り上げる要因がいっぱいあって面白かったです。

フェイスブック海外に住んでいる娘から薦められて
２年前くらいからやっているので
作った人はどんな人かとても興味がありました。

ITオタクだと思ったけど
動機は彼女に振られたからと不純だけど・・・。
これだけ世界中の人々に愛用されているのは
彼の純粋に友達が欲しいっていう気持ちが
あったからだと思いました。

何でも最初に考えることはすごい事ですね

これからフェイスブックをするとき
今までとは又違った感じを抱くでしょう。

最後の最後で、すとん！と落ちた。
無表情で、ぶっきらぼうで、相手のきもちなんておかまいなし。こんな、いやな奴なのに、
最後の最後、思わず、ぎゅううううううって、抱きしめたくなった。

フェイスブックの創始者の話。
内幕は、そうだったんだっていう話かと思いきや、１００％しぼりたて純愛映画。

だって、すきなんだ。
だけど、すきなんだ。
ふられたって、すきなんだ。

分かるよ、分かるよ、マーク。
おそらく、世間の大多数が、彼みたいな人間をすきにはなれないだろうし、理解もしてもらえないだろう。
にこりともしない。お愛想なし。ガールフレンドとも、友達ともうまくやっていけない。
でも、芯は、悪いやつじゃない。要領が悪いだけ。不器用なだけ。
ＧＡＰのパーカーが、こんなに、しっくりだなんて、もう、笑っちゃう。

相手を、どうやったら、こてんぱんに徹底的に、やれるか。致命的な一言をくらわせられるか。
わたしも、おなじ思考回路。
そして、わたしもやっぱり、マークとおんなじ、ふられ体質。ひとりの相手にのめりこみ体質。

どんなにふられたって、クリック！クリック！クリック！

まさか、ここに落とされるとは。やられた。
そして、このマークを演じている俳優さん、誰だ？って気になった。
なるほど、イカとクジラのジェシー・アイゼンバーグ！イカとクジラでも、不器用で
ダメダメなお兄ちゃんだった。今後、気になる俳優さん。

あと、音楽も、８０代のイギリスっぽ感じがツボ。

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なかなか面白い映画でした。この映画の成功はデヴィッド・フィンチャー監督というより、何と言っても脚本のアーロン・ソーキンのお手柄だと思います（数々の受賞もほとんど「脚色賞」です）。この人、TVドラマの「ホワイトハウス」で知ったんですが、とにかく舞台となる「世界」（「ホワイトハウス」は勿論「アメリカ政界」であり、この映画では「IT業界」及び「ハーバード（を始めとするアメリカの名門大学）とアメリカン・エスタブリッシュメントの世界」）の「内幕」をよく調べて脚本書いてるからオハナシに実にリアリティがあるんですね。「インフォーマント」（2009年、S.ソダーバーグ監督）や「マイレージ、マイライフ」（2009年、J.ライトマン監督）が、「芸能人の常識」で描いた陳腐な企業モノに終わっているのに比べて、実際にその世界、業界にいた人間から見ても違和感が少ない（なんて偉そうなこと言いますが、私、「ハーバード」は知りませんが「IT業界」には4年ほどいたことがあり、Facebookが立ち上がった2004年には同じような「ITベンチャー」に関係してましたから、あの独特な雰囲気はよく分かりますねぇ）。その「リアリティ」に立脚した上で、主に「会話」で登場人物のキャラクターを造型して「ドラマ」を盛り上げていく、というオーソドックスな「演劇」的手法がソーキンの特徴ですが、この映画はまさに彼の面目躍如と言えるでしょう。「実話」としてもかなり面白いオハナシですから、ソーキンの脚本とフィンチャー監督の演出で魅力的に造型された主人公マーク・ザッカ―バーグ（ジェシー・アイゼンバーグ）や「ナップスター」の創設者ショーン・パーカー（ジャスティン・ティンバーレイク）などの「業界立志伝中の人物」が織り成す現代の「サクセス・ストーリー」が面白く無いワケがありません。

しかし…、とヒネクレ老人は一言文句も言いたいのですね(笑)。Facebookは現在フィリピンはセブ島でIT企業経営してる昔の仲間の薦めで加入したんですが、全然面白くないんで全く使ってません。なんでこんなものが世界中でウケるのか全く理解出来なかったんですが、今回この映画で「成りたち」の事情を知って「ナルホド」分かりました。もとは「名門大学」「お嬢様女子大」のための「出会い系サイト」だったんですね。エスタブリッシュメント（と自分たちで思ってる）の連中が「排他的」にその特権を維持して行くための「装置」だったワケですが、考え付いたザッカ―バーグ氏自身はその連中から「排除」されていた「劣等階級」の人間で、何とかそこに入り込みたいという強烈な欲求の持ち主、言わば「劣等感の塊」だったからこそ考え付けたアイデアなんですね。ソーキンもフィンチャーもそこをもっとはっきり描きたかったんでしょうが、何せまだザッカーバーグ氏はバリバリの現役で現実の「成功者」であり続けているから、あまりあからさまには出来なかったんでしょう。そこがちょっと不満ではあります。ま、しかし面白い映画であることは間違いありませんね。