ナイロビの蜂

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

登場人物が多く、難しい用語が出てきて、分かりにくいところもありましたが、それでも、十分楽しめました。

おもしろかったので2回見たり、Wikiで調べました。

登場人物と用語について書きます。
（間違いがあれば、ご指摘ください。）

１、高等弁務官事務所
イギリス連邦に属する国においてイギリス政府を代表するのが
高等弁務官で、大使と同等に扱われるそうです。
したがって、高等弁務官事務所とは大使館みたいなものですね。

２、ジャスティン
代々、外交官を輩出しているクワイエル家出身。
一等書記官

３、テッサ
彼女も金持ちらしい。
ジャスティンと出会った場所も、オックスフォードとか
ケンブリッジみたいな名門大学なのかも。
講演の後、ジャスティンをイラク政策のことで責め立てる。
反戦運動が盛り上がったかと思ったら、
あっという間に終息した、あの当時を思い出せば、
それほど異常なことではないと思うのですが。

４、サンディことウッドロウ
高等弁務官事務所所長
ジャスティンの上司になると思うのですが
完全にタメ口きかれてます。
イギリスでは、上司に対してあまり敬語を
使わないのでしょうか？

５、サー・バーナード・ペレグリン
外務省アフリカ局長
冒頭のジャスティンの講演はこの人の代行

６、ティム
情報局長

７、ギダ
どうみてもインド人だが、高等弁務官事務所のスタッフ
ケニアには同じイギリスの植民地だったインドから多くの人が
移り住んでいたそうです。
そういえば、ガンジーも南アフリカで弁護士をしていました。

８、タイプラクサ
製薬会社のＫＤＨが開発中の結核の薬
ＫＤＨは副作用を確認するためケニアのエイズ患者に大量の
タイプラクサを配布する。その結果、多くの死者が出る。

９、スリー・ビーズ
ＫＤＨの下請けとして、タイプラクサの配布にあたる会社
農薬も作っている。
ジャスティンがスリー・ビーズの農薬を使っていたため
テッサが切れ、ジャスティンが困惑するというシーン。

10、ケニー・カーティス
スリー・ビーズの社長
「俺を甘く見るなよ、
　上流の奴らと違って、ルールは無視する。」

11、ワンザ・キルル
１５歳のエイズ患者
タイプラクサを投与され死亡。

12、キオコ
ワンザの弟

13、ドクター・ロービア
タイプラクサの開発者
ワンザに投与したのもこの男
死亡例が続出して怖くなり、スーダンに逃亡

14、クリック
ＫＤＨに雇われた殺し屋
サンディとロービアからの情報をもとに
テッサとブルームを殺す。

15、アーノルド・ブルーム
世界の医師団所属の医師
舌を抜かれ、ペニスを切られた上に、
切ったペニスを口に押し込まれ
木に逆さづりにされる。
息絶えるまで苦しんだのでしょう。

16、ケニア保健相のンバガ博士
パーティーのシーンに出てきました。

17、ハム
テッサの従兄弟で弁護士

18、グイド
体の３分の２がマシン
頭はコンピューター、胃袋は生ゴミ処理機
残りの３分の１がハムの息子

19、ビルギット
ＮＧＯ団体HIPPOのメンバー
「テッサ、あなたはヴァークハルジッヒよ」
という謎めいたことを言う。

20、トゥルカナ湖
ここには、例のナイル・パーチがいるそうです。

21、「チェ」
テッサは自分の子に「チェ」とつけたいと言っていました。
「チェ」とはキューバ革命の英雄ゲバラの愛称。

「モーターサイクル・ダイアリーズ」を思い出します。
虐げられた人々を助けるために、
無謀とも思える行動をするゲバラとその姿に圧倒される人々。
テッサをゲバラに重ねると彼女の破天荒さも理解できます。

読んでいただきありがとうございました♪

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

事なかれ主義の庭いじりが趣味の英国外交官ジャスティン（レイフ・ファインズ）と正義感の強い弁護士で救援活動家テッサ（レイチェル・ワイズ）。全く正反対の性格の２人が恋に落ち結婚。でも赴任先のナイロビで　妻は非業の死を遂げる・・・。

ドキュメンタリータッチで描かれた　アフリカの現状は　やはり物凄く悲惨・・・。なんたって　新薬の研究のために　人体実験が行われている！！！その薬を世に出すためには　アフリカの人間で試して副作用が出なければOKという・・・人間の尊厳も何もあったもんじゃない！！！というか　人間として扱っていない！

テッサが殺され　初めて彼女の活動に目を向けたジャスティン。

そう！この映画は　社会問題だけでなく　サスペンスの要素もラブストーリーの要素も上手く絡めあった　非常に良くできた映画です！

テッサが　新薬を巡る陰謀を暴くため命をはってまで　正義感を貫こうとする真摯な姿は　素晴らしいと思います。ただ・・・庭いじりの好きな旦那ジャスティンに　何も言わず　行動するのはいいのか悪いのか・・・？革命家って　悲しいなぁ・・・。革命の戦士としての彼女のやすらぎは　優しいジャスティンだったんですね・・・。同志と結婚しなかった彼女の選択は　いいと思います。でも　旦那の立場がねぇ・・・。

ジャスティンは　浮気してるんじゃないかというゲスの勘ぐりをしてしまった自分を責め　恥　改めて　彼女に対する愛情を確信し　事なかれ主義を捨て　戦います！前半　優しい紳士だった顔が　妻の愛を背負い　陰謀を暴き　戦う男の顔になっていく様が　見事に描かれていました。　テッサのフラッシュバックを見ながら「言ってくれればよかったのに。」とつぶやくジャスティンが　切なかった！

シティ・オブ・ゴットもそうでしたが　フェルナンド・メイレレス　は現地の人間像を描くのが上手いですね〜。フィクションとは思えない　リアルさ・・・。実際にありえる話の臨場感が素晴らしい。　土の匂いを感じさせてくれる映画でした。


雄大なアフリカの大地で起こる　社会派・サスペンス・ラブストーリー。

言いたい事は分かるのよ。でも何も感じないんだよね。
ラストシーンが切ないのも分・か・る・の・！でも、響かないのよ。心に。全然入り込めないの！

こんな事実（ビジネスでアフリカを食い物にする）があるのか無いのか勉強不足で分からないんだけど、もし事実で、それを伝えたいなら勿体ないね。

タイトルを見て「何だか面白そうだぞ？」
と思って借りて観た。

突然死んでしまった妻。そして妻への不倫の疑惑。

なんだそういう話なのか〜なんて思って観ていたら
とんでもなかった。

レイフ・ファインズ演じた外交官の夫。
ガーデニングが好きな、穏やかな性格の人。
彼は何も、知らなかった。

多くの人は「彼」と一緒だ。

始めは軽いジャブ、だった。どんどん重いパンチが腹にもろに入ってくる感じだ。

レイチェル・ワイズ演じる妻は、うぇー、なんて気の強い女性。こういう人は苦手。（妻の評価に賛否両論あるのは頷ける）
彼女もまた、夫同様不器用なのだろう。正義感が強いのはわかるが、どうだろうか〜？と思う場面がいくつもある。

けれどこの女性の口から漏れた言葉に魅力を感じた。

ナイロビで甘い密を吸い続ける蜂がいるのだ。
だから「ナイロビの蜂」。
自分は邦題のほうがしっくりきた。

観た最後に訪れるのはほんの少しの安堵感と、多くの切なさ。

サスペンスとしても夫婦愛の物語としてもそこそこよくできた映画だと思いました。

テーマは重いのですが、わかりやすい仕立てになっていて最後はふむふむこういうことかぁと納得できます。原作読んでませんが、脚本がよくできていたんでしょうね。

前日に『ホテルルワンダ』を観ていたので、合わせていろいろ考えさせられました。

観て損は無いですよ。
どう受け止めるかは自分しだいです。