１７歳のカルテ

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アンジェリーナ・ジョリーが圧倒的にすばらしい「17歳のカルテ」で、ペトゥラ・クラークの郷愁あふれる「恋のダウンタウン」を歌うウィノナ・ライダー（ここは泣かせどころ）は、19歳のときに神経症で入院したとのことで、スザンナ・ケイセンの原作（ベストセラーとなった実話）に惚れ込んで制作総指揮までとっているのだが、ここがリビング、ここが音楽室とウーピー・ゴールドバーグが案内する病院「クレイムア」は丁寧に描写され、ほとんど舞台劇のようだ。

スザンナ・ケイセンがそれと診断される <境界性人格障害> は、病状の程度も人それぞれで治療が困難な精神病と言われる。見捨てられることに過敏になり、対人関係が不安定、浪費、過剰なセックス、無謀な運転、暴飲暴食など自傷行為の繰り返し、イライラ、不安、慢性的な空虚感、激しい怒りを抑えることができなくなるという。いっぽう、アンジェリーナ・ジョリーが演じる <反社会性人格障害> は、規範意識が低く、自己中心的で、道徳的価値を内面化することができず、自己や他者の安全を脅かす行為によって特徴づけられるもので、 <神経性大食症> のブリタニー・マーフィーを攻撃して自死に追い込んでしまう。

DVD版では、美術館に迷い込んだスザンナがフェルメールの「Girls Interruppted at her music（中断された音楽の稽古）」に出会う未公開シーンが収録されている。映画の原題「Girl, Interrupted」に通じる、「その絵の中の少女と目が合ってから境界を越えてしまった」というシーンだ。クレイムアの少女たちの回復を阻むであろう、混乱のまっただなかにある60年代アメリカのニュース映像や、ウィノナの <迂回された帰途> をあらわすのであろう「オズの魔法使い」をはじめ、思ったより媒介物の多い映画である。

この映画を機にアンジーが好きになっちゃう人はさぞかし多いことでしょう、、、、。
えっと、、、、、はい。私ももちろんそのクチです。
アンジー〜〜〜私も養子にして〜〜とある意味意味不明なお願いがしたくなります。
と、、、、、ついつい盛り上がってしまいました。

つまりは。何が好きか？といわれると具体的にどこが好きか、というのがとても言い表しにくい映画なんす。これがまた。
つまりは、サイダーハウスルールのように淡く、ギルバートグレイプのようにしんみりと。そして語りだす主人公。
（私的に語り系映画は私のつぼです。）
アンジーが主演女優賞とっちゃえば？？と思わないでもないぐらいの魅了具合です。主演してるウィノナが主演じゃないぐらい。
でも、この映画の場合やっぱりリサの強大な魅力あってのスザンナなんだ、、、、と。
リサのスザンナに対する凄まじいまでの影響力というものがなければスザンナにとっても変革という要素は生まれなかったわけで、リサという要因がなければこのストーリーは成り立たなかったわけで、、、。
でも、スザンナの周りの全ての要因自体が彼女をおおいに変えていったわけで。。。。。
リサも、ジョージーナも、チキンも、アイスクリーム、ダウンタウンも。
あぁー、、、、なんていったらいいんでしょう。
リサのスザンナに対する、スザンナのリサに対する愛着、執着、嫉妬心、愛情、憎悪、色んなものが入り混じって、、、。
そして私の中でも色んなもんが入り混じって、、、。
最後には色んなモンを抱きしめたくなりました。

年齢的には大人であるのに、精神的には大人でない（？）彼女達の物語が、なんだか私には強く響くものがあった、、、ちゅう。
10代の方には超オススメ。

p.s.
特典、未公開シーン、メイキング。
アンジーの壮絶系演技が見たい人にはGIAがオススメっすよ〜。
てことで。

実際、思春期の多感な時期って私にあったのだろうか？と考えてしまった。
こんな風な危うい、不安定な時期。
どうなんだろうな。
ウィノナは、神経衰弱っぽいので、これは地なのか？？と思うほどよかった。
アンジェリーナ・ジョーリーが最高にCool。

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アカデミー＆ゴールデングローブ賞・助演女優賞を取ったアンジェリーナ。
それは納得できる一作ですねぇ。
原作をウィノナがとっても気に入って製作総指揮に名前を入れるほどの熱意ぶり。
でも演技ではアンジェリーナにちょっと負けちゃったかな。
彼女のブロンドに多少違和感を覚えましたが、とっても危険な心の状態を見事に演じてると思います。
スザンナは果たして精神科に入院が必要なほど異常だったのか？と思っちゃいました。
結果的には入院した事で、彼女の人生を大きく変えてくれる事になるんだけど。
病名のボーダーライン・ディスオーダー、その診断書を見る限り
ティーンエイジャーで心の揺れてる子は少なからずもみんな当てはまりそうだった。
心に残る作品でした。

イントロにも「作品テーマから、傑作「カッコーの巣の上で」と比較されてしまうのは仕方のないところだが・・・」とあるとおり、女性版「カッコーの巣の上で」って感じの物語。
この企画にウィノナが惚れ込んで、製作と主演を買って出た。
初期のアイドル路線を歩まなければなかったころ。
それを過ぎた辺りから、ウィノナの「好きな作品」って「あ〜わかる」って納得できるものが多い。
たまにラヴコメとかにも出るけれど、基本的には「この手の作品」がお好みなような気がする。
この手のっていうと語弊があるけれど。
なんとなく感じることなので上手くは説明できないけれど。
背伸びして悩める若者の物語とか。
小難しいものとか。
そこに病気だったりの様々な味付けがなされているだけで。
基本的には「好きな作品」「出たい作品」って一緒だと思う。
ボクは、「ウィノナが好きそうな作品」以外に出てるウィノナが好きだけど。
私はそういう女優ですよ・・ってアピールもなんとなく感じる。
ただカワイイ役とかいらないから・・・なんて声が聞こえて来そうな・・・
でも、この作品に惚れ込んだ要因は、もっと深いんだろう。
自身も物語の主人公と同様の病にかかっていたからではないだろうか・・
そんな作品の主演を務めて踏ん張ったのに。
アカデミー賞を掻っ攫ったのは助演女優賞のアンジーだった・・・・
この皮肉。
・・・なんて、うがった見方をしちゃいけないんだねきっと。

そのアンジー。
文字通り渾身の一発をカマしてます。
ヒリヒリと。
ギリギリと。
自らを磨り減らし、周りさえ傷つけていくリサを存在感たっぷりに演じています。

自由を夢見て。
その自由に縛られてしまっている彼女たち。
自由が欲しいという叫び。
その叫びは既に、自由に縛られている。
縛りから逃れるために、別の縛りを欲する。
一歩間違えば。
一歩踏み外せば。
自分もその囲いの中にいるかもしれない。
そんな思いも抱かせる。

物語とは全く関係ないけど。
ウィノナはショートカットが似合う。
とんでもなく似合う。
ショートカットの黒髪。
ショートカットはそんなに好きじゃないけど。
ウィノナのショートカットだけは別だ。
きっと世界一似合う。
もっとカワイイ役とかも演じて欲しいところ。
ラヴコメとか。
万引き事件で、メインストリートから外れちまったのが、なんとも残念だ。