地獄の変異

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しかし、まぁ〜凄い邦題だ（笑）。「地獄の変異」一体いつの時代の作品なんだ？（笑）。でもものすごくアナログで古めかしい邦題に騙されてはいけない。中身はなかなかの秀作だ。あまり良い評価はいただけていないようだが、見る人によってはとても楽しめる内容になっているのだろう。僕自身はとても楽しめ、星四つといったところだ。とにかく最初から最後までワクワク感がとぎれなかった所に好感が持てる。ケイブダイブを扱った作品は他にもいくつか存在するが、この手の作品には是が非でも必要な閉塞感がしっかり出ていたのだ。閉じこめられ、逃げ場がない状態の中で訳のわからない生き物に襲われる恐怖と緊張感がこの手の醍醐味なのだが、残念ながらワクワク感だけで恐怖・緊張といった感じが足りないと感じたが疑心暗鬼になっていく探検隊のメンバーの心理演出がとても楽しかったし、「これからどうなってしまうのか？」「誰が助かるのか？」などのサバイバルに関するワクワク感が最後まで残り、一気に最後まで見させてしまうこの作品は見て損はしないと思う。時間つぶしにはもってこいの作品だろう。最後に待ち受ける意外なエンディングに「ほぅ〜こんなエンディングを考えていたのか！」と感心させられた。

この作品をＢ級だという人も多いと思うが、僕はそう考えていない。それは映像から受ける予算の規模がそれほど小さいとは思えないからだ。確かに超大作から比べると少ない予算で製作されたものに違いないがそれでもＢ級レベルは遙かに超えているのではないかと僕に思わせたのだ。脚本もしっかりしているし、役者の演技も悪くない。不足しているのは恐怖の演出のみだ。撮影場所はセットなのか、ロケーションなのかわからないが、仮にロケーションであれば（僕はそう考えている）かなり念入りに調査されたはずだ。ロケ場所の下調べやカット割りなどかなり努力しただろうし、ロケ場所の特性を生かしたカメラアングルや映像が随所に見受けられた。ケイブダイブする水中の美しい映像だけでも楽しめるのではないだろうか。僕は正直ここまで楽しめるとは考えていなかった。邦題が「地獄の変異」だから（笑）。「変異」ってなんだろう？と思いながら期待はしなかったがこの疑問がずっと気になっていたためこの作品を見ることにしたのだが、その「変異」とは何かという疑問の答えは作品にキッチリ描かれていたのはとても嬉しかった。

――――――――　　以下、ネタバレあり！ご注意願います！　　――――――――

僕が最後まで気になって仕方がなかったのは主人公タイラーの兄ジャックが謎の生物に襲われ、寄生されどんどん変化していく様だった。ひょっとしたらジャックはいつかモンスターに変身してしまうのではないか？という視点でずっと見ていたのである。これが結局この作品を楽しめた最大の理由だろう。なかなか憎い演出をしてくれるものだ（笑）。これがなかったらただのモンスターパニック映画になっていたことだろう。探検隊のメンバーが疑心暗鬼に陥っていく様、探検隊のリーダーであるジャックは正常なのか異常なのかという曖昧な演出がワクワク感を生み出している。これがなかったらこの作品もつまらない作品で終わっていたはず。モンスターに襲われるシーンに恐怖は感じないし、次はいつ襲われるという緊張感も感じず、淡々と進んでいくからだ。この人間の心理描写がこの作品を救っていると言っても過言ではない。

残念だったのは作品に出てくるコウモリ型のクリーチャーの手？に「Ｖ．Ｓ．Ｓ．Ｆ」と書かれている謎がわからずじまいに終わってしまったことだ。オープニングに登場した３０年前の探検隊のメンバーだと言うことは何となくわかるがもう少し劇的にわかるような演出にして欲しかったところである。要求や不満はいくつかあるが時間つぶしにはもってこいの作品だ。

先のディセントを思わせる内容だが、実はこちらはプロの調査隊だし、冒険クラブの女子グループが地底人と戦うディセントよりも信憑性があった！
謎の生物も唐突なディセントよりも変異の謎も明らかになるこちらのほうが理にかなっている。
しかも、映像センスもなかなか良いのだ！
若干の古臭い直球エンディングなのはディセントに負けるのだが...。

そのわけは・・・地底湖や水が好きだから♪

綺麗でしたねぇ。お水。

ダイバーが潜っていた海も綺麗でした。

最後は続きあり♪〜〜？？〜〜

と期待してしまう私ですが無いんでしょうね。

古典的ですが期待以上でしたよ。

面白かったです。

合格☆

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いろんな意味で『ディセント』とバッティングしちゃってて比較されちゃいますが、よく見るとかなりスタンス異なる作品。本作は、ホラーって言うよりもアクションアドベンチャー的要素が強くて、スプラッターな描写も無いし、驚かせ方もエゲツナイのは少なくて健康的に観賞出来ます。地底湖やら登場させてて洞窟以上の息苦しさを感じるものの、通り一辺倒の暗闇以外にヴィジュアル的な目新しさも有って成功してるんじゃ無いでしょうか。まあ、舞台背景に歴史的な要素を持ってきて無理やりこじつけてるアタリに脚本の限界を感じるものの全体的には、楽しめましたね。

カメラワークや演出に斬新さは無いから、そこらへんで評価が割れるところでしょうが、過去の名作をそこそこ勉強してるなって印象は感じられるし安心して観てられました。どうせアクション系にするんならクライマックスぐらい大量にうじゃうじゃモンスター出して、人間側も重火器で応戦みたいな展開が欲しいところですが、それじゃ丸っきり『エイリアン』の２作目ですね。それくらい類似点は感じられる作風です。

ラストは有りがちだけど少なくとも『ディセント』よりはスッキリしててこちらが好みでした。

　最近洞窟ものがはやっているのか、「ディセント」以来、「ザケイブ」とこれが同じような内容で、並んでいます。「ザ・ケイブ」は評判がよくないようなので、見ませんが、「ディセント」とこの作品を比べてみますと、女ばかりで、見かけ上は仲良く見えて、実は裏に嫉妬と恨みが隠されていた「デイセント」に対して、こちらはみんな仲間、さらに学者と冒険家の集団、さらにこちらは地底の湖の場面が多いところ。そういう違いはあります。ストーリーはかなり近いものがあります。出られなくなった地底から出口を求めてさまよううちに、地底に住む地底人（もしくは突然変異したこうもり）みたいなものに襲われて、という話です。
　私は、できはともかくこういう類の話が好きだから、その時点でかなり甘く見てるわけですが、細かく文句つける人から言えば、テンプル騎士団を滅ぼした魔物の正体は何か、とか地上に出た寄生虫は何をしたいのか、などおっしゃるかもしれません。まあ、そういうことはいいんです。地底に下りたら、魔物がいたのです。怖かったんです。逃げようとして戦ったんです。単純な話です。面白かったと思います。