キッズ・オールライト

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ゲイのカップルが、精子ドナーによってそれぞれ子供をもうけるんだよね。
この二人は夫婦。
それで２０年以上も連れ添っていて、子供は２人。子供たちもここまで来るまでにいろいろ葛藤はあっただろうなあ。でもこの家庭はとっても素敵。

男の子のレイザーは、やっぱり男性がいなくて、ママが二人、夫婦でいえばお金を稼いでくる医者のニックが父親役なのかな、とも思えるけど、女の子のジョニを出産したのが、ニックな訳でかなり複雑。
複雑だけど、なんてシンプルな生き方。

自分を偽らずに生きていく。

で、レイザーが父親に会いたいと思い、ジョニが設定。ここから一転。

本当の父親は、 Mark Ruffalo演じるポール。
この人、若いころなんとなく、精子バンクに精子を提供した人。
今は自分のレストランを経営、オーガニックの農場などももっていて、そこそこ成功している。

このひと、大好きなんだよね。
かっこいい！！

で、ポールも独身で気楽にやってきて、店の女の子とカジュアルにSEXを楽しんだりもしている。
この店の女の子が相当美人でカワイイ。

そこに現れた二人の子供。
ポールもなんとなく家庭がほしいと思っていたんだろうね、急に父親気分になる。
なんかわかる気がするんだけどね。

そこで、ジュールスとポールのアフェアなどが絡んできて、家族は一転違う方向へ。。。

う〜ん、このあたり。
レズカップルで夫婦なんだから立派な不倫だよね。
しかも、このあたり、他の女性と浮気でなく、男性とってなると、ニックの気持ちは、ほんとショックだと思うな。

それでも家族だからね。家族を愛し、守ろうとする気持ちは強い。

子供たちも揺れる。

ジョニを Mia Wasikowska。「アリス　イン　ワンダーランド」の彼女ね。
透明感あるなあ。

レイザーは Josh Hutcherson 。
なんか Mark Ruffaloとちょっと似てる。

この映画は、みんないいんだけど、 Annette Beningが大変評価されています。
さすがに上手い！！
家族をポールに奪われそうな気持ちを熱演。

ポールを「侵入者」を表現する。なんか的確だと思った。
ニックにしてみればそうだよね。今まで一生懸命働いて築いた家族をいきなり現れた彼が、とって代わろうとする。

途中までかっこよかったポールもこのあたりで、なんだかな、って感じで哀れになってくる。

家族なんて急に出来るものじゃないし、どんな形であれ、愛が大事なんだね。

子供たちもしっかりいい子たちに育ってて、それは二人の努力と愛の力なんだなあ。

家族と愛について考えました。
また、夢とかね。

いい映画でした。かなり笑えるシーンもいっぱいあって、脚本も秀逸です。

「２０センチュリー・ウーマン」がよかったので、同じく主演がアネット・ベニング、そしてジュリアン・ムーアは個人的に好きということで視聴。程よいコメディで楽しかった。
私は結婚していないし子供もいないから家族の難しさを経験していないが、独りで一生を終えることがほぼ確定した身からすると家族を持っていないことは悔やまれる。だからと言ってポールに共感する訳ではなく、深刻に考えずにドタバタ劇化していく展開を純粋に楽しんだ。この作品、笑いを取るセンスがいい。と言うか、ジュリアン・ムーアはやはり上手い、あるいは私の好みに合う演技をする。ちょっと訳アリのキャラを演じさせたらピカイチだと思う。仕草や表情というより、セリフの言い方が抜群なんだと思う。
The Kids Are All Right というタイトルもよかった。内容的にもタイトル的にもとてもカリフォルニア的。楽観は意思に属すそうだが、楽観は自然の摂理なんじゃないかと思わせられる。摂理に反して悲観するのがアホなんだと。

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レズビアンカップルの話なのに何故「キッズ・オールライト」なのか不思議だったが子供達が精子提供者に会う話だった。

アネット・ベニング演ずる医者が家計を支える家庭にジュリアン・ムーアが主婦として収まっている。
やがて、精子提供者のガーデニングをジュリアン・ムーアが手伝う事がきっかけで浮気してしまう。

最初、有機栽培の野菜を使ったレストランを経営する精子提供者と
完璧主義者のアネット・ベニングは反りが合わなかった。

しかし、男の家に家族で訪ねた日、お互いジョニ・ミッチェルのファンだった事を知り意気投合する。
それは娘の名前でもあった。
しかし、トイレに立った時、ブラシに絡み付いたジュリアン・ムーアの髪の毛を見た後ベッドルームでも発見し浮気に気付く。

その後、ジュリアン・ムーアは男に求婚されるが断り、アネット・ベニングに謝罪し元のサヤに収まる。
反抗していた子供達も二人の和解に理解を示して物語は終わる。

アネット・ベニングも頑張って勝ち気で完璧主義者のレズビアンを熱演していたが、まだ演技臭があった。
しかし、ジュリアン・ムーアの自然な演技はアンソニー・ホプキンス、ロバート・デ・ニーロ、メリル・ストリープ、エマ・トンプソン等に匹敵する卓越したものだった。

アネット・ベニングがジュリアン・ムーアの謝罪を割りにあっさり受け入れたのが腑に落ちなかったが、まぁ良い映画と言えるだろう。

キッズはオーライトかもしれませんが、映画に出てくる大人達やこの映画を観た観客はオーライトなのでしょうか。ファミリーをテーマにするのであれば、もう少し大人な仕上げにしてもらいたかったです。

レズビアン夫婦に子供がいて、そこに精子提供者が現れる。キワモノ設定で、ドタバタコメディみたいな話になるのかな、と思ったら、変化球の家族の物語でした。まぁ、これが普通の夫婦の話だったら「別にこんな話、どこにでもあるやん。」という程度の話にしかならないのですが、レズビアン夫婦という形にしているから、なかなか考え深いし、そんなにうがった観方をせずに、すんなりと観れました。

でも、ちょっと不満をあげるならば、男目線だからか知りませんが、精子提供者のお父さんがちょっと狂言回し的役割でかわいそう。この方、いい人なんだと思いますよ。ちょっと嘘くささがあるけど、でも本質はいい人。多分、父親として彼みたいなのが現れれば、色々なことがあったとしても、親として受け入れるはずなんですけどねぇ。なんだか、あっさりと家族としての部分は終わってしまっていたのがかなしかったです。

本当にこんなことがあれば、もっともっと難しいだろうし、子供たちももっともっと悩むんだろうけど・・・物語だから、美しく終わりました。それでもいいんじゃないかな、と思わせる作品。ふんわりとした感じの家族物語を味わいたい人は是非。