雲の中で散歩

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ずいぶん昔に観たっきりで、久々の再見。
ずっとオレンジ色の明かりの中で、美しいラブストーリーが奏でられます。
監督はメキシコ人ですが、クラシカルで、もしかしてちょっと往年のハリウッド映画っぽい作りになってる？
リメイクだというのも、今回知りました。

1945年、新婚ほやほやの時期に出征した帰還兵のポールは、急ぎ妻の元へ帰る。が、迎えには来ていない。
戦場で孤独と恐怖と闘い、心の声を綴ったたくさんの手紙を送っていたのに、話はなぜかチグハグだ。
妻の用意した仕事で、彼がチョコレートのセールスに出かけると、困っているきれいな女性と出会い、手助けをすることに。
乗り換えすると、なぜかまたトラブルに巻き込まれている彼女。
2度あることは3度ある、で、車を降りると涙の彼女が…。

ヴィクトリアの家は代々続く、由緒正しい家柄で、大きなブドウ園を経営するのは封建的な父親。
彼女は秘密があり、父に会うことを恐れていた。
成り行き上、彼女を救うために、一晩だけ夫のふりをすることに…。

ブドウ園の名前は「雲」。
戦争で、心身ともに疲れ果てていた彼には、夢みたいに美しい生活だった。
ヴィクトリアの母親も頭のいい素敵な女性だし、祖父の言う言葉は、温かくて重みがある。
ずっと孤児で育ってきた彼には、その一晩でも、離れがたい魅力があった。
農作業の一貫の、ブドウを霜から守るための作業がファンタスティック。
こんな美しい作業があるんだ…と、感動。
大樽で踊りながらブドウを踏む作業中、ポールとヴィクトリアの視線が交わると、その目にはもう、抜けきれないものが宿っていた。

実は、この映画のキアヌが一番純粋な青年で、好き。
「あれほどの愛を差し出されたら、僕は死んでもいい。」と父親に向かって言うところなんて、たまりません。
あたたかくてきれいなラブストーリー。
全体的にシンプルですが、結構おすすめの素敵な映画です。

最後まで見てタイトルを振り返ると意味がわかって、おまけ的な感じでちょっと嬉しい。それと、ずっと強情だった父親（義父）が「こういう愛し方しか出来ない」と嘆いていたシーンは感慨深かった。まっすぐな気持ちを持っていても表現するときに曲がった形でしか表せない人もいて、それは決して少数ではないんだなと思った。すかさず「（そういうやり方しか出来ないことを）家族に伝えたのか」と聞かれ父は黙ってしまう。態度で誤解させる分きちんと言葉で言わないといけないのだとセリフによって修正もされていて、私はそのシーンがとても気に入った。全体的には特に珍しくもないごく普通のラブストーリーです。

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キアヌリーブスが、一番美しかった頃の作品ですね。
作品もとても美しかったです。
収穫された葡萄が入った大きな樽の中で、女性達が踊り皆で歌ってお祝いするシーンがとても美しく心に残るシーンでした。
文芸的な香りがしました。
キアヌリーブスはこういうラブストーリーがとても似合っているなと思います。
最後も、めでたしめでたしでよかったです。
ヴィクトリアの祖父は、味のあるおじいちゃんだと思ったら名優アンソニークィンなのですね。
私の、個人的なラブストーリーの好みは、脇役を名優で固めてさえいれば
あとは、主人公の二人は美男美女であれば満足なのです。
古い作品ですけど、見逃していました。

　結構好きな作品です。
　多少、設定や展開に無理はあるけど、当初、愛している妻から冷たくされ、すぐに出かけるように仕向けられ、かわいそうな奴・・・だった男が、最期にはビクトリアだけではなく、その家族の愛情まで手にいれ、ハッピーエンド♪となるお話。

　設定を聞いただけで、大体の展開が読めてしまうんだけど、それなりに楽しめます。

　キアヌ・リーブスもかっこいいし、相手役のアイタナ・サンチェス=ギヨンという女優さんもきれいだしね。美男美女の組み合わせでした。

　ぶどう園の経営者でもあるビクトリアの父やその父であるおじいちゃんのそれぞれのキャラも上手く出ていて、この辺りも作品をよくしている理由だと思います。
　特におじいちゃんいいね。甘いものをこっそり食べてたりするなどかわいいです。

　単純にいいお話みたいな〜というときにいいんではないでしょうか。

久々に、純愛ものを見たような気がしました。
キアヌ・リーヴスの感情を抑えた恋愛、ブドウ畑のみごとな風景。そこに、アメリカに移民した人々の家族愛や和があって、見終えた後に、すがすがしい気持ちになりました。