モンスターズ・ユニバーシティ

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絵が綺麗で、さすがピクサー。
個人的にディズニー映画は好きじゃないが、ピクサーは好き。

ディズニーらしくないところが良かった。
才能だけでは足りなくて。
でも、どんなに努力しても、夢はすべて叶うわけではなくて。
主人公だけが正しいわけでもなく。
特に、サリーがズルしてしまうところも共感できる。
最後に、２人が前代未聞の出来事を起こすが、それでも退学処分を取り消されないところも現実的で良かった。

ただ、前回に比べるとやや足りないかなぁ。
可愛いシーンも、冒頭の子どもの頃のマイクぐらい。
オリジナルも、吹き替えも声が可愛いし、マイクに矯正器具を付けさせるのも可愛いかったけど。

モンスターズ・インクは、なんか食わず嫌いで見ていなかったのですが、
ユニバーシティがすごくおもしろかったので、インクもそっこーで見ました！

なので、インクを見ていない私でも問題なく楽しめました。

逆に、すでにインクを見ている方にとっては、
ツボを押さえたポイントがたくさんあってニヤリとします♪

人間に触られたことで、とんでもない目に合ったジョージ・サンダーソンとか。
モンスター界を追いやられたイエティの当時の様子とか。懐かしい！と思うのではないでしょうか。

本作に話しを戻すと、マイクとサリーをはじめとしたキャラクターのデザインが
意外に簡素だったので、ちょっと期待はずれな気もしたのですが、
マイクが大学に初めて行った時に、
たくさんのキャラクター達が、わっと登場するシーンは興奮します。

念願かなって大学に入って、これからの生活に胸が躍る
マイクの気持ちとシンクロして、こっちまで嬉しくなっちゃいます。

CG技術の凄さも当然だけど、小さな小物もとても丁寧に作られているし、
ビジュアルもカラフルで、見ているだけで得した気分になります。

一方、ランドールは、固有の能力もあり、デザインも凝っているのですが、
モンスターズ・インクを見ると、ヴィラン（ディズニー映画における悪役）としての
キャラ作りだったことが分かります。マイクとサリーとの確執が描かれています。

勉強熱心だけど容姿が怖く無く、落ちこぼれのレッテルを貼られるマイク。
名家の出身である自分の才能にかまけて努力を怠るサリー。

それぞれに良い所と悪い所があって、２人が手を合わせることで
短所を補い、怖がらせ屋として自立していく展開は感動ものです。

才能を過信していては夢はかなわない。というのは当たり前として、
ただひたすらに努力するだけでも夢に到達するのは難しい。そんなメッセージが込められている気がします。

自分の夢を叶える道は数多くあり、たとえ壁にぶつかったとしても、
ふと周りを見渡せば、他にも道はあるんだよ。
壁を壊すことだけが正解じゃないんだよ。私にはそう感じました。

しかし、『怖がらせ大会』の下りは、予定調和が過ぎる気がしなくもなく、
最後も後味の悪い結果で終わりそうな雰囲気で進んでいったので、
このまま終わったらがっかりだーと思っていたら、そこは安心。

ちゃんとラストにふさわしい展開が用意されています。(≧∀≦)/

忘れた頃に登場するナメクジの彼？にも、笑っちゃいます。
美味しい所を持っていく、味のあるキャラクターです。

１０年以上前の作品だけあって、CGはかなり見劣りしますが、
後日見たモンスターズ・インクもおもしろかったです♪

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がんばれば、夢はかなう
をテーマにした、ある意味、教育的映画。


ストーリーとしては、
モンスターインクの、前日譚として構成されている。


モンスターのエリート、怖がらせ屋を目指すマイク。
でも、彼は、まったく怖くないモンスター。
というか、むしろ、かわいい。


そんな彼は、子供の頃、この、
モンスターユニバーシティを見学して、
怖がらせ屋にあこがれ、
モンスターユニバーシティに入る。


しかし、全く怖くない彼は、
期末試験に落ち、ほかの部に転属されるが、
怖がらせ大会で、優勝すれば、
怖がらせ学部に戻してもらえる約束を取り付け、
優勝を目指して頑張る。


というお話で、
もう一人、怖がらせモンスターの名門だけど、
努力をしないサリバンの成長物語とともに、
本当に、教育的なストーリー展開になっている。


しかし、じゃ、嫌味があるかというと、
そんなことはなく、
結構、楽しめるようには作られている。


教育的にするために、
無理がある構成はあることはあるが、
あまり、片意地張らずに見れるような絵柄も、
功を奏していると思うが、
娯楽として、楽しめるようにはできていると思う。

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前作以前を描いた作品で、最後まで一気に見てしまいました。
ありきたりなストーリー展開ではありますが、無難に楽しめました。

大学を無事に卒業すると思いきや・・・
そう来たか。

エリートの息子で、依怙地なサリーと怖くないモンスターのマイクが苦境を乗り越え最強のコンビへと変わっていきます。

ご家族向けのおススメ作品です。

面白かったです。

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ピクサー史上でもベスト５クラスの素晴らしさ。
どうせ、ありがちな学園コメディ＋ちょっとほろりな話でしょと舐めて鑑賞してガツンとやられました。
　
全体の五分の四くらいは想像した通りの話が展開します。
『アニマルハウス』を子供向けにした感じを想像していただければ近いかと思います。
個々のエピソードでくすっとさせてくれるので、どこかで見たような話だなと思いながらも飽きずに見られます。
全体のクオリティの高さとあわせて、それだけで終わっても星三つはあげられたでしょう。
ところが本当にすごいのはそこからです。

（以下ネタバレ含む）

驚いた事に子供向けアニメの振りをしながら、この映画の主人公は言い訳不要な敗北をします。
それでも「どうせ特例かなにかで救済されるんでしょう？」と、まだ舐めていた自分は気楽に見ていました。
ところが‥‥救済されない！
そこで初めてこの映画の本当のメッセージに気がつき愕然としました。

一つ目のメッセージは『本当にやりたいことは何なの？』です。
学園長を見返す事でしょうか？嫌な奴らをやっつける事でしょうか？
もっと言ってしまえば、そもそも大学に入る事が目的だったのでしょうか？

たしかに大学や専門学校に入る事で開ける道もあるでしょう。
目指す場所により効率的に進むためのルートも用意されているでしょう。
それでは大学に入れなかった人たちは夢を諦めなければいけないのでしょうか。

「大卒限定」の職業は存在します。事実上「特定ランク以上の大学限定」の職業も存在します。
しかし「怖がらせや」はそうではありません。
音大に入れなかったから音楽家を諦める。
アニメの専門学校に入れなかったからアニメーターを諦める。
そんな必要があるのでしょうか？

二つ目のメッセージはよりシビアです。
「夢は諦めない」のは良いとして、ではその才能が無かったらどうするのか。
先の例で言えば、音楽家を目指して努力している途中で、自分にプロになれるほどの音楽センスが無い事がわかった時にどうするのか。
アニメーターや漫画家を目指していて、同年齢に段違いの才能を持った人間が実は掃いて捨てるほどいる事に気がついた時にどう考えるのか。
スポーツならば全国大会を目指して反吐を吐くほど練習しながら予選落ちなんて事はざらにあります。
そんな時に「夢を諦めない」とはどんな意味をもつのか。
そして、努力することに意味は無かったのか。

自分自身にも死ぬほどの努力をしながら届かなかった夢があります。
今でも日々の努力と才能の無さのはざまで苦闘しています。
そして今日、彼らの「諦めない心」を見て不覚にも涙してしまいました。

これは子供向けアニメを装いながら、実は日々の闘いで本質を見失いそうになる大人たちに向けた偉大なるエールだと思います。