天空の城ラピュタ

パズーとシータが将来、結婚するのかが大変、気になる！

個人的な話題ですが、レビュー１００件目がこの大好きな作品になりました。
原作・脚本・監督すべて宮崎駿がやっていて、ジブリ作品の中でも、私はこれが一番好きなんです。

宮崎監督作品の何が好きって『ルパン三世　カリオストロの城』でも書きましたが、「緊張と緩和」、「スピード感」、「水や緑の美しさ」、「風を感じるところ」。

この作品では特に”風”を感じますね。
そして”飛行石”の放つ、「冷たく透明感のある”青”」。
あの「パリンッ！」っていう”音”も好き。

何が好きって、まずはキャラクター。

パズーは私の理想の男性像なんです。
シータを助け出す時、シータをしっかりと抱きとめるところ・・・。グッと来ます。
常にシータを思いやり、誠実で仕事熱心。勇気もあります。今はシータと同じくらいの背だけど、この旅が終わって二人で暮らして行く（と勝手に決めてますが）うちに、心だけじゃなく体も大人になってシータを力強く支えてくれることでしょう・・・。

今はパズーもシータも１４歳くらいでしょうか・・・。
両親を亡くしてたった一人で暮らしていた二人。幼さの残る容姿ではありますが、彼らの中に”芯の強さ”と”人としての優しさ”を感じます。シータも聡明で清潔感があり、明るく強く生きている姿に心が動かされます。

ストーリーはシータ、パズー、ムスカ、海賊ドーラ一家が「ラピュタ」によって運命的に出会わされるところから始まりますが、息もつかせぬ展開なのに、しっかりと話に乗って行けるところが素晴らしいです。
それぞれの「ラピュタ」への想いはバラバラでも、皆がそれに向かって行く・・・見ている私たちも含めて。
実にキャラクターが活き活きとしているんですよね。
ドーラの出来の悪い息子たちの、なんと愛らしいこと！
寺田農（みのり）のムスカも、声優は本業じゃないのになかなか良かったですよね。

音楽も全編通じて素晴らしい！さすが久石譲だな！と感じます。
スケールの大きさはストーリーだけじゃないですよ。
この音楽の素晴らしさも是非沢山の方に知って欲しい。

この作品ももう２０年近く前になるんですね。
でもいつまでも色褪せない・・・。これからももっともっと沢山の人に感動を与えてくれることと思います。

ＶＨＳを持っていて何十回も見ていますが、今回ＤＶＤを購入しての初見となりました。
英語バージョンをチラっと見てみましたが、シータとパズーの声優さん、ちょっと声の方の年齢が高い気がします。でも一度最後まで通して見てみようと思ってます。

最後にたった一つだけ残念なことを。

専門的なことはわからないのでそういうことが出来るのか？なんですけど、古く見せないために色を足すことってあるんでしょうか・・・。
ＤＶＤで見始めて、「青と赤」が強くなっている気がして違和感がありました。それは最後の山場近くまで拭い去れませんでした・・・。
ハトが薄紫色って・・・。

”飛行石”の放つ「青」い光の魅力が半減されてます。
朝もやの中、パズーのトランペットに合わせて自由ハツラツと羽ばたくハトの白さや、もやが朝日に照らされて白から黄色に色を変えて行くさまの美しさが半減されてます。

気のせいではないと思う。
ＤＶＤになるのは嬉しいけど、オリジナルのままで是非見たかったです・・・。

付け加えることがないくらい　いいレビューが並んでますね。

はじめてこの作品に出会ったころ　私は“押井　守ワールド”にドップリ傾倒していましたので　お子ちゃま向けのアニメなんて見れるかとうそぶいておりました。「井の中の蛙でした」

これだけ多くの方に支持されていることが　見てよ〜く分かりました。「素直に面白い！」と思いました。

いいじゃないですか。直球真っ向勝負で。展開や演出は丁寧に作り込まれた非常に高度なレベル。
ですから　スムーズに　物語に感情移入できるし、ＣＧなしのセル画だけでここまで見せる映像の醍醐味は
「さすが　宮崎御大！」としか言いようがありません。


白状しますと　屈折した私の一番お気に入りのキャラは主人公のバズーでもヒロイン・シータでもなく
　“ロムスカ・パロ・ウル・ラピュタ（通称ムスカ大佐）”です。

ちょっと見は　 頭脳明晰、冷静沈着、冷酷無比で２枚目のムスカですが　その言動はほとんどジコチュウ妄想としか思えない。
ラピュタを入手した時のあのイッチャッタ表情
（『レオン』のゲイリー・オールドマンクラスの衝撃！）

「ラピュタは滅びぬ。何度でも蘇るさ!」
（ゾンビ並みのシツコサは　キャラ立ち度　ウットリ級！）

ひねくれたオトナでも　たのし〜いアニメです！

みんな同じだと思うけど何回も見てますよね。でも、何回見ても面白いってすごいことですよね。久々に見たらやっぱりラピュタが一番好き、って思うんですよね。でもその後もののけ姫みるとやっぱりもののけかなあ・・・とかって考えちゃったりしません？自分の中の一番を決めてみようと思うんだけど決まらないんですよね。ほんとすごいですよね、宮崎ワールド。
若かりしころにみたラピュタと今見るラピュタって印象がぜんぜん違う。大人になった今のほうがあの世界に入れるような気がします。あとはやっぱり久石譲さんの曲がたまらないです。

空に浮かぶ島、飛行石、登場する乗り物類…全てにロマンを感じます。
子供から大人まで楽しめ、考えさせるストーリー展開んは見事。
登場人物も全員に個性があり、作り手の愛を感じます。
テーマ曲も大好き！流れてくるだけで胸がジーンと熱くなってきます。
アニメ映画の傑作だと思います。