宮廷画家ゴヤは見た

映画の志の高さを感じましたが、共感できる部分が少ない点で、私には合わなかった作品。
権力者の栄枯盛衰−ゴヤの時代のスペインは、フランス、英国に国を征服されたことがあり、その都度、権力者が交代する。
彼らが、その価値観の違いから、自分たちの価値観に合わない者を糾弾するのですが、このあたり、他を受け入れないという狭量さが、どうにもやるせなく、観ていて嫌悪感が先にたちました。
その価値観の押しつけのせいで、多くの人たちが、時代の波に翻弄されるように、予想しなかった人生を送ることになってしまう。
何かを訴求する映画が嫌いだというわけではなく、自分に合う映画というのは、映画の中の登場人物の言動などに共感できる部分が多いかどうかということと、なんらかの希望的な観測が提示されていることなのです。
が、それがなくて、唯ひとつの救いがゴヤ。
監督の意図するところは、よく汲み取れ、成功しているとは思いますが、観終わった時に、フラストレーションがたまりました。
でも、よくわからないヨーロッパの歴史の一部分を勉強できたという点では観てよかった映画ではありましたと思います。

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あんまり興味あるジャンルではないんですが、『ノーカントリー』 のハビエルがどんな役を演じてるのか興味あったので見てみました。

監督はミロス・フォアマン。『カッコーの巣の上で』なんかが印象深いです。
この監督さんは結構厳しい時代を歩んできたようで、この映画のアイデアは５０年も温めていたとＨＰで読みました。

タイトルにもなっているゴヤと言う人物はカルロス４世に雇われてる画家なんですよね。とは言え、下手したら処罰を受けそうな反骨的な版画を書いたりしているんですが、ロレンソ神父には気に入られています。

ロレンソ神父を演じているのがハビエル・バルデムで、イネスを演じているのがナタリー・ポートマン。この２人が物語の大きな柱なんですが、時代の移り変わりや人物の大きな転機に居合わせるがゴヤ。
このゴヤを演じているのはステラン・スカルスガルドと言う俳優さんなんですが、他にどんな作品に出ていたのか全く思い出せませんでしたが、後で『ディープ・ブルー』で片腕を鮫に襲われた人だと判明（笑）

最近では『パーフェクトゲーム』と言う作品でエラい目に遭ってます。
更に先日では『マンマ・ミーア！』でも拝見しました。


映画にはゴヤの本物の絵が何枚か出てくるのですが、最後に出てきたゴヤの自画像見てビックリ！
演じてるステラン何がしさんソックリです。

ゴヤはイネスの父親と仲が良かったので何とか拷問を受けてるイネスを救おうとするのですが、頼みの綱だったロレンソは教会から逃亡する羽目に。

月日は残酷なまで経過し、フランスでは革命が起こる。その流れでナポレオン軍がスペインに雪崩れ込み、今まで絶対を誇っていた教会は滅多打ち。なんと、ナポレオン側の大臣となってロレンソがスペインに戻ってくるワケですよ。スネオのようなヤツだ！

それで異端審問は無くなって、牢に繋がれていた人達は解放。ようやくイネスは太陽の下を歩くことができたんです。
・・・・が、およそ人が居る所ではない獄中に十数年もいると、身も心もボロボロに。この姿のナタリー・ポートマンは凄いです！『レオン』での子役は伊達じゃないですね。ド肝抜かれました。
拷問シーンも頑張ってました。ホラー的な拷問はありませんが、十分すぎる描写です。

話はここで終わらなくてですね、何とイネスは獄中で赤ん坊を出産していた事が分るんです。しかも父親はロレンソ！卑怯な奴っスよ〜（怒）
イネスの子供は少女に成長しているワケですが、ナタリー・ポートマン二役です。これもビックリ。同じ顔ですが雰囲気は全く違っている。

話は二転三転して、またまたロレンソ危うしな状況に発展。
死刑を言い渡されるんですが、教会側は「もう１度神に仕えると言うなら許そう」と慈悲をかけるんです。

詰め掛ける民衆の中、死刑台で震えるロレンソ。
その民衆の中にはロレンソを見つめるイネス。そしてバルコニーの上からはイネスと自分の娘が、何も知らず笑いながら見下している。決して繋がらない３人の最後。

イネスは牢の中で精神を病んでしまいますが、病んでいても無垢な心は変わっていなかったのだと思います。
あんな目に遭ったと言うのに、最後までロレンソへの愛は変わらない。ここのシーンは胸に迫りました。

まさか泣くとは思ってませんでしたが、雨のためウォータープルーフのマスカラにしておいて良かったと思いました。私はよく泣くので、泣ける映画は危険なので滅多に劇場で見ない事にしています（；^ω^）

長くなりましたが、お奨めします♪

この映画のお陰で、いろんな絵にまつわる怖い真実を知る事が出来ました。

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ゴヤは傍観者のような感じで、
メインのストーリーにはあんまし絡んでないんですね。

でも、彼が見たことが後になるにつれ大事に発展していきました。

ロレンソ神父、あの「ノーカントリー」の不気味なおじさんですよね・・・・。

ここでもすごい気持ち悪い・・・・
序盤から神父に見えない・・・・・怪しすぎる・・・・

と思ったら、やっぱり！！

神父ながらキリスト教侮辱したり否定したり、
挙句の果てに都合が悪くなった女は売り飛ばそうとしてるし。
こんな悪徳神父ならあの役者さんでピッタリですね。

商人の娘のイネスが悲惨でしたが、
あの子、ナタリーポートマンなんだ！？
最後のほうなんか汚れまくってて廃人みたいでした。。。。

ゴヤにまつわる話かと思って観た私には予想外の内容でしたが楽しめました。

評価７８点（１００点満点）
この作品は１８世紀末、スペインのカルロス王の宮廷画家として活躍しその名を後世に残した画家ゴヤの自伝ではなく、彼が描いた２枚の肖像画の男女がたどった数奇な運命をゴヤを絡ませて描いたもので、歴史ドラマとしてもなかなか興味深いものがある。

「豚肉を食べなかった」というだけで異端審問にかけられ、拷問によってユダ教の信者だという烙印をおされ、１５年間牢獄につながれ、あげくにロレンソ神父に犯され、出産までする裕福な商人の娘イネス。ナポレオンの台頭でスペインがフランスの統治下におかれ釈放されるが、精神を病んで産み落とした娘の行方を捜すイネス、一生懸命彼女を支えようとするゴヤ。これほど過酷な運命があるだろうか、そこには宗教という名を借りた「教会」という「悪」が君臨していたのだ。

もう一人の肖像画に描かれたロレンソ神父。聖職者にはあるまじき行為を犯し、異端者として追放されフランスに逃れ、フランス軍と共に権力を握ってスペインに復帰、しかし激動の時代とはいえ彼も実に数奇な運命をたどってきたわけだ。結局再び権力を取り戻した教会に拘束され、神の許しを拒否して生涯を終える。

天才画家ゴヤは権力批判や社会風刺の作品を残し、この時代の歴史の証人として立派にその役目を果たしたことがよくわかる。
単なる歴史ドラマというだけでなくヒューマンドラマとしても優れた作品。

公開されたときにあまり大きな劇場ではやってなくて
つい行き損ねた
今借りてみて納得

なんだか印象に残らない

ナタリーの汚れ役とか
殺し屋の時とは違うカツラ？かと思うような長髪のよく考えるとこの人も被害者の神父とか
インパクトの強い部分もあるのに

個々のシーンがこま切れだからか
余韻を残さず
はいっ次って感じ

ゴヤさんが帽子に蝋燭を灯してるところは
“靴紐”ビル・ふじつぼ・ターナーを思い出してしまいましたね

ナタリーのなかなかやるじゃんなお父さんは
昔ヒュー・グラントが出ていた「幻の城」で
ポリドリをやってた人だっ