美しすぎる母

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「美しすぎる母」この邦題は間違いだと思う。

この映画はアメリカでは有名なスキャンダルだけど、あまり背景の分からない日本人にとって、この邦題と劇場予告と合わせるとなんだか母と息子の危ない関係の映画みたいだ。実際、二人はそうなっていくんだけど原題の「Ｓａｖａｇｅ　Ｇｒａｃｅ」をそのまま使えばまだ感情的な部分が内容と一致するのにと思った。

実話がベースの映画は結果は周知の事実、みんな知っている。でも、そこに行き着くまでの理由や当事者たちの内面がよく描かれてないと見ている側にとっては退屈。

この映画では、息子のトニーに私の感情の殆どが集中した。本当に可哀想な子供だ。まともじゃない両親のもとで育つと、たとえ両親を愛していても、やはりまともに愛せないのだと思った。彼は母を愛していて、自分達を捨てた父をもやはり愛していて、何度も母を助けるように求めるが、なんの返事も無い。劇中にトニーが出て行った父の暮らす家まで手紙を届けに行くシーンは切ない。

他のレビューを書いた方々同様、私もあまりこの映画は好きではないけれど、この時代の裕福な人たちの暮らしやその背景、ジュリアン・ムーア扮するバーバラの洗練された服装などは美しかったと思う。トニー役のエディ・レッドメインは適役ですごく良かった。

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前半寝てしまったせいだけではなく。。

ひとつひとつのシーンは
よく見るとなかなかすごいのに
ぽんぽんと画面が切り替わるため
衝撃がない

夫も妻も息子も
関係が希薄
彼らの感情が全然伝わってこない
何考えてんだかさっぱり

あらすじで貧しい生まれからセレブになったことを知ったが
作中でそれ現れてた？
夫は父親の事業の失敗を見て厭世的になったとあったが
ただの不機嫌にしか見えない
妻の方も奔放にはしゃぎすぎていて
これじゃ夫に見放されてもしょうがない、自業自得じゃんって感じで同情できない

そのあと息子を溺愛というが
結構自分の好き放題してるし
バイのサムを間に３人でいちゃつくし
息子のゲイの恋人との仲も嫉妬しているふうでもないし
母子はそれほどお互いに執着しているようには見えない

だからラストもなんの感情もわかない
派手さがないし（不謹慎ですが）
これまた衝撃度ゼロ

きれいにまとめすぎたって感じ

ジュリアン・ムーアとエディ・レッドメイン母子はそっくり
そばかす目立ちすぎの白い肌とか
神経質そうな顔とか

しかしジュリアンはきれいなんだけど
色白の肌ゆえか肩のしみがすごくて
そんなに無理して肩出しドレス着なくてもっていうくらい痛々しい

一番わからないのは夫婦仲がなんでそんなにこじれたのかってこと
妻の方が、夫に捨てられて下降の一途
というような息子のナレーションがあるけど
むしろ彼女が夫をないがしろにしていたせいに見えた
離婚後も生活に困るでもないし
社交的だったはずなのに
すっかり孤独
二人だけの閉じた世界で長いこと過ごしたツケがまわったんでしょうか
お互い友達が必要だったのかも

すごく不愉快な作品だった。
虚栄心が強く、自身の人生を見栄で塗り固めた母親の
下品な笑い声が耳障りでしかたなかった。


母親の息子への愛は真実であるにも関わらず
その愛は歪み、自身の虚栄心を満たす手段のひとつになっていたように感じられた。
そして、夫の裏切りから
（もともと良くはなかったと思われる）精神状態は不安定さを増し、
そして息子への愛はさらに歪んだと思われる。

息子が母を思う気持ちにも嘘はなかっただろう。
しかし母親の不安定な精神状態の波に飲み込まれ
彼もまた、母親だけでなく自分に対しても歪んだ感情を抱いたのではないか。

このふたりは、脆く弱く、自分の認めたくないところで
お互いにこれでもかというほど依存しあって生きてきた。
お互いから自立することは選択肢にないほど、
寂しく脆い人間だったのだろう・・・。


まぁ、全体的に不愉快で退屈な作品でした・・・。
実話が元になっているということは衝撃ではあるけど、
映画としては・・・・。
感想は、その一言になってしまうのかもしれません。

ブルジョア階級の家庭の崩壊と子育ての失敗が、母子関係を中心に描かれている。
実話をもとにしていると言うことだが、うわべをなぞっただけで、脈絡の無い作りだ。
これでは、見る側は「そう言うこともあるよね」程度で終ってしまうだろう。

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　正常な家族のあるべき姿は分からないが、この映画の家族が特別に異常とは思えなかった。
　やはり母バーバラにいちばん原因があったと思う。階級意識や金銭偏重などの価値観の問題と、夫に逃げられたゆえの寂しい気持ちのやり場がなかったせいだろう。もちろん逃げた夫ブルックスも原因があるが、息子に影響しているのは母だろう。

　息子トニーはバーバラの欲望の道具にされたとも言える。バーバラの存在が大きくなり過ぎて、母というより一人の女性として、意識下で離れられなくなってしまった。ラストで事件を起こしたのも、トニーの逃避願望の衝動的な行動だと思うが、その後に彼がたどったテロップを見ると、やはりバーバラの存在が染み付いていたのかと感じる。
　束縛から逃れたいと思いながら、意識の中ではバーバラを必要としてしまっていた。これがマザコンの悲劇か・・・。さりとてバーバラを責めることもまた出来ないだろう。
　特別な事象を扱っているようだが、この母子のような関係は割りとあり得るのではないかと感じる。母子は人間である以上、男女の関係にもなり得るのだから。この事件は日常社会にも通じるものがあり、やや共感してしまった。

　そしてバーバラ役のジュリアン・ムーアの存在感が何とも強烈だ。
　とくに空港で夫の浮気（しかも相手は息子の彼女）を見つけた後、自分はタクシー運転手とホテルに行き、出てくるや号泣するところなど、その心情はまったく共感できず、ただバーバラの自由奔放な性と感情的な振る舞いが目立つ。しかし彼女の存在感はファッションも含めてこの映画の主を占めていて、観ていて飽きなかった。
　実話に基づくトニーの悲劇が主題だが、母バーバラを強烈に描くことによって、トニーの心情の説明を省きながら、間接的に想像させているのだろうと思う。
　わたしはこういう異常な人間関係を描いたテーマは好きなので、違和感なく観られたし、映画自体の出来映えも良い方だと思っています。
　ハードなエロティックな場面はないが、母子の関係や３Pなどモラル的にどうかな？と感じるところもあり、R１５指定にしても良いのではと思いましたね。