セクレタリー

ジェイムス・スペイダーって昔はアクのない俳優さんだったと思ったけど・・・
あらあらーいい感じにアクが出て来ましたぁ。
アブノーマルに見えながらも純粋なラブストーリーになってるもんだからちょっと羨ましかったりします。
こんな恋愛してみたいかも。。。

社会的な地位もあり、常識を持ち合わせている男にとって、自らに宿るアブノーマルな性欲は、苦痛である。時には自己嫌悪に陥り、その処理に苦悩する。そのような男と、なぜか自傷に走る精神不安定な女性が出会うという設定。これは間違いなく、赤い糸に結ばれた、二人のラブストーリーである。お互いがかけがえのない存在であることを、彼らなりの方法で理解しあっていくプロセスが、微笑ましくまた、セクシーである。ジェームズ・スペイダーとマギー・ギレンホールの見事な演技が、それなりのリアリティーを醸し出している。コミカルな演出は、ノーマルな人々にに理解を得る上で、必要なもののように思われる。

異様に見たいと思って借りましたが、変な映画でした。　自分の中では、勝手にララ・フリン・ボイルの”派遣秘書”的な映画を想像してたけど全然違ったし。　それにしても、弟のジェイク・ギレンホールとは全く違うタイプの映画に次々出ますね、彼女は・・・。

最初の30分は観ているのが苦痛（退屈）、中盤からは「ん？」となって引き込まれていきますが、エンディングに向かうにつれて「何じゃこりゃあ」となります。
娯楽に徹するわけでもなく、シリアスなテーマを深く掘り下げることもなく全てにおいて中途半端になってしまってますね。
監督や出演者のインタビューを聞いてるとどちらも出来には満足してるようですから、素人がいちゃもんつけても仕方ないですけど。。。

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日本語の『秘書』というタイトルとイントロダクションだけを見ると、ヘンな映画かと思ってちょっと敬遠してしまいますが、タイトルにひいて観ないでいるともったいないような映画でした！

複雑な家庭に育ったトラウマから自傷行為をやめられない主人公リーと、自分の性癖を受け入れられずに恥じている弁護士グレイ。
この二人が心を通わせていくまでを、ちょっと変わったタッチで描いています。
言ってしまえばSMの話なんで、ダークでマニアックな雰囲気はありますが、それでも観ていて沸き起こるのはラブストーリーを観ている感覚。
お互いに好きなのに踏み込めない二人に切なくなったり共感したり・・・。
タブーなんかなくて、ただの相性なんだなと普通に入り込めました。

特に自分を恥じていつも最後は逃げてしまうグレイに、リーが彼女なりのやり方で愛情を証明したところはよかった・・・。
グレイがリーを優しく介抱するシーンもステキで、グレイが彼女に触れる感じが、ただの性癖の対象じゃなくて、本当に愛するパートナーに対するそれに変わっていたのがよかったです。

そして何よりその二人が幸せな日常を築いていく・・・ていうのがいいですよね。もちろんお互いの「好み」はそのままに。
たいていこういうタブーを扱ったものって、最後関係が破綻したり、社会から外れたり・・・もの悲しいラストが多いので、これはハッピーな感じが本当によかったです。

キャストも素晴らしくて、リーとグレイを演じたマギー・ギレンホールとジェームズ・スペイダーは最高でした。
他にも『ミリオンダラーホテル』で好きになったジェレミー・デイビスが出ていたのも嬉しかった！
（しかもちょい役でケイト・ブランシェットが出てた気もします・・・）

特典映像のキャストや監督のインタビューもよかったです。
（マギーは耳に花を飾ってはじけてるし、ジェームズはメガネ姿までいちいちステキ・・・）
監督も『毛皮のエロス』の人だということで、どうりで面白いわけでした。


世間で言うタブーを扱ったこの映画。
ドキドキ楽しめた人はみんな、多少その毛があったりして！
私はというと、密かにグレンの方に共感しましたが・・・。