おおかみこどもの雨と雪 / 宮崎あおい
おおかみこどもの雨と雪
/細田守
平均評価点:
予告編を観る
全体の平均評価点: (5点満点)
(164)
解説・ストーリー
「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督が贈るファミリー・ファンタジー・アニメ。“おおかみおとこ”を父に持つ2人の“おおかみこども”とその母親の絆と成長を美しい自然の風景をバックに丁寧な筆致で描き出す。声の出演は宮崎あおい、大沢たかお、菅原文太。“おおかみおとこ”と恋に落ちた大学生の花は、やがて人間とおおかみの2つの顔を持つ“おおかみこども”、姉の“雪”と弟の“雨”を生む。そして雪と雨が人前でおおかみにならないよう注意しながら、家族は都会の片隅でひっそりと、しかし幸せに暮らしていた。そんなある日、突然の悲劇が一家を襲う。花は、雪と雨を人目につきにくい田舎で育てるため、山あいの寒村に移住することを決意するが…。
「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督が贈るファミリー・ファンタジー・アニメ。“おおかみおとこ”を父に持つ2人の“おおかみこども”とその母親の絆と成長を美しい自然の風景をバックに丁寧な筆致で描き出す。声の出演は宮崎あおい、大沢たかお、菅原文太。“おおかみおとこ”と恋に落ちた大学生の花は、やがて人間とおおかみの2つの顔を持つ“おおかみこども”、姉の“雪”と弟の“雨”を生む。そして雪と雨が人前でおおかみにならないよう注意しながら、家族は都会の片隅でひっそりと、しかし幸せに暮らしていた。そんなある日、突然の悲劇が一家を襲う。花は、雪と雨を人目につきにくい田舎で育てるため、山あいの寒村に移住することを決意するが…。
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「おおかみこどもの雨と雪」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「時をかける少女」「サマーウォーズ」の細田守監督が贈るファミリー・ファンタジー・アニメ。“おおかみおとこ”を父に持つ2人の“おおかみこども”とその母親の絆と成長を美しい自然の風景をバックに丁寧な筆致で描き出す。声の出演は宮崎あおい、大沢たかお、菅原文太。“おおかみおとこ”と恋に落ちた大学生の花は、やがて人間とおおかみの2つの顔を持つ“おおかみこども”、姉の“雪”と弟の“雨”を生む。そして雪と雨が人前でおおかみにならないよう注意しながら、家族は都会の片隅でひっそりと、しかし幸せに暮らしていた。そんなある日、突然の悲劇が一家を襲う。花は、雪と雨を人目につきにくい田舎で育てるため、山あいの寒村に移住することを決意するが…。
「おおかみこどもの雨と雪」 の作品情報
「おおかみこどもの雨と雪」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
おおかみこどもの雨と雪の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
115分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
VPBT21401 |
2013年02月20日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
90枚
|
0人
|
1人
|
1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
【Blu-ray】おおかみこどもの雨と雪(ブルーレイ)の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
115分 |
日本語 |
1:リニアPCM/ステレオ/日本語 2:リニアPCM/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
VPXT77145 |
2013年02月20日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
46枚
|
0人
|
1人
|
1:リニアPCM/ステレオ/日本語
2:リニアPCM/5.1chサラウンド/日本語
おおかみこどもの雨と雪の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
115分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語 2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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VPBT21401 |
2013年02月20日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
90枚
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1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
2:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
【Blu-ray】おおかみこどもの雨と雪(ブルーレイ)の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
115分 |
日本語 |
1:リニアPCM/ステレオ/日本語 2:リニアPCM/5.1chサラウンド/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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VPXT77145 |
2013年02月20日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
46枚
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0人
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1人
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1:リニアPCM/ステレオ/日本語
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ユーザーレビュー:164件
なにもかも肯定的に認めてあげようとすることは、どこかこそばゆい。
投稿日:2013/05/28
レビュアー:ぴよさん
レビューを読むと、人によって(特に女性によって?)感想が真っ二つに別れているのが興味深い。
それは「母親としての花」という人物を、どう評価するかの差に見える。
監督・細田守の持つ「肯定的に人を捉える思想」は、少し問題のある人間を描く場合には効力を
発揮する。『時をかける少女』の真琴や、『サマーウォーズ』の健二は、欠点のある人物だったのが
ドラマが進むうちに「まっとうに」なっていくという快感があった。だが、本作の花のように、元々
まっとうな人物を描くと、過剰に出来過ぎになってしまう。屋上屋を重ねるように。
すべての人物を肯定的に認め、救ってあげたうえで、物語を「きちんと」収束させるというのが、
細田守の哲学だ。そこが宮崎駿とは違うところで、宮崎駿はむしろ破綻を作って物語を動かす。
「漫画映画は多少バランスを崩してこそ面白くなる」という、東映動画で培われた演出思想だ。
だから宮崎作品は、たまたまうまく着地した『ラピュタ』や『カリオストロ』を除けば、収まりの
わるいラストを迎えることが多い。「起・転」が面白ければ「結」は重視しないという考えだからだ。
一方、細田守は「結」をこそ大事に考える作家だ。あくまで「結」を崩さない範囲で逆算して、
物語を展開させる。パッケージとして完成された作品を作り上げようとするのだ。
さて『おおかみこども』だが、細田守は、この作品のためにわざわざ『スタジオ地図』を立ち上げ、
いつもより綿密に作品をコントロールしようとした。その丁寧さが、ややアダになったように思う。
いつにもまして破綻が予感されない…とっても安心して観ちゃえるのだ。(それが狙いなのかもしれ
ないけれど)
ヒロインたる花という女性が、あまりに出来すぎているように見える。一人できちんと自炊をし、
真面目に勉強し、自活をしている。そして昭和の少女の様に、純粋に恋をする。たぶん、細田氏の
理想像であり、(表面的なイメージで言うなら)まさに宮崎あおい的女性と言えるのかもしれない。
相手が狼男と分かってもビビらず受け入れちゃうし、シングルマザーになっても、取り乱しはしない。
嫌な言い方をすると、いかにも「庇護されるかよわさ」を匂わせながら、それを自らは武器にせず
それなりにたくましく生きる女性だ。こういう人は…なんと言おうか…ちょっとずるい(笑)
そうなってくると、観ている方は「ああ、この子はいろいろあっても大丈夫だろうな」と安心してしまう。
何があっても、乗り切ってしまうし助けてもらえるんだろうなと、ハラハラしなくなるのだ。
もっと未熟でバランスのわるい、駄目な母親だったら、話は違ったろう。もっとがんばれ、がんばれ、
と応援したくなったろう。花さんは、ちゃんとしあわせだと思う。
個人的には花以上に、狼カレシの造形が気恥ずかしかった。「背が高くて、イケメンで、影があって
無愛想だけど、あなたにだけは心を開いてくれる。いいでしょ?松山ケンイチ的で」みたいな。(↓)
せめて、普段はダサいけど狼に変身したらカッコイイ、とかだったら共感できるんだけどなぁ。
所詮、かっこいいから惚れてんじゃねぇかフン、と思ってしまってね(卑屈)
クライマックスが『台風クラブ』を彷彿とさせるように、この映画は実写的だ。引きの画を長回しで
見せるのが相米さんっぽいし(脚本が『お引越し』の奥寺佐渡子) 物語としては『幻の光』のような
是枝的な要素も感じさせる。
細田守は『サマーウォーズ』で、アニメとCGで表現できることをとことんやってみて、この作品では
実写的な画作りを試してみたのかもしれない。その分だけ、アニメ的なダイナミズムは抑えられた。
…と、ケチもつけたが、やはり高レベルな作品であることは間違い無い。何度も涙がジワリと来たし、
分かっていながら、おいおいどうなるんだおおかみこどもと一応ハラハラもした。細田守の作品は
期待値が高い分だけ、ちょっと厳しい観方をしちゃうよということで。
このレビューは気に入りましたか?
7人の会員が気に入ったと投稿しています
おおかみ子供の育児に奮闘する母を描く感動のファンタジー素敵です♪
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
冒頭で「母が好きになった人は おおかみおとこでした」と話すのは、おおかみこどもの雪です。
大学生の花は人間の姿をした”おおかみおとこ”と出逢い愛し合います。そして、雪と雨と言う可愛い子供たちに恵まれます。
しかし、”おおかみおとこ”は、川に転落し死んでしまいます。その後、花はふたりの子供を山奥の村で育てることにした。
なぜなら、子供たちは人間の時はいいのですが、オオカミになったりするので、町で育てるのは難しいのです。
無邪気に野山を駆けて遊ぶ子供たちはのびのびとして楽しそうですが、その姿はオオカミです。
人に知られてはいけないので、花は普段は人間でいるように教育するのですが・・・。
雪は小学校に行きたいと母を説得し通うことになった。お友達も出来人気者になります。
でも、女の子の好きなビーズなどには見向きもせず虫の死骸などを集めて驚かせます。
一方、幼い雨は消極的な性格でしたが、大きくなるにつれ自分の進むべき道を見つけます。雪も同じです。
オオカミで生きるか人間で生きるか、自分の生きる道を見つけたのです。ここに来るまでに花は精一杯子供たちの為に尽くして来たのです。
これは、一見ファンタジーですが母親の子育ての物語でした。明るく元気に前向きに生きる花の姿に感動すると同時に尊敬しました。
美しく繊細でやさしい映像と共に愛に溢れている作品で、胸に込み上げる感情も涙も自然に出て来る不思議な物語でした。
心が洗われると言うのはこういうことかも知れません。
またアニメが繊細で美しい。花びらや木の葉が何とも言えない優しい動きをするのが素敵でした。
ファミリーやお友達同士で、またカップルでもちろんお一人さまでも楽しめる作品ですのでお薦め致します。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
揺るがない心
投稿日:2022/01/30
レビュアー:アーモンド
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
2012年。原作・監督:細田守。
「揺るがない心」はこの映画の主人公・花の生き方を指します。
そして細田守監督のこの映画の製作過程にも言えることだと思います。
19歳の女子大生の花。
天涯孤独の孤児。
花は好きだと思った青年が、ニホンオオカミの末裔だと知る。
好きという気持ちは少しも、揺るがない。
妊娠したとき、「産む」と言う選択もまったく揺るがない。
子供が2人になり直ぐに父親おおかみは死んでしまいます。
そして成長するに従い、おおかみらしさを現す幼い雨と雪。
尖った耳が愛らしい。
唸る雪。
駆け回る雨と雪。
近所から苦情が来ます。
そして花は決断します。
お父さんおおかみの故郷の山奥の村へ移り住むことを。
おおかみの子供、雨と雪の性格の違いがとても印象的です。
雨はとても活発なのに、勉強や友だちが好き。
対して雨は、自分のルーツ・・・山の奥へ奥へと向かい・・・
山を治める長老おおかみの「先生」を師の仰ぐのでした。
雨・・・は「野性の呼び声」の大型犬・バックのようですね。
人間に従って生きることより「自由と野生」を選ぶ。
臆病な雨が、自由を選び、
勇敢な雪が人間との共生を選ぶ。
おおかみとの結婚を選んだ母親(花)の半生を描くことで、
生きることの多様性を提示する感動の物語りでした。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
そして母になる。 そして母を知る。
過去に宮崎駿とはいろいろな経緯もあり、ポスト宮崎駿と目されることに抵抗を示す細田守だが、それでも、本作がどういう作品なのかを考える時、やはり『 となりのトトロ 』や『 もののけ姫 』との対比が理解に有効でしょう。
( かなりネタばれあり )
『 となりのトトロ 』は全能感の映画。
母親が病気で死ぬかもしれない不安を抱きながらも、サツキとメイは両親から愛されていることを疑いもしないだろう。
「歩こう 歩こう 私は元気 」と自己肯定であり、都会から田舎に引っ越してきても、カンタのおばあちゃんをはじめ村の人たちにすんなり受け入れられているし、自然にも、不思議な世界のトトロや猫バスたちにも、サツキとメイは周囲の愛情に包まれている。
一方で、本作は無力感から始まる物語です。
花はいつも笑顔だが、それは「とりあえずでも、無理やりにでも、笑顔でいればつらいことや苦しいこともたいてい乗り越えられる」と、父から言われたから。
部屋の写真には父とこどもだった花しか映っていない。 では母親はどこに?
死別の可能性もあるが、ともかく母親の愛情を知らず、残された父親を失うまいと「愛される条件」に過剰適応した孤独なアダルト・チルドレンが花であると思わます。
父親の葬儀でさえ笑っていたが、それは不謹慎なのではなく、痛ましいこと、つらいことなのだとオオカミ男はわかってくれたのだろう。
韮崎老人も、花の笑顔が不自然なことであることを見抜いていました。
周りからの防壁である「作り笑い」なのか、喜びをあらわす「心からの笑顔」なのか、花だけでなく登場人物の笑顔の意味は、本作を観ていくポイントの一つ。
細密でリアルな背景に対比して登場人物の「 影なし作画 」は細田守の特徴の一つだが、見やすくするためだけなく、影のなさは、現実の虚構性を表しているように思います。
冒頭の大学の床など鏡のように映る花の姿は、建物のピカピカぶりを強調して、人間の影の薄さを表しているように思います。
影のあるシーンは本来のありのままの姿に近い。
どのシーンで、登場人物に影が映り、映らないかも本作を観ていくポイントの一つ。
トトロは昭和20年代後半の設定。 まだテレビがなく、昭和31年がサブカル元年とする説に立つなら、子どもたちは空き地や自然の中、少ない玩具や物質の中で、他人にじかに触れ、自分たちで工夫して遊んでいましたし、想像力を働かしていました。
対比して現代の子どもたちの生活の中で、仮想空間の占める比重はとてつもなく大きい。
テレビからさらにビデオ、ゲーム、ネット、携帯など、産業化システム化された仮想空間の中で、他人と直接接することなく遊ぶことができるようになり、ファンタジーとは消費されるコンテンツの一種を意味することが一般的になってしまいました。
そうした製品化されたファンタジーは、子どもたちの想像力を損ねるのではないか ?
最近の宮崎駿が強調し、他に原恵一などのアニメ作家が言う、現在ファンタジー作品を作ることの意味と矛盾に対する問題意識はそこにあります。
仮想空間の消費者として感じる「全能感」と、現実に立ち返って感じる「無力感」のギャップの中で私たちは生きているのではないか。
本来のファンタジーの末裔である狼男と現実である花の関係、その間に生まれた雪と雨が抱える問題を通じては、今の私たちの姿を描こうとしているのが本作と感じます。
泣きわめき散らかす幼児というのは人間になりきれてなくて半ば動物であり、ひどい言い方ですが、ガキと畜生は自分とは関係ない迷惑な代物であると、都会のシーンでこの母子は思われています。
花と雪・雨母子の三人とも嘔吐シーンがあり、人間として生きづらい現実を三人が生きていることを表しています
( つづく)
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
なにも オオカミでなくてもよいものを…
この作品の骨子は
オオカミの血を引く子供たちが
母子家庭で成長するさまであると要約出来
それ以上でもそれ以下でもありません
@ オオカミの血
これがただの人間母子家庭であったなら
何も必死に身を隠す必要はありません
異種の血統を隠さねばならない 宿命のようなものからは
容易に被差別民の暗喩を感じ取ることができます
A 母子家庭であること
もし父親が生きていたら
何とか人間社会に順応した父によって
子供たちも波風の少ない成長を遂げたに違いありません
ドラマを構成するために 父は邪魔者だったのです
B 目覚める血
思春期の入り口に差し掛かって
父親にかわる先生という存在を得た男の子は
自分の中に濃く流れる血に目覚め
当然のようにその跡を継ぐべく 山へと去ります
被差別民の暗喩という仮定を許していただけるならば
我が血に目覚め他が故に その血のルーツへと去らねばならないという
この作品の結末は 悲劇的というほかありません
そし何より残念なのは オオカミの扱い方
大のオオカミファンである僕には耐えられない
日本では在来種のオオカミは絶滅しており
だからこそしかたなく欧米種のオオカミの容貌を使ったのでしょうが
それにしても…
本来群れで生活し群れで狩りをする 社会的動物であるオオカミを
あのように描くとは…
作者がさほどオオカミを好きではないという証左です
オオカミでなくとも 猪だってよかったのです
でもオオカミがかっこいいかな? とオオカミを取り上げたのが伝わってきて
なにかイヤな気分でした
そしてもう一つ
最初の方に「母」が「祖父」に言われた言葉が出てきます
「花のような笑顔なのだから、つらい時も悲しい時も笑顔でいなさい
そうすれば悲しみやイヤなこともキット乗り越えられる」
これはひどい!
悲しい時やつらい時に
思い切り泣いて甘えることを禁じられた子供が
どれほど悲惨なものか
あなたにも容易に想像がつくでしょう?
これが作者の感性だとしたら
僕は耐えられません
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
なにもかも肯定的に認めてあげようとすることは、どこかこそばゆい。
投稿日
2013/05/28
レビュアー
ぴよさん
レビューを読むと、人によって(特に女性によって?)感想が真っ二つに別れているのが興味深い。
それは「母親としての花」という人物を、どう評価するかの差に見える。
監督・細田守の持つ「肯定的に人を捉える思想」は、少し問題のある人間を描く場合には効力を
発揮する。『時をかける少女』の真琴や、『サマーウォーズ』の健二は、欠点のある人物だったのが
ドラマが進むうちに「まっとうに」なっていくという快感があった。だが、本作の花のように、元々
まっとうな人物を描くと、過剰に出来過ぎになってしまう。屋上屋を重ねるように。
すべての人物を肯定的に認め、救ってあげたうえで、物語を「きちんと」収束させるというのが、
細田守の哲学だ。そこが宮崎駿とは違うところで、宮崎駿はむしろ破綻を作って物語を動かす。
「漫画映画は多少バランスを崩してこそ面白くなる」という、東映動画で培われた演出思想だ。
だから宮崎作品は、たまたまうまく着地した『ラピュタ』や『カリオストロ』を除けば、収まりの
わるいラストを迎えることが多い。「起・転」が面白ければ「結」は重視しないという考えだからだ。
一方、細田守は「結」をこそ大事に考える作家だ。あくまで「結」を崩さない範囲で逆算して、
物語を展開させる。パッケージとして完成された作品を作り上げようとするのだ。
さて『おおかみこども』だが、細田守は、この作品のためにわざわざ『スタジオ地図』を立ち上げ、
いつもより綿密に作品をコントロールしようとした。その丁寧さが、ややアダになったように思う。
いつにもまして破綻が予感されない…とっても安心して観ちゃえるのだ。(それが狙いなのかもしれ
ないけれど)
ヒロインたる花という女性が、あまりに出来すぎているように見える。一人できちんと自炊をし、
真面目に勉強し、自活をしている。そして昭和の少女の様に、純粋に恋をする。たぶん、細田氏の
理想像であり、(表面的なイメージで言うなら)まさに宮崎あおい的女性と言えるのかもしれない。
相手が狼男と分かってもビビらず受け入れちゃうし、シングルマザーになっても、取り乱しはしない。
嫌な言い方をすると、いかにも「庇護されるかよわさ」を匂わせながら、それを自らは武器にせず
それなりにたくましく生きる女性だ。こういう人は…なんと言おうか…ちょっとずるい(笑)
そうなってくると、観ている方は「ああ、この子はいろいろあっても大丈夫だろうな」と安心してしまう。
何があっても、乗り切ってしまうし助けてもらえるんだろうなと、ハラハラしなくなるのだ。
もっと未熟でバランスのわるい、駄目な母親だったら、話は違ったろう。もっとがんばれ、がんばれ、
と応援したくなったろう。花さんは、ちゃんとしあわせだと思う。
個人的には花以上に、狼カレシの造形が気恥ずかしかった。「背が高くて、イケメンで、影があって
無愛想だけど、あなたにだけは心を開いてくれる。いいでしょ?松山ケンイチ的で」みたいな。(↓)
せめて、普段はダサいけど狼に変身したらカッコイイ、とかだったら共感できるんだけどなぁ。
所詮、かっこいいから惚れてんじゃねぇかフン、と思ってしまってね(卑屈)
クライマックスが『台風クラブ』を彷彿とさせるように、この映画は実写的だ。引きの画を長回しで
見せるのが相米さんっぽいし(脚本が『お引越し』の奥寺佐渡子) 物語としては『幻の光』のような
是枝的な要素も感じさせる。
細田守は『サマーウォーズ』で、アニメとCGで表現できることをとことんやってみて、この作品では
実写的な画作りを試してみたのかもしれない。その分だけ、アニメ的なダイナミズムは抑えられた。
…と、ケチもつけたが、やはり高レベルな作品であることは間違い無い。何度も涙がジワリと来たし、
分かっていながら、おいおいどうなるんだおおかみこどもと一応ハラハラもした。細田守の作品は
期待値が高い分だけ、ちょっと厳しい観方をしちゃうよということで。
おおかみ子供の育児に奮闘する母を描く感動のファンタジー素敵です♪
投稿日
2013/03/17
レビュアー
mikitty.
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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冒頭で「母が好きになった人は おおかみおとこでした」と話すのは、おおかみこどもの雪です。
大学生の花は人間の姿をした”おおかみおとこ”と出逢い愛し合います。そして、雪と雨と言う可愛い子供たちに恵まれます。
しかし、”おおかみおとこ”は、川に転落し死んでしまいます。その後、花はふたりの子供を山奥の村で育てることにした。
なぜなら、子供たちは人間の時はいいのですが、オオカミになったりするので、町で育てるのは難しいのです。
無邪気に野山を駆けて遊ぶ子供たちはのびのびとして楽しそうですが、その姿はオオカミです。
人に知られてはいけないので、花は普段は人間でいるように教育するのですが・・・。
雪は小学校に行きたいと母を説得し通うことになった。お友達も出来人気者になります。
でも、女の子の好きなビーズなどには見向きもせず虫の死骸などを集めて驚かせます。
一方、幼い雨は消極的な性格でしたが、大きくなるにつれ自分の進むべき道を見つけます。雪も同じです。
オオカミで生きるか人間で生きるか、自分の生きる道を見つけたのです。ここに来るまでに花は精一杯子供たちの為に尽くして来たのです。
これは、一見ファンタジーですが母親の子育ての物語でした。明るく元気に前向きに生きる花の姿に感動すると同時に尊敬しました。
美しく繊細でやさしい映像と共に愛に溢れている作品で、胸に込み上げる感情も涙も自然に出て来る不思議な物語でした。
心が洗われると言うのはこういうことかも知れません。
またアニメが繊細で美しい。花びらや木の葉が何とも言えない優しい動きをするのが素敵でした。
ファミリーやお友達同士で、またカップルでもちろんお一人さまでも楽しめる作品ですのでお薦め致します。
揺るがない心
投稿日
2022/01/30
レビュアー
アーモンド
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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2012年。原作・監督:細田守。
「揺るがない心」はこの映画の主人公・花の生き方を指します。
そして細田守監督のこの映画の製作過程にも言えることだと思います。
19歳の女子大生の花。
天涯孤独の孤児。
花は好きだと思った青年が、ニホンオオカミの末裔だと知る。
好きという気持ちは少しも、揺るがない。
妊娠したとき、「産む」と言う選択もまったく揺るがない。
子供が2人になり直ぐに父親おおかみは死んでしまいます。
そして成長するに従い、おおかみらしさを現す幼い雨と雪。
尖った耳が愛らしい。
唸る雪。
駆け回る雨と雪。
近所から苦情が来ます。
そして花は決断します。
お父さんおおかみの故郷の山奥の村へ移り住むことを。
おおかみの子供、雨と雪の性格の違いがとても印象的です。
雨はとても活発なのに、勉強や友だちが好き。
対して雨は、自分のルーツ・・・山の奥へ奥へと向かい・・・
山を治める長老おおかみの「先生」を師の仰ぐのでした。
雨・・・は「野性の呼び声」の大型犬・バックのようですね。
人間に従って生きることより「自由と野生」を選ぶ。
臆病な雨が、自由を選び、
勇敢な雪が人間との共生を選ぶ。
おおかみとの結婚を選んだ母親(花)の半生を描くことで、
生きることの多様性を提示する感動の物語りでした。
そして母になる。 そして母を知る。
投稿日
2015/07/01
レビュアー
ロキュータス
過去に宮崎駿とはいろいろな経緯もあり、ポスト宮崎駿と目されることに抵抗を示す細田守だが、それでも、本作がどういう作品なのかを考える時、やはり『 となりのトトロ 』や『 もののけ姫 』との対比が理解に有効でしょう。
( かなりネタばれあり )
『 となりのトトロ 』は全能感の映画。
母親が病気で死ぬかもしれない不安を抱きながらも、サツキとメイは両親から愛されていることを疑いもしないだろう。
「歩こう 歩こう 私は元気 」と自己肯定であり、都会から田舎に引っ越してきても、カンタのおばあちゃんをはじめ村の人たちにすんなり受け入れられているし、自然にも、不思議な世界のトトロや猫バスたちにも、サツキとメイは周囲の愛情に包まれている。
一方で、本作は無力感から始まる物語です。
花はいつも笑顔だが、それは「とりあえずでも、無理やりにでも、笑顔でいればつらいことや苦しいこともたいてい乗り越えられる」と、父から言われたから。
部屋の写真には父とこどもだった花しか映っていない。 では母親はどこに?
死別の可能性もあるが、ともかく母親の愛情を知らず、残された父親を失うまいと「愛される条件」に過剰適応した孤独なアダルト・チルドレンが花であると思わます。
父親の葬儀でさえ笑っていたが、それは不謹慎なのではなく、痛ましいこと、つらいことなのだとオオカミ男はわかってくれたのだろう。
韮崎老人も、花の笑顔が不自然なことであることを見抜いていました。
周りからの防壁である「作り笑い」なのか、喜びをあらわす「心からの笑顔」なのか、花だけでなく登場人物の笑顔の意味は、本作を観ていくポイントの一つ。
細密でリアルな背景に対比して登場人物の「 影なし作画 」は細田守の特徴の一つだが、見やすくするためだけなく、影のなさは、現実の虚構性を表しているように思います。
冒頭の大学の床など鏡のように映る花の姿は、建物のピカピカぶりを強調して、人間の影の薄さを表しているように思います。
影のあるシーンは本来のありのままの姿に近い。
どのシーンで、登場人物に影が映り、映らないかも本作を観ていくポイントの一つ。
トトロは昭和20年代後半の設定。 まだテレビがなく、昭和31年がサブカル元年とする説に立つなら、子どもたちは空き地や自然の中、少ない玩具や物質の中で、他人にじかに触れ、自分たちで工夫して遊んでいましたし、想像力を働かしていました。
対比して現代の子どもたちの生活の中で、仮想空間の占める比重はとてつもなく大きい。
テレビからさらにビデオ、ゲーム、ネット、携帯など、産業化システム化された仮想空間の中で、他人と直接接することなく遊ぶことができるようになり、ファンタジーとは消費されるコンテンツの一種を意味することが一般的になってしまいました。
そうした製品化されたファンタジーは、子どもたちの想像力を損ねるのではないか ?
最近の宮崎駿が強調し、他に原恵一などのアニメ作家が言う、現在ファンタジー作品を作ることの意味と矛盾に対する問題意識はそこにあります。
仮想空間の消費者として感じる「全能感」と、現実に立ち返って感じる「無力感」のギャップの中で私たちは生きているのではないか。
本来のファンタジーの末裔である狼男と現実である花の関係、その間に生まれた雪と雨が抱える問題を通じては、今の私たちの姿を描こうとしているのが本作と感じます。
泣きわめき散らかす幼児というのは人間になりきれてなくて半ば動物であり、ひどい言い方ですが、ガキと畜生は自分とは関係ない迷惑な代物であると、都会のシーンでこの母子は思われています。
花と雪・雨母子の三人とも嘔吐シーンがあり、人間として生きづらい現実を三人が生きていることを表しています
( つづく)
なにも オオカミでなくてもよいものを…
投稿日
2013/12/11
レビュアー
ちびた
この作品の骨子は
オオカミの血を引く子供たちが
母子家庭で成長するさまであると要約出来
それ以上でもそれ以下でもありません
@ オオカミの血
これがただの人間母子家庭であったなら
何も必死に身を隠す必要はありません
異種の血統を隠さねばならない 宿命のようなものからは
容易に被差別民の暗喩を感じ取ることができます
A 母子家庭であること
もし父親が生きていたら
何とか人間社会に順応した父によって
子供たちも波風の少ない成長を遂げたに違いありません
ドラマを構成するために 父は邪魔者だったのです
B 目覚める血
思春期の入り口に差し掛かって
父親にかわる先生という存在を得た男の子は
自分の中に濃く流れる血に目覚め
当然のようにその跡を継ぐべく 山へと去ります
被差別民の暗喩という仮定を許していただけるならば
我が血に目覚め他が故に その血のルーツへと去らねばならないという
この作品の結末は 悲劇的というほかありません
そし何より残念なのは オオカミの扱い方
大のオオカミファンである僕には耐えられない
日本では在来種のオオカミは絶滅しており
だからこそしかたなく欧米種のオオカミの容貌を使ったのでしょうが
それにしても…
本来群れで生活し群れで狩りをする 社会的動物であるオオカミを
あのように描くとは…
作者がさほどオオカミを好きではないという証左です
オオカミでなくとも 猪だってよかったのです
でもオオカミがかっこいいかな? とオオカミを取り上げたのが伝わってきて
なにかイヤな気分でした
そしてもう一つ
最初の方に「母」が「祖父」に言われた言葉が出てきます
「花のような笑顔なのだから、つらい時も悲しい時も笑顔でいなさい
そうすれば悲しみやイヤなこともキット乗り越えられる」
これはひどい!
悲しい時やつらい時に
思い切り泣いて甘えることを禁じられた子供が
どれほど悲惨なものか
あなたにも容易に想像がつくでしょう?
これが作者の感性だとしたら
僕は耐えられません
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おおかみこどもの雨と雪