マルホランド　ドライブ

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普通のサスペンスだと思って見ていたので、途中までは非常に興味深く、終盤は頭の中が大混乱。
まぁ、普通の反応だった訳です（笑）

しかしエンディングを見て、色々な事象が脳内補完で紐解けると、辻褄が合わない部分も全て計算づくだったのが分ります。
さらに、その計算も非常に抽象的でありながら、主人公の心情とハリウッドと言う舞台背景を重ね合わせると、とたんに鮮明に際立ってくるのが分ります。
まぁ、一般的に言うと、良く出来ており、皆さんが高評価なのもうなずけるかな、と思います。

しかしながら、私の感想は「所詮夢オチ」と言わざるをえません。
どんなに良く出来た話でも、考えつくされていても、感心させられていても、考えられる現象としては「夢ならば何が起こっても不思議ではないし、本人にとって都合のよい展開だろうが、一見矛盾する展開だとしても、深層心理を雄弁に語っていることを面白おかしく見せられようが、いずれにしても作り話」なのです。

いや、まぁ、映画自体概ね作り話なんですが、映画世界の中では現実なので、「昨日こんな夢見たんだけどさ」って話振られても、ふ〜ん、でも所詮夢でしょ？って思ってしまうんです。

なので、ユメ・マボロシだと分かった時点で、一気に冷めました。途中のミステリアスな展開、雰囲気、すべて台無し。非常に残念！

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・・・そして、”自分の直感や感性を働かせれば理解出来る筈だ。自分の感じたことを信用して欲しい。未知の世界を体験して欲しい。理解に苦しんだ時は自分の直感を信じることだ”と、眉間に３本のシワを寄せ気難しそうに話すリンチ監督。特典でインタビューに応じています。
この作品は、２度観てあぁそうなんだ・・・と理解しました。ここまで惹き込まれる作品はめったにお目に掛かれないのではと思いました。この映画を絵にしたらルノワール風な感じかなと・・・。
サスペンスタッチのラブ・ストーリーで、デリケートで悲しい女心が描かれています。
ヒロインのベティとダイアンを演じるのはナオミ・ワッツで、リタとカミーラを演じるのはとても美しいローラ・エレナ・ハリングです。２人は愛し合うのですが、カミーラにとってダイアンはただの遊び相手、しかしダイアンは真剣に愛してしまいます。カミーラが男性と親しくしているのを見て嫉妬します。結婚寸前の２人に逆切れし嘱託殺人をする。しかし、愛しているカミーラに対して心とは裏腹な複雑な想いがダイアンを苦しめるのです。その想いがこの映画を複雑に理解不能にさせるのです。ヒロインと共に観客もズルズル迷宮に落ち込んでいく・・・。しかし、これは最後に明らかになります。こうであって欲しいと言う願望が夢となり物語は進んで行きますが、最後には残酷な現実が・・・いいえダイアンにとっては最良の選択だったのかも知れない現実が待っていました。
夢の中には様々な人物も登場し益々混乱しますが、意味がないのも多いので監督が言われるように、音楽のようにとらえ、自分の感性を働かせればいいと思いました。
☆監督の『ストレイト・ストーリー』は好きな作品です。

『ツイン・ピークス』、『ブルー・ベルベット』など、リンチ節は大好きな私ですが、
この『マルホランド・ドライブ』は1回観ただけではワケが分からなすぎ！

ですが…、2回観ると、なんとなく分かってきたかも…。
ワケが分からんわりには最後まで一気に観てしまうところが、さすがリンチ！

この映画は夢と現実の世界が描かれていて、
自分なりになんとか解釈していくと、解決するとまではいかなくとも、納得はできる映画なのかな…と思いました。
しかしながら、“私の頭もどうかしている”のかとも錯覚しちゃいますよ…これ。

まあ、リンチいわく、「映画のテーマは映画にある」って言うし、「直感で味わえ」って言うし、
結局「面白かった」とか「ワケ分かんね…」とか、なんでも自分の感じた通りの感想で良いと思われます。それがリンチ・ムービー。

一言で云えば「難解な作品」でした。
作品の内容は、他のレビュアー様が事細かく説明されているので、書きませんが・・・いや？書けません。。
話が転換して転換して・・・どんだけぇ〜、いや！まぼろしぃ〜。。

監督曰く「自分の直感や感性を働かせれば理解できるはずだ」。。
　　　　「自分の感覚を信じていれば理解の扉は自然と開くはずだ」。。

と・・・言われているので、私も直感や感性を働かせたところ・・・
【ナオミ・ワッツ】と【ローラ・エレナ・ハリング】美女二人のセクシーさに・・・もうメロメロ〜。。
違う所に目が釘付けとなりましたぁ〜・・・とほほ〜。。。

でも鑑賞後に思い起こして、自分なりの“理解の扉”は開きましたょ。。

さあ、未見の方は“直感と感性を働かせ理解の扉”を開きましょう。。。レッツ・チャレンジ！！

リンチとクローネンバーグという、世界二大デヴィッド（語呂わるっ）。どちらも妄想めいた独特の世界観を描く監督だが、僕は感覚的（アート的とも言えるか）なリンチより、実はロジカルであるクローネンバーグの方が好みだ。

本作についても、初鑑賞時はあんまり好きになれなかった。オープニングから、シーンひとつひとつは密度が濃くて素晴らしいのだが、一本の映画としては散漫で、思わせぶりな“フリ”ばかりが目に付く。結果として、「魅惑的だけど、やっぱりなんだかよく分かんねえなぁ」という、リンチ作品に対するいつもの消化不良感が残ったわけだ。

ところが、しばらく間を置いて二度目に鑑賞したときには、ガラリと印象が変わった。サイトでいろんな解釈を読んだというのも大きいのだが、全体像を把握した上で観ると、何とも言えない切なさが溢れる。なかでも、初鑑賞時は特に耳に残らなかった音楽がひどく胸に刺さって、ナオミ・ワッツがもぉいじらしくて堪らない。

最初にリンチは「感覚的な監督」と書いたが、本作については間違いなく確信的だろう。俳優の演技にしろ音楽の使い方にしろ、観客が二度観ることを想定して作っているように思う。
もちろん、この人の作品が一筋縄でいくわけもなく、黒焦げの浮浪者をはじめとする謎の登場人物達や、所々で挿入される意味深なセリフなど、いまいち意味が理解できない部分も多いのだけど、それにも増して本筋の美しさと切なさに僕はすっかり魅了されてしまった。結局のところ、リンチの手管にすっかりやられてしまったわけだ。