ハンター

感想･総評：ストーリー的にも映像的にも、退屈と言えば退屈。でも飽きる事なく見てしまった

対象年齢：子供〜大人（子供向けというわけではないが。動物に対して残酷な場面あり。Ｈ場面なし）

食事中に見られるか：微妙

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そうかぁ〜。
人間がその存在を巡って殺しあうから、
存在自体を消しちゃいますか。

「森林よりも、仕事を守れ」
みたいなオチになっちゃたなぁ。

誰にも正解は導き出せないな。

　ヴィゴ・モーテンセンの『善き人』もこのウィレム・デフォーの『ハンター』も、個性的で好きな男優のひとり主演（しかもタイトルロール作品）という、渋い作品がかかると嬉しいですね。
　映画館で観たときにはそれなりに映画を観たような気になったのですが、どちらも時間がたつと印象が薄れてしまう作品です。
　本作はハードボイルドアクションというニュアンスがないわけでもないのですが、ＢＪＯＲＫさんが書かれているように、タスマニアタイガー＆バイオ企業＆エコ活動家みたいな構図が、すっきりした娯楽作品にすることを拒んでいます。
　これもまた文芸作品と言っていいでしょう。人間が狩りをすることの意味を問うているようにも見え、タスマニアタイガーとの邂逅が神秘的な瞬間としてラストに表現されます。
　しかし、本作の鈍重なリズムに、その瞬間にたどり着くまでに僕は退屈してしまいました。
　お話は珍しいものではありませんし、不用意な残酷さは現代の映画では見飽きています。デフォー演じるハンターに迫ってこそ輝く作品だと思いますが、あちこち流行を気にして根幹がおざなりになってしまった印象は否めません。
　ラストのデフォーの選択に、週刊文春でおすぎが怒り狂っていましたが（笑）、逆の選択はあり得ないでしょう。40点。

　「狼王ロボ」ばりのハンターと野生動物との知恵比べ的な要素を期待したのにガッカリ。餌は素手でベタベタ触って、獲物を探すのもあてずっぽう感満載。自然の厳しさもなく、アウトドア・キャンプみたい。しかも、下宿先の親子との交流もよくわからない。父親が失踪、母親が寝たきりなのに娘が妙に明るい。しかも、母親脅威の回復。
　ラストでは、タスマニアン・タイガーがあっさり出てきてハンティングされて、親子が焼け死ぬ。ちょっと、そりゃないんじゃない？との違和感がぬぐえなかった。

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　ウィレム・デフォーの渋い表情にしびれる映画でした。物語は、絶滅したと言われているタスマニアタイガーの最後の1匹を会社から調査の依頼を受けてタスマニア島へと向かう主人公から始まります。

　そこでお世話になる奥さんと幼い子ども2人との交流とタスマニアの自然の中を歩き回る主人公が前半に描かれます。このタスマニアの自然の風景が何ともいえない不思議な風景で凄かったです。

　主人公が過ごしていくうちに街には保守的な人物たちがいて、世話になっているところの旦那さんも行方不明になっている。そして騒動が起きて……って流れですが。ここでタスマニアタイガーという世界に1匹しかいない動物を巡って、人間たちの不毛な争いを描いてなんともいえないむなしさだけが残りました。

　会社は主人公の後任のハンターを送ってきて、主人公と殺し合いになったり。その不毛な戦いの結果、家族に起こる悲劇。そして、最後の現れるタスマニアタイガーに銃口を向けるときのウィレム・デフォーのお芝居はしびれました。

　渋い男の生き方が見れる映画でよかったです。それにタスマニアの自然も堪能できました。