ウェイトレス〜おいしい人生のつくりかた〜

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この映画は、女性を元気にする映画です。
何より、パイをたくさん食べて、つらいことや、人生の不条理を
打ち砕きたくなります。

でも、この映画は、映画の主人公が持っているタブーをたくさん
おかしています。
今までのこういう映画では、主人公はびっくりするくらいいい人と
相場が決まってましたが、これは、リアルな女を描いています。
それがまたいい！！
妊娠したからといって、聖母マリアには、絶対なれない！
それが、本当の女性の姿です。
母は強しというのも、真実だと思います。

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なるほど。
とにかくパイが食べたくなる映画でした。

思い出しただけでお腹が空く！！

このパイのネーミングもなかなか素敵なのです。
私は、「Earl murders me because I 'm having an affair pie 」（ “不倫でアールに殺される”パイ）が気になります。

ブラックベリーとラズベリーを潰してチョコレート・クラストに入れるというものですが、毒々しい感じがそそられます。
あと、“ジェンナの特製オアシス”パイ　。

キルフェ・ボンと、この映画がコラボして、“ハートニングフルーツ”のパイ―おいしい人生風―というのを、期間限定で販売してましたが、買いに行きそびれた。

で、ジェンナが子供の頃にママに歌ってもらった歌が、なかなかいい。

♪ Baby don't you cry, gonna make a pie, gonna make a pie with a heart in the middle.

って感じなんですけど、 Keri Russellの声がなかなか良くてとてもいい感じでした。

この映画、間違いなく Keri Russell の代表作でしょう。

しかし、本当にダメダメな亭主なんですが、こんな人多いんだろうなあ〜。
なんで結婚したのかな？と思っていたけど「結婚後、豹変した」といっていたので、そうなんだろう。
でも、兆候はあったと思うんだけどなあ。

それはともかく。

この医者と不倫はなんなんでしょう？？
お互いの現実逃避かなあ。
この医者も、ちょっとなんだかわからないですよね。

ジェンナのウェイトレス仲間たちもいいんだけど、監督で、この映画ではドーン役の Adrienne Shelly 。
この映画の後で、なんと殺人事件で命を落としてます。
不法滞在のエクアドル人が窃盗で、彼女のアパートに入ったところを彼女に発見され、「警察に通報する」といわれ殺したそうです。
ひどいのは、自殺に見せかける偽装をしたこと。
発見したのは、彼女の夫です。
こんなひどいことあっていいんでしょうか？

この映画での彼女はキラキラ輝いてます。
素晴らしい映画ですが、遺作になったのは本当に残念です。

心よりの冥福を。

観る前からいろんな想いがあったんですが。
ハル・ハートリーの映画「トラスト・ミー」で主人公の女の子マリアをやってたあのエイドリアン・シェリーがこんな映画を撮ってたんだという衝撃。そして、この映画を撮り終えたあと亡くなっってしまったんだという衝撃。ただ、そんな事前の重い気分に反して、作品は実に軽やかで小気味よい仕上がりの映画でした。

あまりジェンダーについて語りたいわけではないんだけど、これはやっぱ女性監督じゃなきゃつくれなかったんだろうな、と思わせるほどの登場する女性たちのぶっちゃけ具合。夫への激しい嫌悪感。妊娠についての不満。産まれてくる子どもにすら抱く悪意。そして不倫。

なかなか男では描けないんじゃなかろうかと思わせる妻や母としての本音の数々は結構ブラック。しかも、そんなダークな気分をすべてぶつけていくパイづくりが実にすばらしくて。クリエイティブってのはしあわせな力からも生まれるんだろうけど、不幸な力からも生まれるんだよね。ネガティブパワーあなどりがたし。

ラストもなかなか痛快で実にあったかく、かなり好印象でございました。ひいき目じゃなく。

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何でこんな男といつまでも一緒にいるの？
何で別れないの？

こんな印象で観始めました。

いろんなシーンの中で、「あっ！これ私」なんて感情移入した頃より
観方が変わりました。
誰でもあるんですよね。男に感じるところ。

亭主がクラクションをガンガン鳴らすところ。
アレが彼の人間性を象徴していましたね。

不本意な妊娠がきっかけで物語りは大きく変わります。

女は弱いけど、母は強しですか。

何もかも好転して、大金も入って、なんてこと現実には
ありえないけど・・・

この親子のためには素直に喜ばなくては。

なんだか「自虐の詩」を思い出しちゃいました。
ダメな男は万国共通てことですね。
あちらには愛があったことが救いですね。

特典映像もおみのがしなく。
又泣かされますよ。
素敵な映画でした。

パイはカロリーが高い。(笑)
あれだけバターが練り込まれているから高いのは当然なのに、昼食がてらに頼んだミートパイが殊の外に美味かったりすると、そのことを忘れてしまう。おかわりしてしまう。給仕もまた絶妙のタイミングで違う味のパイを運んで来る。(拍手)
別段、ダイエットをしているわけではないのでカロリーを気にすることもないのだが、長年の不摂生を反省して高カロリー食品の摂取を控え、“ヤセの大食い”と揶揄されないように暴飲暴食を自重している。密かに“身体の内部統制”を図っているつもりなのだが、美味しい食事の前にはあっさりと不正取引が行われ、いとも簡単に口にしてしまう。リスクヘッジはないに等しい。既にドロドロの血液なのだから、かなり危険な取り引きだ。(苦笑)

これまで「美味けりゃいいじゃん」という姿勢を貫いて来た。しかし、さすがに人生の折り返し地点を過ぎて、医者から小言を言われることが増えて来ると、ノー天気な私でも多少は考えることがある。
医「ストレスは？」
私「さぁ……」
医「タバコは？」
私「好きです」
医「お酒は？」
私「好きじゃないなぁ……」
医「運動は？」
私「たしなむ程度に」
お馴染みの質問だが、たまにどう答えたものか悩むような聞き方をする医者がいる。困ったものである。(笑)
そもそも、ストレスなんて、自覚できれば回避するか発散すれば良いだけの話しで、そうとは知らずに負荷がかかるのがストレスだ。「ストレスはありますか？」なんて愚問を平気で口にする医者の多いこと。役職と労働時間を聴かれた方が、まだ安心できると言うものだ。

医者から散々脅されたおかげで、最近はすっかり、脳梗塞だの蜘蛛膜下出血だの動脈瘤だの、ヘンな言葉に敏感に反応するようになってしまった。
考えてみれば、霜降り牛肉が好きだし、脂の旨味がなくして何の人生かと思って来た。フォアグラこそ神が作りたもうた最高の食材だと信じているし、トリュフとの相性は奇跡に近い。寿司屋ではオーダの半分を大トロが占めるし、生クリームやバターは人類最大の発明だと公言して憚らない。黄身が飴色の半熟の煮たまごは芸術品だ。冬に手間ひまかけてイクラ丼を作り、夏にはウニを２倍に増量して貰ったウニ丼を沖縄で食べる。コレステロールだらけの食生活は、身体に良いわけがない。ベジタリアンになるつもりはないが、少しはセーブしないと長生きしないことは、どんなバカにも判る。
――というわけで、最近は10％くらい節度ある食事を心掛けている。

豊かな食事は、人生を豊かにする。美味しいパイは、おいしい人生を作るらしい。“おいしい人生の作り方”というのが、本作品の副題。そのことに異論はない。実証済みだ。(笑)　この副題は、パイが人々の生き方に影響を与えることを示唆している。けれど、本作品はパイを食べるお客様の人生ではなく、パイを作る女性の人生を描いている。アプローチの違いだが、個人的な見解を言わせて貰えば、食べる側の方が物語の幅が広がるのになぁ。(笑)

本作品で、製作・監督・脚本・出演を果たしたエイドリアン・シェリーが、撮影終了後に自宅で殺されてしまったので、何だか冷たい評価をすると自分が悪人になったようで、どうにもレビューが書き辛い。エンドロールに彼女への献辞が添えられ、特典映像のインタビューでも、出演者が悼む言葉を述べている。……でもね、客観的に作品を観ると、舌足らずだったことは否めない。経験の浅い監督さんに有りがちな過度な演出、説得力のない登場人物、観客に伝えたいことが表現できていないもどかしさ……。そんなことは、些細なことかも知れないが、正直、もう少しカタルシスを感じさせて欲しかった。

本作品は、田舎町のダイナーで働く女性の自立を描いた作品。主人公はパイ作りの名人という設定だが、あまり活かし切れていなかった。ＴＶドラマ『プッシング・デイジー〜恋するパイメーカー〜』の方が、よほど官能的だった。
ちなみに、パイ作りの名人の主人公を演じるのは、ケリー・ラッセル。不倫相手の産科医にはネイサン・フィリオン。ＴＶドラマ『キャッスル』で主役のニック・キャッスルを演じている。ダイナーのオーナー役には、昨年亡くなったアンディ・グリフィン。いい味を出してました。

きっと、本作品は、女性の方が感情移入できるんだろうなぁ。羨ましい。ちょっとだけオススメ！