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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

腑抜けども、悲しみの愛を見せろの画像・ジャケット写真

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ / 佐藤江梨子

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ /吉田大八

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216

DVD

旧作

お届け率:100%

解説・ストーリー

 劇団の主宰として活躍する傍ら、小説家としても注目が集まっている本谷有希子の同名舞台劇を佐藤江梨子主演で映画化。自意識と自己愛にみちたヒロインを取り巻く陰鬱な人間模様をアイロニカルに描き出す。監督はCM界で活躍する吉田大八。北陸の山間部の小さな村。両親の訃報を受け、東京から戻ってきた和合家の長女、澄伽。4年前に女優を目指して上京したものの鳴かず飛ばず。その原因を妹の清深のせいだと逆恨みしていた勘違い女。清深はそんな姉の帰還に、怯えながらも次第に抑えていたある衝動を膨らませていく…。

作品情報

製作年:

2007年

製作国:

日本

キャスト・スタッフ

DVD

旧作

お届け率:100%

ジャンル :

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「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

 劇団の主宰として活躍する傍ら、小説家としても注目が集まっている本谷有希子の同名舞台劇を佐藤江梨子主演で映画化。自意識と自己愛にみちたヒロインを取り巻く陰鬱な人間模様をアイロニカルに描き出す。監督はCM界で活躍する吉田大八。北陸の山間部の小さな村。両親の訃報を受け、東京から戻ってきた和合家の長女、澄伽。4年前に女優を目指して上京したものの鳴かず飛ばず。その原因を妹の清深のせいだと逆恨みしていた勘違い女。清深はそんな姉の帰還に、怯えながらも次第に抑えていたある衝動を膨らませていく…。

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 の作品情報

作品情報

製作年:

2007年

製作国:

日本

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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11〜 15件 / 全216件

「腑抜け」な登場人物に「悲しみの愛」を感じる ネタバレ

投稿日:2008/03/13 レビュアー:ケチケチ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

これはなかなか良いですね。着眼点の鋭さは原作によるものでしょうが、それでもしっかり映画してます。

自意識と自己愛に充ち満ちた、女優に憧れる姉・澄伽(佐藤江梨子)のデフォルメが際だちますが、妹・清深(佐津川愛美)も、冷淡に見つめる自分に嫌気がさしつつ自分を変えられず、両親の死さえ漫画にしてしまいたい衝動を抑えきれないという、妹もまた自意識と自己愛に充ち満ちた存在ですね。「姉ちゃんは自分の面白さが分かってない」と言う妹ですが、彼女もまた自分の面白さを客観的には捉えきれないんですよね。彼女も漫画の中の一コマとして登場する人物であることを自分では分かっていません。
宍道(永瀬正敏)も家族を大事にと言いながら、自らが家族を壊している存在ですし、待子(永作博美)もまた、家族に憧れながら家族の一員となり溶け込んでいけないのは、憧れの空間の中に飛び込んだはしゃぎとでも言うような浮遊感を彼女自身が作っているからですね。

タイトルの言葉を借りれば、これらすべての人々が「腑抜けども」なんですよね。突出した願望が周囲を巻き込み不幸にすることを知りつつも自分を第一義に大事にしてしまう。
じゃあ「悲しみの愛」を見せるのは誰かと言えば、それは観客じゃないでしょうか。登場人物たちは変わりたくとも変われず、澄伽と清深はなお今の関係を継続し、待子が幾ら念じようとも空回りで、コンセントの抜けた扇風機は動きません。極端にデフォルメされた登場人物たちですが、それぞれの人物が人間の本質を突いていると思いますし、我が身を振り返って思い当たるところは多々あるんじゃないでしょうかね。鍋で殺す犯人じゃないけど、他者から見れば一目瞭然に見透かせます。
デフォルメされた人間たちはそれぞれに人間として大きく関わり合いを持っていますし、このあたりが同じデフォルメでも先日貶しまくった「キサラギ」などとは大違いだと思いますね。

ただ脚本的には家族の物語として閉じずに、借金取りの男だとか高校の同級生だとか、このあたりが不純物を感じてしまうところもありますね。確かに彼らも自己愛に充ち満ちた存在で全く関係のないエピソードなどではないのですが、家族の物語として閉じた方が面白かったのではないかと思います。

演出もこれが初監督作品らしいですし、あまり多くを求めるのも酷なんでしょうが、冒頭の被害を被る血みどろの暗示や、本編中のちょっとホラーなテイストなど、ブラックを感じさせるところはあるのですが、全体的にシリアスドラマを撮っているような普通のトーンが多いです。時折広角の歪みを利用したショットが冴えていますが、デフォルメした登場人物を際だたせるためには、もっとそんなトーンの絵があった方が良かったんじゃないかとも思えました。

しかし全体的には良くできた映画だと思いますね。お奨めです。

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狂気の家庭崩壊inのどかな能登の風景 ネタバレ

投稿日:2008/05/11 レビュアー:Bikke兄

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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昨今、家庭内暴力やら家族同士の殺人事件やら、血の繋がりもなんのその!?猟奇的な事件が多い中、案外こんな自分勝手な心のボタンの掛け違いが原因なのかな?と思ってしまいました。
映画の主旨とは違うかもしれませんが、登場人物の際立つキャラ描写に、日常の人間性の表裏を感じた次第です。

ホラーチックでシュールだけど、出演陣の演技と斬新なカットの見せ方がユーモアで、苦笑と失笑を少し超えた笑い(?)の取れる、ブラックコメディです。

その出演陣、みんなキレてます。
自己中で勘違いバカ女のサトエリは、その演技のヘタさ加減も含めてハマリ役だと思いますが、何より素晴らしいのは、待子役・永作博美!!魔性のイメージが強かったのですが、家族愛に飢えた天真爛漫さが痛い嫁役を不気味な面白さで演じています。
あの"呪いの?"人形を見てみたい…要らないけど(苦笑)。

舞台は奥能登の片田舎。ケータイも繋がらない土地なんて、今は無いのでしょうけど、数年前なら有り得ました。
そして、原作者・本谷有希子は、私の住んでる白山市の出身です。
北陸が舞台の作品は、映画もTVも"言葉"の表現が難しいんです。
方言をそのまま表現しても、視聴者に理解できないでしょうし、だからと中途半端に標準語っぽくすると、リアルさのカケラも無くなります。
その点、「〜げんてぇ」とか「〜がやぁ」とか、無難な感じで方言が表現されていたと思いました。
特に兄・宍道役の永瀬正敏さんのそれは、非常に方言を勉強した成果が伺えましたよ!

姉・澄伽の頭同様、中身の大してない作品ですが、妹・清深の様なしたたかさを持つ作品とでも言いましょうか?
ぜひ、清深のホラー漫画を読んでみたくなりました!★★★

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究極の勘違い女 ネタバレ

投稿日:2008/03/28 レビュアー:パープルローズ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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佐藤絵梨子演じる主人公がとにかく強烈なキャラクターで、それだけで最後までひっぱられました。
自分には女優の才能があると信じて疑わない、なにか都合の悪いことが起こると全部人のせいにする、とんでもない勘違い女です。妹は「お姉ちゃんは自分がどんなにおもしろいのかわかっていない。」と言いますが、まさに本人は大真面目なのに、他人から見ると滑稽でたまらない、そんな人間です。
この勘違い女の暴走をもっと見たかったのに、ラストに「最後までちゃんと見届けなさい。」と言いつつも、たいしたこともなく終わってしまったのが、とても残念でした。破滅的な最後を期待したのにな。

また、永作博美はTVドラマでしか見たことがなかったのですが、この人も不思議キャラクターを上手く演じてましたね。「人のセックスを笑うな」が楽しみです。

傑作だとは思わないけど、2時間全く飽きることなく見られました。

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72pts/100pts ネタバレ

投稿日:2009/05/30 レビュアー:ヴィル

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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女優を目指しながら、才能がないわりに、
自己中で、勘違い女な姉役に、佐藤江梨子。
その姉のいいなりの根暗だけど、
楳図かずお風漫画が上手な妹役に、佐津川愛美。
この姉妹の父の後妻の連れ子で血のつながらない兄に、永瀬、
その妻で、孤児院で生まれ育った、永作。

佐藤・佐津川・永作の、兄妹の両親が、
事故死したことにより、女優を目指して東京にいた佐藤が、
携帯も入らない田舎に、帰ってくることにはじまる騒動
というか、事件というか、そういうのを描く。

部分によって、少し、コメディタッチなところもあり、
ありえない部分も、あるが、
たとえば、やや時代が、前と考えれば、
携帯が通じないことも、説明つかないわけじゃないし、
ま、その欠点よりも、
基本的には、4人の、ある意味、ゆがんだ愛の形が、
うまく演出されていて、興味深い。

”愛”を、人とのつながり、
なくてはならないものとして、定義したときの、
佐藤の勘違い女ぶりも、ある意味、それを手に入れるためだし、
佐津川は負い目、永瀬は兄妹でありながらの性欲、
永作は家族を得ることへの欲求と、
それぞれ、意味が異なりながら、お互いを、
愛さざるを得ない関係に、説得力はあり、
作者が描きたい、この”いびつさ”も、
興味深い。

単に、ありえない勘違い女というのではなく、
極端ではあるものの、こういう発想の人がいたとき、
てか、確実に、いるわけだが、
本人も、ある意味、愛を手に入れるため、
その方法しか、知らなくて、できなくて、
やってるんだろうね。

客観的に見ると、こうやればと思っても、
本人には、それが精一杯で。
まわりも、それが精一杯で。
ある意味、こういう愛情の表現は、
ボタンの掛け違えのような部分もあり、
転がり出すと、修正は効かない面はある。

そういう状態を、うまく描いていると思う。

演技に関しては、
撮ってる順番なのかな、、、佐藤は、場面によって、
あれ・・・っと、思う部分もあるが、
かなり、うまく演じている部分もあり、
なんか、撮影中に、演技がうまくなったとか、
そういうことなのかなという感じもする。
はでで、頭の弱い自己中女を、
全体としては、好演していると思う。

妹役も、引っ込み思案な演技は、うまく描いているが、
ちょっと可愛すぎないか?(笑)
ま、でも、映画だから、それは、それでいいんだろう。

一見、期待できなそうな、主役二人が、
そこそこな演技を見せて、
それを、永瀬、永作がサポートしている、
バランスのうまい配役だったと思う。

このレビューは気に入りましたか? 7人の会員が気に入ったと投稿しています

貴女は私を知るべきだから。 前 ネタバレ

投稿日:2008/08/09 レビュアー:tomio

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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あ お帰り。
ちょっとそこ座りなさい。いいから!
それで?…何なんだ?このタイトルは。あのなぁ、、格好良すぎじゃないか!
腑抜けどもって、哀しみの愛って、命令形か?かつ侮辱形なのか?んん?
Mのハートを鷲掴みって算段か!ぅぅぅぅん、グゥ〜〜(エドはるみ調)。
うむ、それは兎も角、先ずはサトエリを起用したことについては父さん
全面的に賛成だけどもね、欲張りを言っちゃえば、もっと発狂してくれても良かったなあ。なんてね。出来たと思うんだよね、後半なんか特に。しっかし今回も永瀬が底光ってたねえ。私生活が活きてる感じがこれまた役者だねえ。情事見つかって、ガラガラって開けてスゥーっと戸を閉める下りなんかの、あの無表情?無表情なのに負のパワー丸出し?グ〜(くど)。それその演技は過去作『贅沢な骨』の新谷さんの無気力にも似ててね、父さんゾクゾクしちまったよ。うむ、男なのにだ。にしても結局この話の中での男どもはみーんな不幸だよね。ありゃま利用されてただけか!っていう。あと、個人的にあの石川県の田舎ロケが良かったなあと心底思って。東京で上手くいかなくて、帰ってきたら昔の自分をよく知る同級生が居たり、回想であった変な噂が忽ち広がってゆく様子だとか、チャリンコと坂道は絶対避けられないところとか、地味に夏休みの郵便局バイトとか?田舎って、そこに何も無いっつう現実が逆に人の心理状態を露骨にするわけだなあと思ったもんさ。兄が嫁にキツく当るのはなんでだろう?妹が漫画を描きたいのはなんでだろう?姉はどこまで自分を認められているのだろう?というようなことを考えているうちに物語は展開して、何やら雲行きが怪しくなってきたんだけど、兄はあれで良かったのかなあ?そこまで罪の意識を感じるべきだったのか?妹を庇って、家を守って、禁欲して、炭をつくったって結果、間違いだったと気づくんだよな。あーあ何だったんだろ?って。俺ってあの気持ち悪い人形にも劣ってるぜって。そういう風にしか生きられない人もいるって最後だったな。
そして嫁さんはそれらの事実を知ってもたぶん、壊れない人。発狂したくても狂えない人。
そういう人もいるよね。それって根は強いけど哀しいな。そうして物語の中枢はやはり最後、姉妹関係に収束するわけだな。手紙云々の実はわかっちゃいたけど、あの“顔割れ図”はギクッとした。思わずきゃっと悲鳴をあげたもの。本作はけっこう伏線をひいた作りになっているよね。原作の本谷さんの作風に拠るものだと思うよ。彼女って塞ぎ込んだ現実、閉ざされた箱の中心を爆発させるのがとっても巧い作家だね。例えば同じように家族、きょうだいを題材にした作品『蛇いちご』や『ゆれる』でお馴染みの西川美和とは似て非なる感覚がある。そうだよ、ファンだよ。唐突にカミングアウトするけども、父さんは本谷有希子のファンでがんす!うん、それはどうでもいいか。(続)

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11〜 15件 / 全216件

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「腑抜け」な登場人物に「悲しみの愛」を感じる

投稿日

2008/03/13

レビュアー

ケチケチ

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これはなかなか良いですね。着眼点の鋭さは原作によるものでしょうが、それでもしっかり映画してます。

自意識と自己愛に充ち満ちた、女優に憧れる姉・澄伽(佐藤江梨子)のデフォルメが際だちますが、妹・清深(佐津川愛美)も、冷淡に見つめる自分に嫌気がさしつつ自分を変えられず、両親の死さえ漫画にしてしまいたい衝動を抑えきれないという、妹もまた自意識と自己愛に充ち満ちた存在ですね。「姉ちゃんは自分の面白さが分かってない」と言う妹ですが、彼女もまた自分の面白さを客観的には捉えきれないんですよね。彼女も漫画の中の一コマとして登場する人物であることを自分では分かっていません。
宍道(永瀬正敏)も家族を大事にと言いながら、自らが家族を壊している存在ですし、待子(永作博美)もまた、家族に憧れながら家族の一員となり溶け込んでいけないのは、憧れの空間の中に飛び込んだはしゃぎとでも言うような浮遊感を彼女自身が作っているからですね。

タイトルの言葉を借りれば、これらすべての人々が「腑抜けども」なんですよね。突出した願望が周囲を巻き込み不幸にすることを知りつつも自分を第一義に大事にしてしまう。
じゃあ「悲しみの愛」を見せるのは誰かと言えば、それは観客じゃないでしょうか。登場人物たちは変わりたくとも変われず、澄伽と清深はなお今の関係を継続し、待子が幾ら念じようとも空回りで、コンセントの抜けた扇風機は動きません。極端にデフォルメされた登場人物たちですが、それぞれの人物が人間の本質を突いていると思いますし、我が身を振り返って思い当たるところは多々あるんじゃないでしょうかね。鍋で殺す犯人じゃないけど、他者から見れば一目瞭然に見透かせます。
デフォルメされた人間たちはそれぞれに人間として大きく関わり合いを持っていますし、このあたりが同じデフォルメでも先日貶しまくった「キサラギ」などとは大違いだと思いますね。

ただ脚本的には家族の物語として閉じずに、借金取りの男だとか高校の同級生だとか、このあたりが不純物を感じてしまうところもありますね。確かに彼らも自己愛に充ち満ちた存在で全く関係のないエピソードなどではないのですが、家族の物語として閉じた方が面白かったのではないかと思います。

演出もこれが初監督作品らしいですし、あまり多くを求めるのも酷なんでしょうが、冒頭の被害を被る血みどろの暗示や、本編中のちょっとホラーなテイストなど、ブラックを感じさせるところはあるのですが、全体的にシリアスドラマを撮っているような普通のトーンが多いです。時折広角の歪みを利用したショットが冴えていますが、デフォルメした登場人物を際だたせるためには、もっとそんなトーンの絵があった方が良かったんじゃないかとも思えました。

しかし全体的には良くできた映画だと思いますね。お奨めです。

狂気の家庭崩壊inのどかな能登の風景

投稿日

2008/05/11

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Bikke兄

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昨今、家庭内暴力やら家族同士の殺人事件やら、血の繋がりもなんのその!?猟奇的な事件が多い中、案外こんな自分勝手な心のボタンの掛け違いが原因なのかな?と思ってしまいました。
映画の主旨とは違うかもしれませんが、登場人物の際立つキャラ描写に、日常の人間性の表裏を感じた次第です。

ホラーチックでシュールだけど、出演陣の演技と斬新なカットの見せ方がユーモアで、苦笑と失笑を少し超えた笑い(?)の取れる、ブラックコメディです。

その出演陣、みんなキレてます。
自己中で勘違いバカ女のサトエリは、その演技のヘタさ加減も含めてハマリ役だと思いますが、何より素晴らしいのは、待子役・永作博美!!魔性のイメージが強かったのですが、家族愛に飢えた天真爛漫さが痛い嫁役を不気味な面白さで演じています。
あの"呪いの?"人形を見てみたい…要らないけど(苦笑)。

舞台は奥能登の片田舎。ケータイも繋がらない土地なんて、今は無いのでしょうけど、数年前なら有り得ました。
そして、原作者・本谷有希子は、私の住んでる白山市の出身です。
北陸が舞台の作品は、映画もTVも"言葉"の表現が難しいんです。
方言をそのまま表現しても、視聴者に理解できないでしょうし、だからと中途半端に標準語っぽくすると、リアルさのカケラも無くなります。
その点、「〜げんてぇ」とか「〜がやぁ」とか、無難な感じで方言が表現されていたと思いました。
特に兄・宍道役の永瀬正敏さんのそれは、非常に方言を勉強した成果が伺えましたよ!

姉・澄伽の頭同様、中身の大してない作品ですが、妹・清深の様なしたたかさを持つ作品とでも言いましょうか?
ぜひ、清深のホラー漫画を読んでみたくなりました!★★★

究極の勘違い女

投稿日

2008/03/28

レビュアー

パープルローズ

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佐藤絵梨子演じる主人公がとにかく強烈なキャラクターで、それだけで最後までひっぱられました。
自分には女優の才能があると信じて疑わない、なにか都合の悪いことが起こると全部人のせいにする、とんでもない勘違い女です。妹は「お姉ちゃんは自分がどんなにおもしろいのかわかっていない。」と言いますが、まさに本人は大真面目なのに、他人から見ると滑稽でたまらない、そんな人間です。
この勘違い女の暴走をもっと見たかったのに、ラストに「最後までちゃんと見届けなさい。」と言いつつも、たいしたこともなく終わってしまったのが、とても残念でした。破滅的な最後を期待したのにな。

また、永作博美はTVドラマでしか見たことがなかったのですが、この人も不思議キャラクターを上手く演じてましたね。「人のセックスを笑うな」が楽しみです。

傑作だとは思わないけど、2時間全く飽きることなく見られました。

72pts/100pts

投稿日

2009/05/30

レビュアー

ヴィル

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女優を目指しながら、才能がないわりに、
自己中で、勘違い女な姉役に、佐藤江梨子。
その姉のいいなりの根暗だけど、
楳図かずお風漫画が上手な妹役に、佐津川愛美。
この姉妹の父の後妻の連れ子で血のつながらない兄に、永瀬、
その妻で、孤児院で生まれ育った、永作。

佐藤・佐津川・永作の、兄妹の両親が、
事故死したことにより、女優を目指して東京にいた佐藤が、
携帯も入らない田舎に、帰ってくることにはじまる騒動
というか、事件というか、そういうのを描く。

部分によって、少し、コメディタッチなところもあり、
ありえない部分も、あるが、
たとえば、やや時代が、前と考えれば、
携帯が通じないことも、説明つかないわけじゃないし、
ま、その欠点よりも、
基本的には、4人の、ある意味、ゆがんだ愛の形が、
うまく演出されていて、興味深い。

”愛”を、人とのつながり、
なくてはならないものとして、定義したときの、
佐藤の勘違い女ぶりも、ある意味、それを手に入れるためだし、
佐津川は負い目、永瀬は兄妹でありながらの性欲、
永作は家族を得ることへの欲求と、
それぞれ、意味が異なりながら、お互いを、
愛さざるを得ない関係に、説得力はあり、
作者が描きたい、この”いびつさ”も、
興味深い。

単に、ありえない勘違い女というのではなく、
極端ではあるものの、こういう発想の人がいたとき、
てか、確実に、いるわけだが、
本人も、ある意味、愛を手に入れるため、
その方法しか、知らなくて、できなくて、
やってるんだろうね。

客観的に見ると、こうやればと思っても、
本人には、それが精一杯で。
まわりも、それが精一杯で。
ある意味、こういう愛情の表現は、
ボタンの掛け違えのような部分もあり、
転がり出すと、修正は効かない面はある。

そういう状態を、うまく描いていると思う。

演技に関しては、
撮ってる順番なのかな、、、佐藤は、場面によって、
あれ・・・っと、思う部分もあるが、
かなり、うまく演じている部分もあり、
なんか、撮影中に、演技がうまくなったとか、
そういうことなのかなという感じもする。
はでで、頭の弱い自己中女を、
全体としては、好演していると思う。

妹役も、引っ込み思案な演技は、うまく描いているが、
ちょっと可愛すぎないか?(笑)
ま、でも、映画だから、それは、それでいいんだろう。

一見、期待できなそうな、主役二人が、
そこそこな演技を見せて、
それを、永瀬、永作がサポートしている、
バランスのうまい配役だったと思う。

貴女は私を知るべきだから。 前

投稿日

2008/08/09

レビュアー

tomio

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あ お帰り。
ちょっとそこ座りなさい。いいから!
それで?…何なんだ?このタイトルは。あのなぁ、、格好良すぎじゃないか!
腑抜けどもって、哀しみの愛って、命令形か?かつ侮辱形なのか?んん?
Mのハートを鷲掴みって算段か!ぅぅぅぅん、グゥ〜〜(エドはるみ調)。
うむ、それは兎も角、先ずはサトエリを起用したことについては父さん
全面的に賛成だけどもね、欲張りを言っちゃえば、もっと発狂してくれても良かったなあ。なんてね。出来たと思うんだよね、後半なんか特に。しっかし今回も永瀬が底光ってたねえ。私生活が活きてる感じがこれまた役者だねえ。情事見つかって、ガラガラって開けてスゥーっと戸を閉める下りなんかの、あの無表情?無表情なのに負のパワー丸出し?グ〜(くど)。それその演技は過去作『贅沢な骨』の新谷さんの無気力にも似ててね、父さんゾクゾクしちまったよ。うむ、男なのにだ。にしても結局この話の中での男どもはみーんな不幸だよね。ありゃま利用されてただけか!っていう。あと、個人的にあの石川県の田舎ロケが良かったなあと心底思って。東京で上手くいかなくて、帰ってきたら昔の自分をよく知る同級生が居たり、回想であった変な噂が忽ち広がってゆく様子だとか、チャリンコと坂道は絶対避けられないところとか、地味に夏休みの郵便局バイトとか?田舎って、そこに何も無いっつう現実が逆に人の心理状態を露骨にするわけだなあと思ったもんさ。兄が嫁にキツく当るのはなんでだろう?妹が漫画を描きたいのはなんでだろう?姉はどこまで自分を認められているのだろう?というようなことを考えているうちに物語は展開して、何やら雲行きが怪しくなってきたんだけど、兄はあれで良かったのかなあ?そこまで罪の意識を感じるべきだったのか?妹を庇って、家を守って、禁欲して、炭をつくったって結果、間違いだったと気づくんだよな。あーあ何だったんだろ?って。俺ってあの気持ち悪い人形にも劣ってるぜって。そういう風にしか生きられない人もいるって最後だったな。
そして嫁さんはそれらの事実を知ってもたぶん、壊れない人。発狂したくても狂えない人。
そういう人もいるよね。それって根は強いけど哀しいな。そうして物語の中枢はやはり最後、姉妹関係に収束するわけだな。手紙云々の実はわかっちゃいたけど、あの“顔割れ図”はギクッとした。思わずきゃっと悲鳴をあげたもの。本作はけっこう伏線をひいた作りになっているよね。原作の本谷さんの作風に拠るものだと思うよ。彼女って塞ぎ込んだ現実、閉ざされた箱の中心を爆発させるのがとっても巧い作家だね。例えば同じように家族、きょうだいを題材にした作品『蛇いちご』や『ゆれる』でお馴染みの西川美和とは似て非なる感覚がある。そうだよ、ファンだよ。唐突にカミングアウトするけども、父さんは本谷有希子のファンでがんす!うん、それはどうでもいいか。(続)

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もちろん無料お試し期間中に退会することも可能です。 また、その場合は料金は一切かかりません。

無料お試し中も、都度レンタルは、有料でご利用いただくことができます。
また、無料お試し中に解約され、何らかの理由でレンタル商品を期日までにご返却いただけなかった場合に、追加料金が発生する場合がございます。

定額プランは1つの封筒に2枚入り、お届けいたします。
届いた往復封筒でポストへご投函いただき、当社配送センターにてご返却を確認できましたら次の封筒を発送致します。繰り返しでご登録のプラン枚数までご利用いただけます。

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  • 宅配レンタル 定額4プラン
    月額1,026円税込
    • DVD/CDが定額で月4枚レンタルできる!※1
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  • 都度課金 プラン
    無料会員 月額0円税込 ※都度レンタル時の費用は発生します
    • 月額無料で単品レンタルを楽しみたい方におすすめ!
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※1 無料お試し期間中の「新作」レンタルは対象外です。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ