受取人不明

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最初に言っちゃいますが、万人にお勧めできない作品です。とても重く暗い内容で、映画によくあるドラマティックな部分が全くなく、見終わったあとは心晴れやかにはなりません。

更に、犬がお好きな方は恐らく最後まで見れないと思います。（見れなかったというレビューもありました↓）

重い空気が延々と続きます。
中でも衝撃的なのは、犬商人であるケヌンが犬を殺して捌くシーンでしょうか。７０年代の韓国は、まだ犬肉を食してたんですね。愛犬家はまず見れないでしょう。直接的なシーンはありませんけどね。

話の大部分は、韓国と米軍基地との関係にあると思います。日本でも沖縄に米軍基地があるわけで、周辺に住む人には登場人物達の気持ちが少し分かるかもしれませんね。

この３人の登場人物達が、どんな末路を辿るのか。私はチャングクの話が１番可哀想でなりませんでした。最後には皮肉の末路付きですから。

でも、ただ暗く重いだけの話ではないと思います。何かを感じ取れる映画・・ギドク監督にはその手の作品が得意分野なわけですからね。

秀作ではありますが、ほんと、誰にでもお勧めできる作品ではありません。

ギドク監督によると、実体験を含んだ内容のようです。私は今の時代、今の日本に生まれて良かったと思いました。

やりすぎな感じがするほど「悲壮な映画」。そしてショッキングなシーンもたっぷり！
ある一辺倒な視点の展開からなるギドク作品にあって、やや群像劇的な内容。
「春夏秋冬そして春」のキム・ヨンミン、「悪い男」のチョ・ジェヒョンも好演しているが、俳優とラッパーという2つの顔を持つヤン・ドングンの黒人とのハーフ役はシャネルズかと思って少し可笑しかった。
ちょっと出来すぎの自殺シーンであるバイクでの自爆も「犬神家の一族」でかるくデジャヴ状態ｗ
ジフムのオヤジさんが勲章の再発行にあわてて再申告するシーンで、当時の編隊を報告刷る際に中隊長キム・ギドク殿！というセリフがあったｗ

ネガティブ全開フルスロットルなこの映画、嫌いな人も多いかもしれませんが僕はコレはコレで好きですが、ただ不満といえば、ラスト、なぜ手紙を全部読み終わる前に映画を終わりにしてしまうのか疑問です。

　悲しい映画。新年、元日に観るにはあまりにもヘビーな一本。見ごたえは大。

　痛さを伴うギドク作品。今回は何が痛いかってね、復讐であったり自虐であったり暴力、殺人であったり、生まれ持ったと言ってもいい閉塞感の中から飛び出そうとするパワーはそういった負の力として昇華される所。
　多用される飛行機の映像も印象的。

　“フォン・トリアーに似てるね”って言う意見を聞いた。個人的に“奇跡の海”や“ダンサー〜”なんかはハッピーエンド。悲壮感はこいつの比ではない。
　まぁしいて言うなら精神的な部分、イノセントな部分なんかは似てるのかな。
　
　特筆すべきは人物造形。群像劇の類でこれだけ各々に深く入ったのは大したもの。登場人物に血が通っているどころか、心の叫びが聞こえてくるかのよう。
　本作はそんな彼らが複雑に絡み合ってドラマを展開していく。
　
　子供の様な“やりたい事をやる”キムギドクの姿勢は好き。犬神家？いーんじゃない。愛する大地に突き刺さった一本の矢でしょう、あれわ。

　２００６年はちょっと採点厳しめでいこうかと。それでも十分

　星★★★★☆　悲しい青春群像劇。気合を入れて観るべし。

サマリアはイマイチでしたが　これは完璧だぁ
さんすくみ的な話の展開で　それが　よんすくみ　ごすくみ　くらいにもなって　だんだん角がとれて丸くなってくるような
きつい現実の話ではありますが　なんかちょつと救われるような気がすんのは違うんかなぁ

「春夏秋冬そして春」に続いて、またもやキム・ギドクの世界に迷い込んでしまう作品。ウノク、ジフム、チャングクの背負った宿命。そして、彼らをとりまく人々もそれぞれの宿命を背負っています。きれいごとでいえば否定される生き方も、それぞれが大切にするものがあればこそ。ドロドロしていても、ある意味美しい生き方。強烈なシーン、残酷なシーンが次々と出てくるのですが、目は釘付けになってしまいます。最後に何が残るのかといわれると、自分が感じているものが、底知れない空虚さなのか、鳴り止まない余韻なのかわからない。計り知れない奥深さと、幾重にも重なる複雑さをもつ作品です。