ベルリン、僕らの革命

頭では理解しても、感情的に受け入れられないのは、
自分も「大人」になっちゃったんだなーと、少しさみしい。

前職から２年自由な時間を持って、今年の２月から再就職。
すんなり就職はできたものの、やっぱり映画を見る時間がなくってしまったんですわ。

そんな中しんどいなぁって会社をずる休みした時にディスカスから
届きました、ベルリン、僕らの革命。邦題は陳腐だけれど、その陳腐さを陳腐だと言い切った先にあるかっこ良さのある映画でしたね。

まさにカンヌが気に入る作品なのだけれど、２７歳の僕にとっては
ちょっとエネルギーをもらったいい映画です。３０代で見ていたらなんとも思わなくって批判してしまうような内容でも２７っていう途半端な年齢だし、会社もずる休みしているし、そんな環境だからぐぐぐってくるものがあった。

「たかが仕事なんだし、ちょっとぐらいずる休みしてもいいじゃん」って思えたし、「よーし、明日からまた頑張るかぁ！」とも思えた。

なんて言葉にしてしまうとやっぱり陳腐だけれど、ずっと子供っぽいって言われ続けている僕はやっぱりこういう映画で元気をもらうんですわ。

今日は会社をずる休みしてよかった。
皆さんもたまにはずる休みして、映画を見るなんてちょっとかっこいい事してもいいじゃない？？

ドイツらしさのある撮り方ですが、内容は普遍性がありますね。
まあ、ほとんどの国で貧富の格差はあるもんですし、
若い頃は、あり得ない理想と、かっとうすることもあるでしょうから。

日本も、実はテロリストが多数出てきた時期があるんですよね。
７０年前後に、過激派が発生・拡大していって、
テロリストは国内だけでなく、海外で指導する者まで出してしまった
苦い過去もある。その後も宗教がらみがあったし。

今、食べるのに困らない人には分からないのかな〜？
努力＝収入増にならない状況も、まだまだあちこちであるんですよ。
もちろん、日本でも。

発散できない欲求不満が、犯罪になるケースは多いんですが、
ドイツの作品は、犯罪＝派手な展開にしない所が良いですね。

カンヌで絶賛されたのも分かる気がします。
多分、アメリカだったら、罵って破壊してという展開になりそうな
素材ですが、この作品は違うんですよね。
こんなに淡々としていて、眠くならない映画は珍しいと思いました。
説得力と自然な流れがあって、良い味を出しています。
特典映像からは、スタッフ＆キャストのチームワークが、
良い作品を生み出した様子がみえました。

あまり期待せずに観ましたが、忘れられないセリフが！
「（革命とは）結果がどうであれ、その時に自分自身の精神が最高の物であれば結果失敗に終わったとしても、それは自分自身には成功である。」
資本主義の弊害をテーマに、幼なじみとその彼女とが理想と現実を見据えていく！
ラストには「やっぱり裏切ったか」という喪失感と「えっ」と言う爽快感とを物の見事に観せてくれました。
ある意味ドンデンでもありますが、「信念と友情」を深く感じる色んな意味で非常におもしろい映画でした。

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理想を追い求め、何かを変えたいとあがく若者たち。
そして、かつて理想を追い求め、結局自らを変えてしまったかつての若者。その対比がとても面白い。
これがアメリカ映画だったら、もっと明るい完全ハッピーエンドで終わったと思うが、そうでないのがドイツ映画。
渋いけど、これがまたいい。