セクレタリー

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（一応ネタバレ）

なんでエロティックになったのか。。。疑問。
途中まではとてもいいんです。しかし、どんどんとエロさにばかり目がいく感じの作品になったのが残念な感じ。

リーは自傷行為を繰り返す、心にある種の傷のようなものを追っています。誰からも注目されない、わかってもらえない。そういう思いがあったためなのか。
しかし、グレイに出会って、彼女は思うのです。
その自傷行為でさえ、彼はきちんと見て、理解を示したと。彼なりに自分を理解してくれているのだと感じたのだ。
そして、彼女はグレイを気にしだすのだけれど、彼の性癖の相手となる。
だけど、ここで勘違いしてはならん。
彼女はグレイの性癖に目覚めたのではない、ということ。
思うのは、彼女は強く誰かに必要とされたくて、それが初めて感じられた相手だったということ、性癖の相手であっても。自分はグレイにとって代わりのない必要な相手なんだ。と感じたからではないんだろうか？
だからこそ、彼女はそこに快感を見出していったのではなかろうか？と思える。

強く欲してくれる相手を得て、それに応え、自分を主張できるようになり、全身で愛そうとする彼女が性癖に目覚めたのはそういうことのような気がするのだ。

というわけで、エロティックな内容というよりは、彼女のある種の自我の目覚めを見させられている映画かなー。

私はこの映画それほど変とは思わなかったです。え？ここまで見せるの？みたいなちょっとショッキングなシーンはありましたが。

マギー・ギレンホールが精神的に不安定な役なんだけど、それほど（たとえばクリスティーナ・リッチーくらい）陰気な雰囲気でないので、健気で可愛く見えてくるし。

でも、やっぱりこの映画の見所は、なんといってもジェームズ・スペイダーの緻密な演技とその視線の先を捉えたカメラワークでしょ。

ＳＭなんていうアングラな世界を取上げたにしては、全てのシーンやせりふに無駄がなく、その行為の裏づけになっているので、面白い映画だな、と思えるのですが。

むしろ、男女が出会って見つめあったら、次のシーンではすぐ裸でベッドの中なんていうハリウッド映画の方が変じゃないですか？？

彼はB級映画にばっかりでているイメージがあったのだけど、この映画で好きになっちゃったし、マギー・ギレンホールの役どころもすごいな、と思いました。SMが素材でも、アイデンティティーや愛や性別の問題がテーマだったりして、色々共感できることが多かったし、おもしろかったです。

ずいぶんと前に一度見て非常に好感を持った作品
マギーから久々にたどり着いてレビューを見ていたらつい一言出てくる

性的な嗜好というのは個々人のあまりに原始的で深いところに根ざしていて、正直、この映画のポップさとその重さ・まじめさをきちんと理解する人がどれだけいるのか疑問である

ゲイですらまだまだ受け入れ間口の狭い、というか異端扱い甚だしいこの国で、この映画がＳＭ部分だけをクローズアップされるのはしゃーないのかもね

これはすんごいディープな話なんである
この映画に出てくる主人公二人はそのディープなとこを真面目に明け渡しあった、真心でつながる二人なんである
だから「純愛」っちゅうのもなんかしっくりこないし
自分の異常さが相手に受け止まるかどうかの話でもないし
（だって異常さってなんなのよ　官能ってアブノーマルと同義よ）

でこれって要は、人を愛するなかで、自分という人間が相手の人の個性や本質と本当に繋がることを切に求める、愛のあるべき姿なんだと思うんだよね　性の嗜好は肉体と精神のもっとも不思議な遭遇なので、そこから必然的にディープなテーマにはなるよね　だからこれをキーにしたんだと思う　当然「ＳＭ」自体がテーマだったはずがない

映画としてすばらしい出来だと言うつもりはないが
これ見て期待はずれだったとか言ってるあなた、
あなたは誰をほんとに愛してるのー？
そのひととほんとにほんとに明け渡しあってますかー
相手に癒しばっかりもとめちゃって、「安心感」と「繋がる」ってことを混同してませんかー

はい、こわい人に怒られたくないからこのへんでおしまい

ケイトは結構好きな女優なのだが、さすがに恋人のお母サンと「３Ｐ」？？？しようとする展開は彼女には似合わない。お母サンとハグしてキスしただけでも吐きそうになった（笑）。途中で止めていただいてホッとしたよ、ほんと（笑）。サムが母親と離れて暮らしている気持ちが痛いほどわかるね。でも私的にああいうレベルの親はまだマシなほう・・・って思えるけど、経験上（笑）。自分の子供に対する謙虚な気持ちを忘れていないからね。外ではまともな顔ばかり見せて子供の前では好き勝手・・・なんていう親だったら、確実に子供は犯罪者になってるだろうしね。「親が何をしようが育ててやったんだから感謝しろ」的な恩着せがましさがないぶん普通。「親なりに大変なのよ」っていう偽善もなくてＯＫＯＫＯＫ．
ラストに向け、おさまるところにおさまりましたか・・・とホッとひと息ついたすぐ後で・・・ナニナニナニ結局彼女あきらめてないの？！！！というとんでもない結末。サムも実はその気有りなの？！！！大袈裟にルールやモラルだのと豪語する連中にかぎって後ろめたい秘密を隠しているのかも！！！ほら、そこのおまえ、旦那様は大丈夫かな？？？信用しきっていると地獄に落ちるかも？？？