ＫＩＲＩＫＯＵ　キリクと魔女

ジブリってハヤオちゃんぽくない画風の物（ベルヴィルとか）色々やってますね。
色々それも見たんですが　なんかどうも魔法が消えてるんです、そういうのって。
千と千尋とかハウルとかはとってもバランス取れているのに
絵も　おお、新たな才能を見た！とかそういうんじゃなくて
ああこういう画風も出来て器用ねえ、みたいな風に見れる。
話しはとってもいい話しなんだけど　なんか肩すかしくらったような
もうちょっと集中して濃く作り込めたのじゃないかと思ってしまったり
これでも大分いいレベルなんだろうけど

はっ（笑）

すいません、これ凄いいい映画ですよ　先に言っておくべきでしたね
でもね、ジブリかと思うと、…もうちょっと出来たでしょ、
あなたは本当はもっとやれば出来る子なのよ母さん信じてる（爆）

じゃないけど、なんかそんなふうに思っちゃう一本です。
色々智恵が付いた大人には　えーこれジブリなの？なんかちょっと　と
言われそうですが、純粋な子供はこれを見て素直に感動して欲しいです。

絵も話しもセンスがいいので。

子供の時に見て何もない所にすーっとしみ込んでくれて全然OKな一本。

スタジオジブリの第１回洋画アニメーション提供作品として話題になったフランスアニメ。
絵本のような絵柄に2世代くらい前のアニメ的感覚が今の時代に逆に芸術的かも...とジブリは思ったのかｗ
たしかに妙なアニメで興味深く見れるのだが、正直言っておもしろいとは思わなかったですケド。

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とにかく日本やアメリカのアニメーションに馴れた目から見ると
「ふしぎな世界」としか言いようのない世界感。

私は吹き替えのある映画でも製作者の意思を見たいので
今回も吹き替え版では見ずにフランス語で見たのですが、
独特のイントネーションにまずやられました。
鷹揚をつけた何とも言えない呼び声や話し方。
んでバックに流れるアフリカンな音楽。

そして何より驚愕の色使い。
キレイ。ほんと目が覚めます。
なんとなく日本の藤城清治氏の影絵を思い出しましたが
使用されてる色がとにかく違う。
この違いはやはりDNAの違いとしか良いようがないかも。

ストーリーの方もアフリカ原住民の呪術的な感じも見せながら
私達日本人にも通ずるところもあって何とも不可思議。
「こんなことあるわけないじゃん」的な所も
これはいわゆる「おとぎばなし」なんだと思ってみれば納得です。

この作品、始めはどこの配給会社にも相手にされなくってクチコミで人気が出た作品だとか。しかも日本では高畑勲がビデオで見て惚れ込んでジブリでの日本配給に持ちこんだとか。高畑氏の目にとまらなければ、今こうして日本で私達が見る事は出来なかったわけで・・・。そこは感謝、という所でしょうが、続編や「プリンス&プリンセス」、そして「アズールとアスマール」もジブリ絡み・・・。
漁夫の利を得てるジブリさん。なんだかや〜な感じです。

更に言えば今作品の吹き替えも有名女優や有名俳優。声変わり前の神木クンを聞いてみたかったので仏語版の後に吹き替え版も見てみました。が、監督の意図が反映され成功しているとはとても思えず…。うむむと疑問の残る結果となりました。


んでもまぁ、とにもかくにも、作品自体はとってもスバラシイので
是非一度は見るのをオススメします♪
日本人の目にはほんっとに!新鮮です。

☆４つってトコで。

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キリク役の男の子が可愛い。
アニメでしか表現できない描写と、色彩には目を瞠る。

おかあさんのお腹の中で話す子は、自分で生まれて来なさい。
そう言われて、本当に自分で生まれてきたキリク。
生まれてきたばかりのキリクは「なぜ？」「どうして？」と
色んなことの理由を知りたがります。

キリクが一番知りたいことは「魔女のカラバは、なぜ意地悪なのか？」
その答えを求めて、キリクは山の賢者のもとへ向かいます。
カラバに見つからないように、知恵をしぼり、お友達の助けを借りながら。
賢者がキリクに語ったカラバの秘密。
カラバが今のように意地悪になり、魔女と呼ばれるようになったのには、とても辛い理由があったのです。

深いお話でした。
魔女のカラバは、最初から意地悪だったわけでも、魔女だったのでもありませんでした。
賢者の話は、カラバの身の上に起きたことを露骨に語った訳ではありませんが、カラバが身も心も深く傷ついたのがわかりました。
また、小さいキリクが、村の子供たちを救うために何度もカラバに勇敢に立ち向かって行ったのに、大人も子供も「喉元過ぎれば・・・」の喩えのとおり。

フランス語と日本語吹き替えの両方で観てみましたが、吹き替えでは「倒置法」が多く使われていることに気がつきます。
特典の中で、高畑監督が説明されていますが、フランス語の台詞に忠実に翻訳したらしいですね。
アテレコの風景も特典で見ることが出来ますが、山の賢者の吹き替えをなさった方が本当にお上手で、声にも威厳が感じられました。
キリクの神木隆之介君も良かったです。
カラバの声は、どこかで聞いた声だと思ったら、浅野温子さんでした。

原作のミッシェル・オスロ監督の他の作品も観てみたくなりました。
監督は、少年時代をアフリカで過ごした経験があるそうで、アニメの独特の色彩、原色の使い方など、アフリカの地で培われたようです。
火炎樹の真っ赤な色が、印象的でした。
無知で無力な村人たちの中にあって、「なぜ魔女は意地悪なのか」というキリクの問いに、
「意地悪なのは魔女だけじゃないわ」と答えた母の言葉に、私は一瞬ハッとしました。
大事なことがいっぱい詰まっている物語です。