踊る大捜査線　ＴＨＥ　ＭＯＶＩＥ

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善くも悪くも、ＴＶドラマの映画化である。資産とも言うべきキャラクタはドラマから流用し、脚本はスペシャルドラマ程度でも「カメラに凝ればいけるかも」みたいなノリの映画だった。ドラマは好きだったが、本作品を観に映画館まで足を運ぶほどには熱中しておらず、「ビデオが出たら買えばいいや」という軽い扱いだった。まぁ、この認識は今も変わらない。(笑)

映画とＴＶドラマの違いは何なのか、と考える時がある。端的に指摘できるほど明瞭に理解できてはいないのだが、違いがあるのは確かである。
それはカメラであったり照明であったり音響であったりするのであろうが、我々シロートに一番分かり易いのは映画ならではの“スケール感”であると思う。抽象的な言い方だが、例えば本作品で言えば、負傷した青島刑事を見送る警察官たちの姿がそれだ。これは量的な、或いは技術的な面である。コストをかければ実現は可能なので、充実感は得られても、それほどの感動はない。
しかし、質的な面から言えば、小泉今日子さんの存在であろう。アイドルとしてキャリアをスタートさせながらも、独特な思想で他と一線を画し、映画出演に当たっては上質な作品を選んでいる。（面白いかどうかは別として） いまでは映画女優としても一定の評価を得ている。本作品でも、不気味な連続殺人犯を嬉々として演じている。スクリーンいっぱいに映し出された顔で、ニッと笑った時、歯列矯正具から静かで透明な狂気がにおい立った。ゾクゾクした。これぞ“映画の醍醐味”である。よい映画には、その作品を象徴する素晴らしいカットが必ずある。『サウンド・オブ・ミュージック』の冒頭のシーンや、『ウエストサイド物語』でジョージ・チャキリスが足を高々と上げるシーン――。
私にとっては、小泉今日子さんの笑顔こそが、本作品において最も映画らしいカットだったと思うのだ。（この後、青島刑事が誘拐犯の犯人像を訊きに行く場面は、陳腐な蛇足である） 実際、彼女が逮捕されてからの展開は、流れ作業のように機械的で面白みに欠ける。あの有名なセリフすらも浪花節の一節のようで鼻持ちならない。私には青島刑事が自らを置くポジションや考え方は、きわめて官僚的だと思うのだが……。それも古いタイプの官僚で、領主に仕える下級武士のようだ。実のところ、サムライってのは官僚だもんね。

ただ、本作品が、ＴＶ局にとっても映画界にとっても、エポックメイキングとなったことは間違いない。作品の内容や宣伝方法によっては、まだまだ掘り起こせる映画人口があることを教えてくれた。これは評価に値する。

家事をしながら流しっぱなしにするには最適な一本。オススメ！

以前テレビで観て感動し、また観たくなってレンタルしました。青島刑事と室井さんのやり取り、今の世の中を反映するかのような現場サイドと上層部の違い、ただ感動するだけではなくしみじみ考えさせられる場面もありやっぱり観て良かったー。
長さんの演技にもホロリと涙が出ました。

行きたい方にお勧めです！さすがなんかテンポもよくあきさせません。しかも感動もするし☆いかりやさん残念でした・・・。
あの演技もう一度みたかったな・・・。

ＴＶシリーズも大好きだった踊る〜ですが、もう何回も観て、何回もラストで泣いています。
コメディタッチで進んでいくので、飽きないで観ていられます。
次がどうなるか分かっているのに、ドキドキしちゃうんですよね。
私の見所はいかりやさん扮する「和久さん」の哀愁漂う雨の中の後姿。
本当に素晴らしい役者さんを失ってしまいましたよね。
あとは、やっぱりラスト！！
青島さぁ〜んって号泣しますね。（私だけかな・・？）
わかっているのに、泣けるってこの作品がすごいのか。
単に私が単純なのか。
ご覧になってない方はぜひ一度、だまされたと思って見てください。

織田裕二、深津絵里、水野美紀、ユースケサンタマリア、いかりや長介、などなどご存知のメンバーが登場。ごたくを並べずに観るしかない！？