ドクター・ストレンジ

映像はまるで、『インセプション』
クリストファー・ノーランの超現代都市が、倒れたり、盛り上がったり、砕け散ったり、目まぐるしく、目眩がする。
映像、見応え有り。
カンバーバッチの天才神経外科医は、序盤の交通事故で、
「神の手」を失い苦悩して、すがる気持ちで、カトマンズへ
修行に行き魔術を手に入れる。
そして魔術界の時間軸を操る大魔界戦争を戦うのだ。
カンバーバッチは、時折、手術室に現れ、レイチェル・マクアダムスの手術の指導なんかをして、まさに現実と魔界を行き来して、
ホッと息が抜けます。
特に面白いって訳でもないけれど、カンバーバッチの存在感と魔術を操るヒーローが、かっこ良く、シリーズ化しそうな勢いでした。

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映画館にて鑑賞。２Ｄ字幕で見ましたが、３Ｄ向け映像が多くて、３Ｄで見たら楽しめただろうなと思います。

序盤、展開が早くてあらすじみたいでどうなるかと思ったけど、本筋に入ると面白くなってきました。

アクションも迫力あるし、笑えるシーンも結構あります。
キャストもすばらしかった♪主演のベネディクト・カンバーバッチはイケメンではないと思うけど、カメラ映りがいいというかすごくキマッてる。
悪役のマッツ・ミケルセンも、雰囲気ある顔を生かしててすばらしい。

でも一番印象に残ってるのはオチ。
強力な敵をどうやってやっつけるのか、予想もつかなかったけど、時間をコントロールする術を使った攻め方がすごすぎる！爆笑のオチ！！
「いやだ、やめてくれ〜」と降参させるという…(^O^)

心に残るセリフもありました。「準備不足だ」というストレンジに、師が「私も準備ができていたことはない」と答える。
なるほど、完全に準備ができてなくても、その時のベストを尽くせばいいのね。
でもこの場合は準備不足すぎたけど(^^;

お約束のスタン・リーもちゃんと登場。
上海のシーンにヤクルトの看板が出てたのもバッチリ見つけましたよ♪（「アントマン」の時は商品がドーンと出てましたね）

映画館で観た。そこそこの面白さだけどマーベル作品にしてはいまひとつ。
個人的には主人公の顔が嫌い。

ドクター・ストレンジ（２０１６年・アメリカ、カラー、１１５分）

いわゆるマーベル・コミックものは何作品か観ているのですが、さほど面白さを感じる映画には巡り合っていませんでした。そこで「ドクター・ストレンジ」を白紙感覚と評価バーを下げて鑑賞しました。
結果、娯楽作品として（特に視覚効果抜群です）結構楽しめる出来栄えでした。

天才外科医ストレンジ医師（ベネディクト・カンバーバッチ）は、高慢さが鼻につくも腕は確かな男。ある日、車で学会に向かう途中に事故を起こし、気づいた時は病院のベッドで両手を固定された状態だった。リハビリや実験的手術を行うも回復しない中、ストレンジは半身不随から回復した男の情報を得、その男に会う。男からネパールのカマー・タージなる場所へ行くよう勧められたストレンジは、その目的地でモルド（キウェテル・イジョフォー）という凄腕の男に連れられ、カマー・タージの最高師範であるエンシェント・ワン（ティルダ・スウィントン）に引き合わされる。ワンから傲慢さを指摘されたストレンジだが、弟子入りを認められ、徐々に魔術を会得していく。だが、そこには時間を支配する力で世界の変貌を企むカエシリスス（マッツ・ミケルセン）が立ちはだかっていた．．．。

高層ビル群が曲がったり、浮き上がったり、或いは回転したりと、時空のずれを描いた驚愕映像はこの映画の最大の見どころかもしれません。撮影はベン・デイヴィスで、２０１１年「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」、２０１７年「スリー・ビルボード」を撮ったカメラマンです。
そして、この演出を創造した監督のスコット・デリクソンを「映画登録ソフト」で調べてみると、０８年「地球が静止する日」の監督さんだったのですね。そして２０１３年のミステリー映画「デビルズ・ノット」の脚本と製作総指揮に加わった人でした。
先に調べるとどうしても期待値が上がるので、無知の状態で鑑賞しました。

５大スター競演のなか、最も注目はエンシェント・ワンに扮したティルダ・スウィントンです。
スキン・ヘッドで異様な瞳の輝き、うっすらと笑みをうかべて喋る不気味さが、妙な言い方ですが ‘なんとも魅力的’ です。０７年「フィクサー」で敏腕訴訟担当者を演じ、アカデミー助演女優賞を受賞した彼女ですが、私はむしろ、２０１３年「スノーピアサー」の彼女が衝撃的でした。
ド近眼に入れ歯の「狂った総理メイソン」は強烈で、彼女の役柄のイメージに、幸か不幸か分かりませんが影響を与えたことは事実でしょう。
２０１８年「サスペリア」にはどんな役柄で出ているのか、興味深々です。（観る予定です）

ラストシーンも意味ありげで、続編期待．．．当然でしょうか。
（でも、期待すると裏切られるのも世の常ですから微妙な心境です／笑）

「マトリック」と「スターウォーズ」と「ブレードランナー」を合算し、３で割ったような（印象度）映画でした。

キアヌの「地球が静止する日」を断固として支持する吾輩としては
渋いスコットデリクソンの演出が 今回は多くの観客が楽しんでる
みたいで ほっと胸をなで下ろす

しかしこのアナクロな剣と魔法の世界は Aプロヤス「ゴッズオブ
エジプト」と同じく 星戦神話系やマーベル大型活劇路線へのアンチ
である

前半の長過ぎる修行エピソードを丁寧に撮ること なかなかいいだろ
チルダ師匠の戦いも様式的で幾何学的な景観のスペクタクル 他の
マーベル物よりずっとクールな印象よね 幾何学とゆうか円環のテーマ
なんだけどね それは自動車事故を強烈に描く ぐるんぐるんスピン
する回転運動にすでに始まっているんだけどね

ユーモアの導入 ラスボスとのおよそすっとぼけた対決 ダースベイダ
の陰鬱ありきたりで退屈なトラウマ造形など軽く嘲笑ってるのよ
そこで なんつうたってカンパチのキャラがスター性が活きてくる
カンパチのクローズアップの顔が何とも神々しいじゃないの！
新たなヒーローの誕生だよ

円環のテーマに戻ると クライマックスで驚くべき事態が起こる
カタストロフがすべて逆回しで描写され それで終わっちゃうのだ！
これは製作者も観客も納得しないだろう 破壊のカタルシスを退屈に
逆回転してしまって省いてしまうのだから 物凄い 円環が提示する
もう一つのテーマが 時間と空間である事を断固として譲らないのだ
恐るべし スコットデリクソン！

ところで 矢鱈に戦争映画が多いと思わない？ 「キングコング」
「マリアンヌ」そしてノーランの「ダンケルク」ちょっと外れる
「ドクタストレンジ」にも共通するのは時間なのね それも停滞する
時間が現代映画に浮上して来ている 今日もトランプは停滞する政策に
苛立ち ここぞとばかりにシリアにトマホークを打ち込んだよね
この見えない未来に時間が澱んでいる状態が今後 テーマとして映画に
頻出してくるはず そんなレヴューを書いていくことになるかな