危険なプロット / ファブリス・ルキニー
危険なプロット
/フランソワ・オゾン
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(21)
解説・ストーリー
「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督が、才気に満ちた作家の卵とその個人指導に当たるベテラン国語教師のスリリングな心理戦を、遊び心あふれる筆致で描き出したサスペンス・ドラマ。主演は新鋭エルンスト・ウンハウアーとフランスの名優ファブリス・ルキーニ、共演にクリスティン・スコット・トーマス。作家になる夢を諦め、高校の国語教師として退屈な日々を送るジェルマン。生徒たちのつまらない作文の添削にもすっかり辟易していた。ところが新学期を迎えたばかりのある日、彼はクロードという生徒の作文に心惹かれる。その文章に可能性を感じたジェルマンは、彼の個人授業に乗り出す。ジェルマンの指導の甲斐もあってか、ますます魅力的な物語を紡いでいくクロードだったが…。
「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督が、才気に満ちた作家の卵とその個人指導に当たるベテラン国語教師のスリリングな心理戦を、遊び心あふれる筆致で描き出したサスペンス・ドラマ。主演は新鋭エルンスト・ウンハウアーとフランスの名優ファブリス・ルキーニ、共演にクリスティン・スコット・トーマス。作家になる夢を諦め、高校の国語教師として退屈な日々を送るジェルマン。生徒たちのつまらない作文の添削にもすっかり辟易していた。ところが新学期を迎えたばかりのある日、彼はクロードという生徒の作文に心惹かれる。その文章に可能性を感じたジェルマンは、彼の個人授業に乗り出す。ジェルマンの指導の甲斐もあってか、ますます魅力的な物語を紡いでいくクロードだったが…。
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「危険なプロット」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「スイミング・プール」のフランソワ・オゾン監督が、才気に満ちた作家の卵とその個人指導に当たるベテラン国語教師のスリリングな心理戦を、遊び心あふれる筆致で描き出したサスペンス・ドラマ。主演は新鋭エルンスト・ウンハウアーとフランスの名優ファブリス・ルキーニ、共演にクリスティン・スコット・トーマス。作家になる夢を諦め、高校の国語教師として退屈な日々を送るジェルマン。生徒たちのつまらない作文の添削にもすっかり辟易していた。ところが新学期を迎えたばかりのある日、彼はクロードという生徒の作文に心惹かれる。その文章に可能性を感じたジェルマンは、彼の個人授業に乗り出す。ジェルマンの指導の甲斐もあってか、ますます魅力的な物語を紡いでいくクロードだったが…。
「危険なプロット」 の作品情報
「危険なプロット」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
危険なプロットの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
105分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
R-15 |
TDV24195R |
2014年04月02日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
19枚
|
2人
|
0人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/フランス語
危険なプロットの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
105分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/フランス語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
R-15 |
TDV24195R |
2014年04月02日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
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|
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ユーザーレビュー:21件
惹き込まれない
投稿日:2014/03/31
レビュアー:よふかし
オゾンは最近低調(僕の感じではね)。『17歳』もそんな若作りしなくてもいいのにと、なんだかなあ。
『危険なプロット』は一言でいうと、「書く」ということについての「闇」がないのが残念。
初期のオゾンの意地悪さを取り戻そうとしているところは好感を持つのだけど、
初期の作品よりも湿度が高い。イヤーな感じだけどベタベタしないというのがオゾンのいいとこなのに。
いちばん残念なのは、主人公の少年が書く小説に教師が惹き込まれていく、その惹き込まれていく感じがまったく描けていないことだろう。
これは演出が悪いのか演技が悪いのか、紋切り型になってしまう。『17歳』でもこういう紋切り型が目だったので、僕はオゾンの創作への意欲の低下を疑うのだ。
だから、教師が惹かれるのが、「少年」なのか「少年の小説」なのか「若さ」とか「自分の過去」なのか、あるいはそのまじりあったものなのかがはっきりしない。
そこがはっきりしないので、教師の妄想の源も分からず、映画には官能が刻まれないのだ。
本作をミステリ(アームチェア・ディティクティヴ)としてとらえれば、探偵役であるのは教師の妻。だが彼女が解き明かしたことが、はっきりしないのも、教師像の曖昧さに起因するように感じた。
ただ、少年が覗き込む「ややひねりはあるが幸福な家庭像」のカリカチュアぶりは面白くないではない。
けれども、少年の動機に彼の家庭環境などが透けて見え(これは周到に消すべきだろう)、かつラストのお説教めいたアパルトマンの断面図(とでもいえばいいか)が、意味を持ってしまい興ざめだった。
40点。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
「引退」なんて寂し過ぎる
投稿日:2014/09/25
レビュアー:忙中有閑
ウィキによると、私が贔屓にしてる現役女優では多分No,1と思われるクリスティン・スコット・トーマスが「最近演じたいと思える役が来なくなった」との理由で映画女優を引退する、と発表したそうな。大変残念なハナシではあるけど、確かに「モンタナの風に抱かれて」(1998年、38歳)、「ランダム・ハーツ」(1999年、39歳)あたりが彼女の女優としての絶頂期だった、という気はするし(飽くまでも「私」の「男としての」見方ですが)。以後「ずっとあなたを愛してる」(2008年、48歳)を唯一の例外として、彼女「らしい」役を振られた作品は皆無だったとも思えます。しかし「引退」するというのはただ事じゃない(まだまだキレイで元気な54歳の女盛りだし、演技の上手さには増々磨きがかかってるのに)。一体何が彼女にそれほどの「嫌気」を催させたのか?を探る為に最近の出演作「オンリー・ゴッド」(2013年、ニコラス.W.レフン監督)と本作「危険なプロット」(2012年、フランソワ・オゾン監督)を続けて鑑賞しました。こりゃ、確かに彼女が女優辞めたくなるのも分かる、と納得しましたね(笑)。
特に「オンリー・ゴッド」は酷い。作品そのものが「ただ」監督のトンチンカンな「東洋趣味」と「奇を衒う」目的だけで作られた「キワモノ」で、主演のライアン・ゴズリングはどうやら監督のお気に入りらしくそれなりに「演技」させてもらってる(前作「ドライヴ」で「当てた」んで「2匹目のドジョウ」狙ったんでしょう)けど、クリスティンの扱いはほとんど「古着屋のマネキン人形」みたいで、全く「起用の必然性」が無い。だいたいピエロみたいな厚化粧でほとんどセリフも無いから彼女であることすら判別不可能でした。
本作については何せ「女嫌い」のオゾン監督ですから観る前から想像はついたんですが「やっぱり!」って感じでしたね。オゾン監督というヒトは同性愛者であることを「公言」しているそうですが、作品の最大の特徴は「女性」への「嫌悪」「軽蔑」「悪意」だと私には見える。「スイミング・プール」のシャーロット・ランプリングもリュディヴィーヌ・サニエも、「エンジェル」のロモラ・ガライも、そして「しあわせの雨傘」ではカトリーヌ・ドヌーヴさえも、彼の手に掛かると一様に低俗、傲慢、下品で嫉妬、物欲に塗れた「勘違い女」を演じる羽目になる。
オハナシは翳のあるイケメンで文才のある高校生クロード(エルンスト・ウンハウアー)が書いた「作文」に国語教師ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)が魅了され「個人指導」を買って出る、という実に「妖しい」ツカミで始まる。作文はクロードが級友ラファの家を訪ね、ラファの母親に「中産階級の女」独特の「匂い」を嗅ぐ、というこれまた「妖しい」ツカミで始まる「通俗エロ小説」に過ぎないんだけど、毎回連載小説風に「続く」で締めて読者の「期待感(妄想)」を掻き立てる、というかなり見え透いた小細工にジェルマンも、その妻で小さな画廊を経営するジャンヌ(クリスティン)も易々と引っかかって夢中になる。この映画を観ている我々も「先を期待」して引き込まれる、という「入れ子構造」テクも取り混ぜて、なかなか上手な映画作法は流石です。しかし結局このオハナシで描かれるのは、「中産階級」のラファの母親も「芸術に明るい教養人」ジャンヌも、「一皮剥けば」低俗で傲慢な「女」に過ぎず、クロード(勿論オゾン監督の「分身」です)の安っぽい「昼メロ」そのものの誘惑に容易く陥落してしまう「軽薄さ」こそがその本質なのだ、というホモ男独特の女性蔑視「主張」なんですね。出演する女優にとって「気持ち良い」ハズないよなぁ、と同情しちゃいますねぇ(笑)。オゾン監督には何故か女性ファンが多いそうで、私は不思議でしょうがないんですが、「一般的に女は(自分以外の)同性に対して批判的な男(?)を好む」という俗説(?)を彼が信じ込んでいて、意図的にそこを強調するから「勘違い」されるんですかね(笑)。
出来ることなら「偶々ヘンな監督の作品に当たった」と思い直して「引退」を撤回してほしいところですが、「演じたい役しかやりたくない」と言い切れる女優魂に惚れ直しました。こういうのを「贔屓の引き倒し」と言うんでしょうけど(笑)。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
知的、ブラック、シニカル、美しい。オゾン作品中暫定1位。
フランス映画祭にて鑑賞後、
どハマりして一般公開で2回観てしまいました。
本作はオゾン監督作品の中でも娯楽寄りですが、
ちょくちょくスパイスが効いてて
シニカルな台詞回し、たまに放り込んでくるブラックっぽい一面
そして、何より美しい主人公。
これだけ整った上で、
文才のある高校生が綴る物語に
大人がどんどんのめりこんでいくという
少し知的な感じも漂わせ、
なおかつ、少年が綴る物語は
どんな結末を迎えるのか?
この話は創造なのか、事実なのか?
というちょっとサスペンス風味もあいまって
とーっても楽しく見ることができました。
主人公の少年クロードの生い立ちは終盤まで触れられないが
なんとなく、あまりいい思いをせずに育ったであろう雰囲気は序盤から漂っている。
そんな少年が課題に出されて綴る文章は
2行くらい書いて「・・・続く」で締めくくられている。
が!!!
国語教師のジェルマンが彼と話しているうちに
彼の文才に気づき、指導を始める。
このあたりで、また別の展開も予想しますよね。
この教師と生徒にこの後何かが起こるんじゃないかと。
そんな空気がプンプンするのです。
そんな臭いを漂わせながら
物語は友人の家庭を観察して物語を書く、という方向へ。
おそらく両親からあまり愛情をたくさんもらえずに育ったであろう主人公クロードは
友人の家族団らんはさぞ羨ましいかと思いきや・・・・
あの表現力・・・・(苦笑
友人宅の家庭、特に友人の父・母に関して描写した部分は
もう高校生とは思えない、
皮肉とエロさとひねくれ感が出てます(笑
そして、クロード、この美貌の持ち主ですから
彼の書く「物語」には
ああいう展開も出てくるわけです。
それは、彼の妄想なのか、現実なのか、願望なのか・・・・
観客の興味を一手に引き受けたこの少年の物語。
果たして結果はいかに。
この終わり方が、ガッツリ前のめりになってる観客を
するっとかわすような・・・(笑
オゾン監督のニヤリ顔が浮かびます。
いやあ、面白かった。
国語教師役にファブリス・ルキーニ
その妻役にクリスティン・スコット・トーマス
この配役もとっても嬉しい。
そして、やはりベテラン俳優達と堂々渡りあったエルンスト・ウンハウアー。
時折見せる悪魔のような笑顔が魅力的。
オゾン監督もおっしゃってたけど、彼をこの役に抜擢したのは
やはり眼ヂカラがポイントだったそうです。
本当に魅力的ですよ。
舞台挨拶に監督と登壇したエルンスト君は
ういういしくてとてもあのクロードとは思えない感じでしたが(笑
おススメです。
このレビューは気に入りましたか?
3人の会員が気に入ったと投稿しています
となりの奥さんについ・・・
投稿日:2014/05/16
レビュアー:bell
学生の書いた物語がそのまま現実にリンクするという設定は、わりと映画にしやすい内容だと思う。タイトルそのもののように、ややもするとプロットの奇抜さに引っ張られて、中身が薄いということもあり得るので、おそらくオゾン監督作品でなかったら観なかったと思う。
俳優陣にはとくに魅力を感じなかったが、さすがに怪しい雰囲気や、ちょっとエロいサービス精神は出ていて、監督の持ち味が炸裂している感じだ。
とくに中盤から後半への展開はサスペンスめいてハラハラした。やはり隣の奥さんには興味がある。中産階級というのも好奇心をそそる。”隣の家の芝生はよく見える”とも言われるが、覗き見的な感覚も味わえる。満足この上ない。
まさかそこまで行くかという学生の行動には、そこまでよくやったなと誉めてやりたい。きっかけは家庭や母性への憧れみたいな気持ちだったと思うが、ラストまで辿ると、”オレも不幸ならオマエ等も不幸になれ”みたいな悪魔にも見えてくる。
やり過ぎず、見せすぎず、暴走しそうな展開を抑えつつ、巧くまとめたという感じもあるにはあるが、「スイミングプール」以来こびり付いていた怪しさは、この作品には出ていたと思う。★★★★
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
観ているのがつらい
なにやら面白そうな気配はあるものの、いくら待っていても面白くならない。少年が少年にキスするシーンが出てきて、こりゃあそっちの映画か・・とイヤな気分になり・・その後の展開にも期待感がなくなり、観るのをやめた。
「スイミングプール」もへんな映画で、結局あの顛末はなんだったのか、といろいろ考えてしまい、そのうちどうでもいいやと思うようになったが、これもそのクチかと思われる。
カネのかかった映画ではないが、それでも何億円かはかかったであろう。カネの無駄遣いだと思う。
このレビューは気に入りましたか?
2人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
惹き込まれない
投稿日
2014/03/31
レビュアー
よふかし
オゾンは最近低調(僕の感じではね)。『17歳』もそんな若作りしなくてもいいのにと、なんだかなあ。
『危険なプロット』は一言でいうと、「書く」ということについての「闇」がないのが残念。
初期のオゾンの意地悪さを取り戻そうとしているところは好感を持つのだけど、
初期の作品よりも湿度が高い。イヤーな感じだけどベタベタしないというのがオゾンのいいとこなのに。
いちばん残念なのは、主人公の少年が書く小説に教師が惹き込まれていく、その惹き込まれていく感じがまったく描けていないことだろう。
これは演出が悪いのか演技が悪いのか、紋切り型になってしまう。『17歳』でもこういう紋切り型が目だったので、僕はオゾンの創作への意欲の低下を疑うのだ。
だから、教師が惹かれるのが、「少年」なのか「少年の小説」なのか「若さ」とか「自分の過去」なのか、あるいはそのまじりあったものなのかがはっきりしない。
そこがはっきりしないので、教師の妄想の源も分からず、映画には官能が刻まれないのだ。
本作をミステリ(アームチェア・ディティクティヴ)としてとらえれば、探偵役であるのは教師の妻。だが彼女が解き明かしたことが、はっきりしないのも、教師像の曖昧さに起因するように感じた。
ただ、少年が覗き込む「ややひねりはあるが幸福な家庭像」のカリカチュアぶりは面白くないではない。
けれども、少年の動機に彼の家庭環境などが透けて見え(これは周到に消すべきだろう)、かつラストのお説教めいたアパルトマンの断面図(とでもいえばいいか)が、意味を持ってしまい興ざめだった。
40点。
「引退」なんて寂し過ぎる
投稿日
2014/09/25
レビュアー
忙中有閑
ウィキによると、私が贔屓にしてる現役女優では多分No,1と思われるクリスティン・スコット・トーマスが「最近演じたいと思える役が来なくなった」との理由で映画女優を引退する、と発表したそうな。大変残念なハナシではあるけど、確かに「モンタナの風に抱かれて」(1998年、38歳)、「ランダム・ハーツ」(1999年、39歳)あたりが彼女の女優としての絶頂期だった、という気はするし(飽くまでも「私」の「男としての」見方ですが)。以後「ずっとあなたを愛してる」(2008年、48歳)を唯一の例外として、彼女「らしい」役を振られた作品は皆無だったとも思えます。しかし「引退」するというのはただ事じゃない(まだまだキレイで元気な54歳の女盛りだし、演技の上手さには増々磨きがかかってるのに)。一体何が彼女にそれほどの「嫌気」を催させたのか?を探る為に最近の出演作「オンリー・ゴッド」(2013年、ニコラス.W.レフン監督)と本作「危険なプロット」(2012年、フランソワ・オゾン監督)を続けて鑑賞しました。こりゃ、確かに彼女が女優辞めたくなるのも分かる、と納得しましたね(笑)。
特に「オンリー・ゴッド」は酷い。作品そのものが「ただ」監督のトンチンカンな「東洋趣味」と「奇を衒う」目的だけで作られた「キワモノ」で、主演のライアン・ゴズリングはどうやら監督のお気に入りらしくそれなりに「演技」させてもらってる(前作「ドライヴ」で「当てた」んで「2匹目のドジョウ」狙ったんでしょう)けど、クリスティンの扱いはほとんど「古着屋のマネキン人形」みたいで、全く「起用の必然性」が無い。だいたいピエロみたいな厚化粧でほとんどセリフも無いから彼女であることすら判別不可能でした。
本作については何せ「女嫌い」のオゾン監督ですから観る前から想像はついたんですが「やっぱり!」って感じでしたね。オゾン監督というヒトは同性愛者であることを「公言」しているそうですが、作品の最大の特徴は「女性」への「嫌悪」「軽蔑」「悪意」だと私には見える。「スイミング・プール」のシャーロット・ランプリングもリュディヴィーヌ・サニエも、「エンジェル」のロモラ・ガライも、そして「しあわせの雨傘」ではカトリーヌ・ドヌーヴさえも、彼の手に掛かると一様に低俗、傲慢、下品で嫉妬、物欲に塗れた「勘違い女」を演じる羽目になる。
オハナシは翳のあるイケメンで文才のある高校生クロード(エルンスト・ウンハウアー)が書いた「作文」に国語教師ジェルマン(ファブリス・ルキーニ)が魅了され「個人指導」を買って出る、という実に「妖しい」ツカミで始まる。作文はクロードが級友ラファの家を訪ね、ラファの母親に「中産階級の女」独特の「匂い」を嗅ぐ、というこれまた「妖しい」ツカミで始まる「通俗エロ小説」に過ぎないんだけど、毎回連載小説風に「続く」で締めて読者の「期待感(妄想)」を掻き立てる、というかなり見え透いた小細工にジェルマンも、その妻で小さな画廊を経営するジャンヌ(クリスティン)も易々と引っかかって夢中になる。この映画を観ている我々も「先を期待」して引き込まれる、という「入れ子構造」テクも取り混ぜて、なかなか上手な映画作法は流石です。しかし結局このオハナシで描かれるのは、「中産階級」のラファの母親も「芸術に明るい教養人」ジャンヌも、「一皮剥けば」低俗で傲慢な「女」に過ぎず、クロード(勿論オゾン監督の「分身」です)の安っぽい「昼メロ」そのものの誘惑に容易く陥落してしまう「軽薄さ」こそがその本質なのだ、というホモ男独特の女性蔑視「主張」なんですね。出演する女優にとって「気持ち良い」ハズないよなぁ、と同情しちゃいますねぇ(笑)。オゾン監督には何故か女性ファンが多いそうで、私は不思議でしょうがないんですが、「一般的に女は(自分以外の)同性に対して批判的な男(?)を好む」という俗説(?)を彼が信じ込んでいて、意図的にそこを強調するから「勘違い」されるんですかね(笑)。
出来ることなら「偶々ヘンな監督の作品に当たった」と思い直して「引退」を撤回してほしいところですが、「演じたい役しかやりたくない」と言い切れる女優魂に惚れ直しました。こういうのを「贔屓の引き倒し」と言うんでしょうけど(笑)。
知的、ブラック、シニカル、美しい。オゾン作品中暫定1位。
投稿日
2014/03/13
レビュアー
MM3
フランス映画祭にて鑑賞後、
どハマりして一般公開で2回観てしまいました。
本作はオゾン監督作品の中でも娯楽寄りですが、
ちょくちょくスパイスが効いてて
シニカルな台詞回し、たまに放り込んでくるブラックっぽい一面
そして、何より美しい主人公。
これだけ整った上で、
文才のある高校生が綴る物語に
大人がどんどんのめりこんでいくという
少し知的な感じも漂わせ、
なおかつ、少年が綴る物語は
どんな結末を迎えるのか?
この話は創造なのか、事実なのか?
というちょっとサスペンス風味もあいまって
とーっても楽しく見ることができました。
主人公の少年クロードの生い立ちは終盤まで触れられないが
なんとなく、あまりいい思いをせずに育ったであろう雰囲気は序盤から漂っている。
そんな少年が課題に出されて綴る文章は
2行くらい書いて「・・・続く」で締めくくられている。
が!!!
国語教師のジェルマンが彼と話しているうちに
彼の文才に気づき、指導を始める。
このあたりで、また別の展開も予想しますよね。
この教師と生徒にこの後何かが起こるんじゃないかと。
そんな空気がプンプンするのです。
そんな臭いを漂わせながら
物語は友人の家庭を観察して物語を書く、という方向へ。
おそらく両親からあまり愛情をたくさんもらえずに育ったであろう主人公クロードは
友人の家族団らんはさぞ羨ましいかと思いきや・・・・
あの表現力・・・・(苦笑
友人宅の家庭、特に友人の父・母に関して描写した部分は
もう高校生とは思えない、
皮肉とエロさとひねくれ感が出てます(笑
そして、クロード、この美貌の持ち主ですから
彼の書く「物語」には
ああいう展開も出てくるわけです。
それは、彼の妄想なのか、現実なのか、願望なのか・・・・
観客の興味を一手に引き受けたこの少年の物語。
果たして結果はいかに。
この終わり方が、ガッツリ前のめりになってる観客を
するっとかわすような・・・(笑
オゾン監督のニヤリ顔が浮かびます。
いやあ、面白かった。
国語教師役にファブリス・ルキーニ
その妻役にクリスティン・スコット・トーマス
この配役もとっても嬉しい。
そして、やはりベテラン俳優達と堂々渡りあったエルンスト・ウンハウアー。
時折見せる悪魔のような笑顔が魅力的。
オゾン監督もおっしゃってたけど、彼をこの役に抜擢したのは
やはり眼ヂカラがポイントだったそうです。
本当に魅力的ですよ。
舞台挨拶に監督と登壇したエルンスト君は
ういういしくてとてもあのクロードとは思えない感じでしたが(笑
おススメです。
となりの奥さんについ・・・
投稿日
2014/05/16
レビュアー
bell
学生の書いた物語がそのまま現実にリンクするという設定は、わりと映画にしやすい内容だと思う。タイトルそのもののように、ややもするとプロットの奇抜さに引っ張られて、中身が薄いということもあり得るので、おそらくオゾン監督作品でなかったら観なかったと思う。
俳優陣にはとくに魅力を感じなかったが、さすがに怪しい雰囲気や、ちょっとエロいサービス精神は出ていて、監督の持ち味が炸裂している感じだ。
とくに中盤から後半への展開はサスペンスめいてハラハラした。やはり隣の奥さんには興味がある。中産階級というのも好奇心をそそる。”隣の家の芝生はよく見える”とも言われるが、覗き見的な感覚も味わえる。満足この上ない。
まさかそこまで行くかという学生の行動には、そこまでよくやったなと誉めてやりたい。きっかけは家庭や母性への憧れみたいな気持ちだったと思うが、ラストまで辿ると、”オレも不幸ならオマエ等も不幸になれ”みたいな悪魔にも見えてくる。
やり過ぎず、見せすぎず、暴走しそうな展開を抑えつつ、巧くまとめたという感じもあるにはあるが、「スイミングプール」以来こびり付いていた怪しさは、この作品には出ていたと思う。★★★★
観ているのがつらい
投稿日
2014/05/06
レビュアー
勇光
なにやら面白そうな気配はあるものの、いくら待っていても面白くならない。少年が少年にキスするシーンが出てきて、こりゃあそっちの映画か・・とイヤな気分になり・・その後の展開にも期待感がなくなり、観るのをやめた。
「スイミングプール」もへんな映画で、結局あの顛末はなんだったのか、といろいろ考えてしまい、そのうちどうでもいいやと思うようになったが、これもそのクチかと思われる。
カネのかかった映画ではないが、それでも何億円かはかかったであろう。カネの無駄遣いだと思う。
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