ベルリン、僕らの革命

サッカーのユニフォームの話。
ドイツブンデスリーガのチームは野暮ったい。
おしゃれで洗練さえたセリエAやプレミアリーグに比べ
何でこの色の組み合わせとか、
これでユニフォーム売る気あるの？とか…

そういう雰囲気をこの若者たちにも感じた。
だからこそ革命家のリアリティがある。

一部の資本家が世界の貧困層から富を搾取している現実。
この問題は成熟した資本主義社会の宿命か、
決して映画、ドイツだけの話ではない。
日本に目を向ければ格差社会が叫ばれ、
先の都知事選には革命家を名乗る若者が立候補する。

崇高な理想を持っている人とは言わない、
社会に少しでも理不尽なことを感じてる人は見て、
何かを感じればいいと思う。

この映画が良かったと思えるのは、彼らの理想に少なからず共感できたから。
そうじゃなければガキが能書き垂れてるだけの話。
若者ってなんらかの思想はあるんだけど、それを実行するだけの勇気がないし、どっか冷めてる。でも彼らは本気で革命を起こそうとしてる。そこが気持ちいい。
革命っていう壮大な理想に対して、現実としての三角関係にヤキモキするとこも若くて楽しい。つうか恋愛映画か？
ノッポの資本主義体制を暗に批判する言葉が印象的。
「銃の問題は、引き金を引くやつの問題だ」
ラストも良し。
現代日本の若者は見るべし！

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現代の革命家たらんとする若者が誘拐した資産家が60年代の活動家だったというあたりが面白くかなり期待したが、結局一つの青春を切り取ったたいして出来の良くないスケッチといったところで終わっているのが残念です。

若者三人の恋愛模様は余分で、あまりにも素朴な若者とかつての活動家の対比というところに力点を置いて欲しかったですね。

ラストもつまんない。サスペンス映画なら許すけど、そういうつもりでもないんでしょ。
エンドロールで、本編でちょっと触れられた通信施設が映し出されるが、それが三人が破壊工作をすることを示唆しているのならば、資産家との出会いはこの三人にとっては無意味、あるいは正当性への確信を強めるだけのことだったのかな。
大衆に憎しみをもっているのならばともかく、希望を抱いているんでしょう。
あのね、テレビを見られなくすると大衆は怒り狂い、テロリストの烙印を押されて民衆の敵NO1になるかもしれないんだからね。

結局この若い監督は何を言いたかったんだろう。

ヤンとピーターはテロリストとまではいかないものの、その若さゆえの正義感を突拍子もない行動に出してしまうのだ。
今の団塊の世代の方達の中にも若い頃、学生運動を経験された方もいらっしゃるでしょうが、彼らの多くは、今や普通のおじさんおばさんになってしまっています。
やはり人間は時が経つと自分と、自分と関わる周りの人達との生活を大切にするようになるものです。
どんな住みにくい世の中でも。
そして夢を持ち、理想に燃えた「あの頃」は過去になるのです。
この裕福な元革命家のように。

映像は美しい。
とても青春映画！って感じがした。
若者独特の悩み、愛、友情、世間への反発、しかし
矛盾しているところ…

金持ちや、贅沢している奴らもかつては
若かった。

そんな事を思い出させてくれる映画。

人間模様が観ていて切ない。
でも、見た後に少し心がクリアーになった。