ヒューゴの不思議な発明

　まずヒューゴ少年は、なにか不思議な発明をしたのかというと、実際していないんじゃないかと思うのだが、もしかして、タイトルをつけた人は、ヒューゴだけでは、なんのことかわからないし、予告編でなんとも不思議な機械人形を登場させたら、もしかして、彼がとんでもないロボットを発明して、そいつが、なにやらこれもとんでもないことをしてしまうんじゃないかと、勝手に観客が想像してくれることを期待して、発明ってつけたのかなと思った。
　そうじゃなければ、ヒューゴ少年の真摯な（盗みは平気でするけれど）態度と父親への深い愛情が、目に見えない、人の心を動かせるものを発明したっていうふうに、解釈してつけたのかと、都合よく解釈してしまっていいのかな。

　まあ、ものすごく面白いとは思わなかったけれど、雰囲気はあるな。映像は綺麗。個人的には、足の不自由な警官がなんだか哀愁を感じさせるなあ。
キックアスの女の子もちょこっと大人っぽくなって、いい感じ。少年もきれいな顔立ちで、この子が不細工だったらこの映画はダメだね。

　映画製作者の話とは全く想像できず、私は本当に、少年がとてつもない発明して、すごいファンタジーになることを期待してみたので、ちょっと期待はずれではありましたと。名作だとは思うけどね。

「ヒューゴの不思議な発明」をみました。
マーティン・スコセッシ監督の３Ｄファンダジーということなので期待大でしたが、イマイチでした。
まぁＤＶＤでみたのだから３Ｄは楽しめないとして、ストーリーにまとまりがなくて残念でした。
映画のタイトルが「ヒューゴ」なのだから、彼が主人公だとおもってみていたら違うし、また何も発明しないし・・・・。最後に期待したら変な手品をやっているだけだし、一体何なんでしょうか。
駅にいるスートーリー関係ない人達のエピソードは、いらなかったのではないでしょうか？
それとクロエ・グレース・モレッツも随分大人になってしまって、魅力がなくなったような気がします。

評価 : ３つ半

いつも思う事なのですが、洋画のオリジナルのタイトルはあっさりしていて短く、今回も「HUGO」のみで、
このタイトルだけでは何の映画かわかりません。
そこで、日本の配給会社は色々と知恵を絞って邦題を作るのでしょう。今回は、「ヒューゴの不思議な発明」。
私もこの題名に引かれて見てみたいと思ったのですが・・・。しかし、この題名はいただけませんでした。
ヒューゴが何か発明をしていく冒険ファンタジードラマかと思ったら大違いでした。何の発明もありませんでした。（笑）

でも、違った意味で楽しめました。
このドラマは２本柱で構成されています。

１つは、少年ヒューゴが、亡き父の遺したぜんまい仕掛けの機械人形を何とか動かし、父からの自分への謎のメーセージを追究しようとする。
「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」の映画で、9.11のテロで父親を失った少年が、父の遺品である一本の鍵に合う鍵穴を探そうとする
場面を思い起こすものでした。

もう１つは、映画製作者のジョルジュ・メリエスのお話。
話の中に出てくる、「月世界旅行」を見て、あの映画を作った人かと初めて知りました。

邦題からは、子供向けみたいに感じられるかもしれませんが、ジョルジュ・メリエスの話も含め、大人向けかもしれませんね。
でも、１９３０年代のパリの街並みの映像が、非常にファンタスティックで素晴らしいです。それだけでも見る価値はありました。

全体的に暗くて、重いストーリー展開
私には、どの部分でアカデミー賞が取れたのか分からない、作品でした。

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　映画人による映画賛歌の映画（ややこしい？）は、これまでも洋の東西を問わず作られてきました。
「アメリカの夜」「ニュー・シネマ・パラダイス」「エド・ウッド」そして今年のアカデミー作品賞の「アーティスト」…日本でも山田洋次監督の「キネマの天地」などがあり、いずれも高い評価を受け、何らかの賞を受賞していますが、映画界自身の身贔屓もあって賞を受けやすいズルい素材なんですよね。
　もっとも、実際に鑑賞するまではなるべく白紙の状態で臨みたいという習慣から、内容については殆どシャットダウンしていました。
　なのでＶＦＸを多用した絵柄から、てっきりスコセッシがスピルバーグ調のファンタジック・アドベンチャーに挑戦したのかな。でもそれがアカデミー作品賞にノミネートされるなんてどういうことだろうと不思議に思っていたくらいです。そもそも邦題が「不思議な発明」になっているし…。
　で、実際に見てみたら邦題はまるで見当違い…機械人形の導きに従い「天空の城ラピュタ」みたいに亡き父の意志を継いで新たな発明と冒険が始まる、なんてことはまったくなく、いい意味で期待を裏切られ続け、パパ・ジョルジュの正体がわかってからは、これはもしかしたら例のズルい手を使っているのではと警戒したのですが…その後の展開には、不覚にもウルウルさせられてしまったんですよね。
　これでも映画を見始めてから55年。ざっと数えて4500本以上は見続けてきたすれっからしの古参マニアではありますが、恐怖映画の御大クリストファー・リー氏が登場したところでもういけません。長靴をはいた猫のつぶらな黒目パッチリ攻撃を真正面から受けたみたいに無条件降伏、製作陣の思惑にすっかり嵌り、メロメロにさせられましたよ。
　強いて欠点をあげつらえば、モノクロ映像の色付けがきれいすぎること(手作業の筈でしょ）と、スクリプターのミスなのか、カットつなぎに不自然な点が散見されることぐらい。
　それ故の非受賞となったかどうかはわかりませんが、それはそれとして、劇中で紹介されている「ロイドの要心無用」の大時計の針にぶら下がるスタント場面を「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に負けじと再現して見せる遊び心が楽しく、登場人物にはほぼ揃って絶望からの救済を用意する心優しさにホンワカし、３Ｄの抜群な効果にくらくらし、苔の生えた映画好きにも実に気持ちの良いエンディングを迎えさせてくれました。

　蛇足ながら50年も昔に「アワモリ君乾杯（だったかな？）」という題名で、坂本九の主人公がパラダイスキングの面々に追われて東宝撮影所に逃げ込み、撮影中の「世界大戦争」のセットに乱入したり、特撮倉庫の中でモ巨大なスラの幼虫に遭遇したりする楽しい作品がありました。ビデオ化してくれないかなあ。