アズミ・ハルコは行方不明

2013年に発表された山内マリコの長編小説「アズミ・ハルコは行方不明」を映画化。
ある地方都市を舞台に、アラサーから女子高生まで３世代の現代女性たちの生き方を時制を交錯させながら、ポップに描きます。
蒼井優が謎の失踪を遂げるヒロインに扮し、高畑充希が２０歳のキャバ嬢役で共演。
人生に行き詰まりを感じていた平凡なOL、安曇春子（蒼井優）が突然失踪します。それをきっかけに春子の捜索を呼び掛ける張り紙をモチーフにしたグラフィティ・アートが街にあふれ、男たちを無差別に襲撃する少女ギャング集団が徘徊し始めます。
映画はさえない日常を送っているOLが失踪し、彼女の“尋ね人ポスター”をグラフィティにした若者たちが世間にさざ波を起こしていく過程を追います。

思ったよりもシリアスな内容でびっくり。
時系列が入り乱れるのみならず、各パートが関連性が無いように見えていながら実はあるというのが面白いです。
行方不明といいながらも蒼井優演じる彼女は普通に暮らして存在しているし、蒼井優と高畑充希が微妙なところで繋がっているのは面白いです。
物語が進むにつれて失速感は否めないものの、女性が抱える鬱屈や諦感は、不思議なほど伝わって来ました。

時系列が前後して
状況を把握するまでどういうこと？
アズミ・ハルコの失踪とどう繋がるの？
と思いならがらグイグイ惹きこまれていった。
ところが・・
後半になると完全に失速。
ん？アズミ・ハルコ、結局一体あなたは何がしたかったの？
まあ、とにかくここに出てくる女たちは痛い。
等身大？
いやいや、あまりにも酷いでしょ。
特にＪＫたちの悪行は野放し。
何あれ、警官無能？
自由とやりたい放題をと取り違えているよ、この女たちは。

どんな着地点が待っているのか期待したけど
結局何が言いたかったのが意味不明だった。
「アフロ田中」の方が面白かったな。

『アズミ・ハルコは行方不明』というタイトルに惹かれ
“青春サスペンス”というイントロの言葉に興味を持ったのですが
頭の中がぐちゃぐちゃになりました
アラサーの安曇春子
二十歳になったばかりの愛菜
一人歩きの男性を襲うＪＫのギャング集団
三姉妹の母である私には　見てるだけで辛すぎる
現在の状況を受け入れているわけでもなく
かと言って　打破しようとする意思も見えず
気持ちが　どんどん塞いでいくようでした
心惹かれたのは
アズミ・ハルコの顔のアートと
劇場でＪＫたちが観ていた　アニメーションだけ

最近の蒼井優の作品はマニアックすぎる(泣)

地方都市で、社員4人の会社で事務員として働く
安曇春子・27歳。
彼女の周辺にいる男は同級生や同窓生と知り合いばかり。
それがまあ、よりにもよって、ロクな定職も金も夢も、
無い無い尽くしの男の子ばかり。

結婚が、彼らの夢でもなんでもないのが良く分かる。

この映画は、アラサーの安曇春子の「閉塞感や孤独、夢のなさ」を
強力にデフォルメして描いているが、
日本人の若者(男女両方)の、どんずまり感を、スゴく感じる映画だった。
安曇春子の家庭・・・それって30年後の春子の未来だよ！！
(老親が認知症で介護にイラつく、そんな)
コンビニもビデオ屋もスーパーも同級生や同窓生ばかり・・・
春子の人生は指名手配されている。
唯一、風穴を開ける「少女ギャング団」
男を襲う少女たち、
そして、大賀と葉山が、気晴らしに行う「落書きアートのキルロイ」
なんの「風穴を開ける行為」にも、ならないところが、
閉塞感をますます感じさせる。
面白い映画とは思えないけれど、28歳の監督・松井大悟に
見える日本の若者なのだろう。
痛い映画だった。