シーズ・ソー・ラヴリー

２点

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「愛にはいろんな形がある」という定義がありますが、
それを地でいく感じの映画。
だから、ストーリーとか意味とか考えたり、
常識に置き換えると、途中から見ていられなくなります（笑）

でも、わたしには、ハッピーエンドの映画でした。

俳優陣豪華すぎます。

退廃的な、というか破滅的なそういう愛が存在するのは理解できるのですが、釈然としなすぎる最後です…
例えば同じ路線でもニコラス・ケイジの「リービング・ラスベガス」のような、心に浸みる作品もあるのに、ショーン・ペンや、ジョン・トラボルタのような名優が出演してもこの出来映え、ということは監督か、あるいは脚本に力が足りないのか…とか思ってしまいました。

多分、普通の人には理解できない愛情、生き方、というのを徹底して描いていないために、どうしても普通の人からネガティブな印象でしか、この作品が残らないのだと思います。
この中で、ロビン・ライト・ペンは情緒不安定なその役を非常にうまく演じていました。もちろんショーン・ペンはこういう役ははまり役だと思いましたが。

ビッチ


その３文字。
どうやってこんなもん宣伝したんだ、と不思議でしょうがなくなって、特典映像を2種類とも観てみました。
日本語版の「切れた二人のなんとかかんとか」って、ばっかじゃなかろうか。


クリニカルに障害がある人（ショーン・ペン）は仕方がないけれど、なんだこのビッチ。
それで子どもは、薬漬け、酒漬け、ドツボの生活から助けてくれたトラさんに押し付けて、テメエは１０年前に精神病院に放り込んで、面会の一つ、手紙の一通、子どもの写真一枚送らなかった相手とバックレですか。


夢の女、ってなんだあの訳。
放送禁止用語をあてたかったけど控えたの？


あーーー、物凄く不愉快。
昨日の映画に続けて、またこんな不愉快なもの観ちゃって、全く最悪。
久々にここまで腹の立つオハナシに遭遇しましたわ。


しかしまあ、ショーン・ペンは上手かった。
これがいずれ「I am Sam」になるのかな、と思わせるイっちゃってる演技。


あと、カマっぽいアーティストなヘアドレッサァは良かったですよ。
あの人が救いだった感じ、ほんとに。
トラさん、あれ、本気で苛立ってませんでした？
演技だったら凄いですね。


まあでも、不愉快には違いない。
ペンさんも、もっと違うところでその巧さを見せて頂きたいわけだけど、まあ、こういうものに出たい、演じたい、というのも或る意味アブノーマルな傾向なのかな。


なんでもいいや。
忘れます。
気分悪いもの。

J・カサテベスが撮っていたらどうなってたんだろう（多分重いそして良いに決まってる）
N・カサテベスは「きみに読む物語」もそうだけれど、いい塩梅に観客の要求に答える。
商売上手ですけど面白くないんですよね。環境に培われた小慣れたスキルが。
そんなN・カサテベスのスキルが吉と出た傑作映画。

Jの脚本が良い事は明白なんだけれど、Nのスキルでもってストーリーの深刻さを（その先も）割とみせない様に配慮して色々な愛を丁寧に描いている。
ありえない展開のシーンで言うペンのセリフタイトルそのままですが、何故か異常に納得するし、感動すらします。それは寂しい愛の告白なんだけれど、始めから終わりまで愛に満ちた映画です。